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第21回: Windows Phone SDK 7.1 の開発環境構築
執筆:鈴木和久

●Windows Phone OS 7.1 搭載のデバイスを入手

ビビッドなマゼンタ色のボディが眩い Windows Phone OS 7.1 搭載のスマートフォンを入手しました。さぁ、アプリケーション開発環境を構築するぞと Windows Phone SDK 7.1 を Microsoft Download Center からダウンロードしたところから今回のお話は始まります。


●Windows Phone SDK 7.1 でアプリケーション開発環境を無償で構築

Windows Phone SDK 7.1 にはMicrosoft Visual Studio 2010 Express for Windows Phone が含まれていますので、たとえVisual Studio 2010 の製品版がインストールされていなくてもアプリケーションの開発環境を構築することができます。OS は Windows Vista または Windows 7 が必要ですが、Windows Phone SDK 7.1 自体は無償ですので、気軽にアプリ開発を始められます。なお、Visual Studio 2010 Professional  などの製品版エディションが既にインストールされている環境に Windows Phone SDK 7.1 を追加インストールし使用することも可能です。


Windows Phone SDK 7.1 には、Windows Phone Emulator と呼ばれる実機と同じ ROM が搭載されたエミュレータも同梱されていますので、モバイル アプリケーションを作成して動作を確認することができます。ただし、エミュレータの動作要件が比較的高いので注意が必要です。


●仮想マシンにはインストールできない

Windows Phone SDK 7.1 は仮想マシンへのインストールをサポートしていません。実際に、だめもとで Windows Virtual PC と VMWare Player 4.0 の環境にセットアップを試行したのですが、インストール途中でエラーが発生しました。主に Windows Phone Emulator の動作要件が理由だと思うのですが、仮想マシンに開発環境を構築できないのが残念です。


仮想マシンは差分ディスクやスナップショットを使って複数の環境を保存し復元できるのが魅力です。仮想ディスク自体は単なるファイルですのでリムーバブルメディアなどへのバックアップも容易ですし、ポータブルで保守が容易なのが何ものにも代えがたいメリットだと思います。


仮想マシンでの開発環境構築をあきらめるとなると、以下のような方法が思い浮かびました。

  • ハードディスクを増設して開発環境をインストールし、BIOS 設定でインターフェイスの有効/無効もしくはブート順の構成を適宜切り替えて使用
  • Windows ブートマネージャでデュアル ブート(マルチ ブート)を構成


デュアル ブート構成はインストールするオペレーティング システムごとにハード ディスク内に別々のパーティションが必要になるのが難点です。SSD(Solid State Drive) の価格もそれなりにこなれてきたので、この際前者にしようかなぁと考えました。しかし、ショッピング サイトであれこれ物色し「ぽちっ」とする寸前で思い出したのが、「VHD boot」という機能です。


●仮想ディスクを物理コンピューターの起動ディスクとして使用できる

「VHD boot」はVHD(Virtual Hard Disk) フォーマットの仮想ディスクを物理コンピューターの起動ディスクとして使用できる機能です。Windows 7 や Windows Server 2008 R2 のブート ローダによって Windows 7 Enterprise や Windows 7 Ultimate 、Windows Server 2008 R2 などの仮想マシン イメージを格納した仮想ディスクからのブートが可能になります。ただし、Windows XP などの仮想マシン イメージを格納した仮想ディスクからは VHD boot できませんので注意してください。


VHD ブートで起動した OS のデバイスドライバは物理デバイスのものが直接使用されますので、起動ディスクが VHD ファイルであることを除けば、物理コンピューターにインストールした OS 環境とほぼ同じ状態です。


BCDEdit という BCD (ブート構成データ) ストアを管理するためのコマンド ライン ツールを使用してマルチ ブートの構成を行う際に、起動ディスクとして仮想ディスクを指定できます。Windows Virtual PC や Hyper-V で作成した Windows 7 Enterprise の仮想マシンが既に存在する場合、最小限の手間で VHD boot を利用することができます。差分ディスクもサポートしていますので、仮想マシンによる運用と変わらないポータブル性や保守性も享受できますし、パフォーマンスも物理コンピューターとほぼ遜色のない状態で利用することが可能です。


ちなみに、VHD Boot とは直接関係ないですが、Windows 7 の ディスク管理ツールは [操作] メニューの [VHD の接続] から、VHD ファイルをマウントすることができます。ドライブ レターが割り当てられ、仮想ディスク内のファイルの読み書きが可能になります。テストの際に仮想ディスクからログデータを取り出したり、事前にテスト データを配置したりといった作業が仮想マシンを起動することなく行えますので便利です。


なお、最近公開された Windows 8 Consumer Preview も、VHD Boot 環境にインストールしてみましたが、無事動作しています。Visual Studio 11 for Windows 8 も Windows 8 Consumer Preview 環境にインストールできますので、Metro スタイルのアプリケーション開発を試したい方は要チェックです。


●余談ですが、「ぽちっ」とする寸前に...の話、その2

開発作業効率を上げるためにマルチ ディスプレイの環境が欲しくなり、まずはビデオ カードの増設でしょうと、これまたあれこれショッピング サイトを物色し、ほぼ購入対象のカードが決まりかけたところで、筐体の後ろを確認して気が付いたのが D-Sub インターフェイスとは別に eSATA のインターフェイスの近くに存在している「DisplayPort」です。D-Sub や DVI といったインターフェイスしか知らなかった私には衝撃でした。

DisplayPort DisplayPortケーブル

DisplayPort を備えたディスプレイなら直接接続できますし、D-Sub や DVI のインターフェイスに DisplayPort から変換して接続するケーブルやアダプタも存在することがわかりました。私は、後者のアダプタを入手して最小限のコストで無事にデュアル ディスプレイ環境を構築することができました。


●いざ、アプリケーション開発

Windows Phone 7 のアプリケーション開発は、SilverlightとXNAという2つのフレームワークを利用することができます。これまでSilverlightで Webアプリケーションを作成していた方は、そのスキルをベースに Windows Phone 向けのネイティブ アプリケーション開発に進むことができます。


グローバルナレッジでは、Silverlight による Web アプリケーション開発の概要を学んでいただくための研修をご提供しています。まずは、XAML(Extensible Application Markup Language) による開発手法の概要を学習されたい方に最適です。


速習Silverlightプログラミング ~SilverlightによるRIA開発概要~(MSC0215G)


[.NET Framework][2012年3月 5日配信]

 

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