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Win Win Windowsコラム
Microsoft Dynamics CRM (以下 Dynamics CRM) の歴史
執筆:及川 太朗

 みなさん、こんにちは。グローバルナレッジで Microsoft Dynamics CRM 関連の研修を担当している及川です。

 今回はマイクロソフト社より提供されている、企業のCRM支援のための製品 Microsoft Dynamics CRM (以下 Dynamics CRM) の歴史について簡単に触れてみます。


◆Dynamics CRM のバージョンの変遷


日本における Dynamics CRM の歴史は、メジャー バージョン番号順に並べると、最初は Dynamics CRM 3.0、その後は Dynamics CRM 4.0、Dynamics CRM 2011、Dynamics CRM 2013、Dynamics CRM 2015、Dynamics CRM 2016 と更新されてきました。


Dynamics CRM はマイクロソフト社が買収した他社製品をベースとして発展してきておりますが、私が初めてこの製品に出会った「Dynamics CRM 3.0」の頃は、まだユーザー インターフェイスが十分に統一されていませんでした。利用する機能によって画面のデザインや使い勝手が少しずつ異なっていて、随分戸惑ったことを覚えています。


 次に出てきた「Dynamics CRM 4.0」では、全ての画面のデザインや使い勝手がマイクロソフト製品らしく統一され、Windowsアプリケーションを使い慣れている人ならすぐに馴染めるものになっていました。しかし、企業の CRM を支援する機能については、先行する Salesforce などに未だ大きく水を空けられており、弊社の研修に参加されるユーザー様も「Salesforce を選択することはほぼ決まっているが、あのマイクロソフト社がリリースした Dynamics CRM とかいう製品も一応調べてみよう」という程度のスタンスの方が多かったように思います。


 続いて登場した「Dynamics CRM 2011」では一気に機能が充実し、弊社の研修にいらっしゃるユーザー様の中にも「大規模環境では Salesforce だが、中規模~小規模環境では (値段の安い) Dynamics CRM も十分に検討対象に成り得る」と考える方々が徐々に増えてきました。


 この後に満を持して登場したのが「Dynamics CRM 2013」です。タブレット端末やスマートフォンなどのモバイル端末の利用者が爆発的に増えたこの時期の世の中の流れに合わせてユーザー インターフェイスが大きく変更されるとともに、CRM支援機能や製品のカスタマイズのための機能が大幅に強化されました。


 これから新しく CRM支援製品を導入しようとしているユーザー様の場合、「Salesforce と Dynamics CRM のどちらが良いのか?」というように両者を完全に対等に扱って導入の検討をされる方々が珍しくなくなりました。両製品は互いに相手の長所を取り入れて競い合いながら成長してきており、最早 CRM 支援のための主要機能については行き着くところまで行き着き、差別化が難しい状況となりつつありました。


 こうして新たな段階に入ったのが比較的短期間に相次いでリリースされた「Dynamics CRM 2015」および「Dynamics CRM 2016」です。これらのバージョンにおいては、主要機能については更なる拡充の余地がもうあまり残っていないためか (それまでのバージョンアップに比べると) 小幅な更新に留まった印象でしたが、それに代わる新たな主戦場は周辺機能の拡充へと移って行ったように見えました。


 特にマイクロソフト社が力を入れたと思われるのが、SharePoint や Exchange、Skype for Business、Word、Excel など、お馴染みのマイクロソフト製品との連携機能の強化です。こればかりは他社では全く太刀打ちしようがありません。既に様々なマイクロソフト製品を導入済みのユーザー様の場合、こういった連携機能に魅力を感じて Dynamics CRM を選択するケースも増えてくるのでしょう。


◆Dynamics CRM の導入形態とバージョンアップ


 Dynamics CRM の導入形態は、On Premise (設置型) Online (クラウド型) の2種類から選ぶことができます。それぞれのバージョンアップのタイミングは、原則として On Premise が1年毎、Online が半年毎となっています。


 最近では Dynamics CRM 2015が登場して一年が経過する前の 2015年12月に、もう Dynamics CRM 2016 が登場していますし、Online の場合は5月に Dynamics CRM Online Spring 2016 が登場予定です。(メジャー バージョンアップの間のマイナー バージョンアップ版は、SP1 とか UR12、Update1、Spring 2016 というような名前が追加され、 以前のバージョンと区別されます。)


◆マイクロソフト公式カリキュラム (MOC)


 これだけ頻繁に新バージョンが出ているのにもかかわらず、マイクロソフト公式カリキュラム (MOC:Microsoft Official Curriculum または Microsoft University) のテキストは今も「Microsoft Dynamics CRM 2013 の ~」というタイトルのバージョンで止まっています。


 MOC は、マイクロソフト社が開発したテキストおよび演習環境のセットを使用し、弊社のようなマイクロソフト認定トレーニングセンターを介してお客様へ提供されるトレーニング カリキュラムですが、今後も Dynamics CRM 2015 や Dynamics CRM 2016 に対応する教材が提供される予定はありません。理由は Dynamics CRM の中核を占める主要機能がそれほど変わっていないためと思われます。


 一般的に「研修」では、多くのユーザーが共通に覚えておくべき主要な機能を中心に学習します。ユーザーによっては不要かもしれない周辺の機能についての学習は、限られた講習時間の中では省略されるか、あるいは軽く扱う程度となる場合が少なくありません。


 Dynamics CRM 2013、2015、2016 の各バージョンは、中核となる主要機能だけで比較した場合、それほど大きな違いはありません。この 3つのバージョンのうちの何れか 1つで必要な技術知識やスキルを身につけたユーザーは、少し操作するだけで残りの 2つのバージョンもすぐに使いこなせるでしょう。このような状況から、少なくとも Dynamics CRM 2015 および 2016 用の MOC がマイクロソフト社から提供されることは今後も無さそうです。


◆Dynamics CRM 2016 対応研修


 しかし、それは分かっていても、これから新たに Dynamics CRM に関する技術を身につけたいユーザー様の場合、可能であれば最新バージョンの Dynamics CRM 2016 で学習したい、という方もいらっしゃるでしょう。


 グローバルナレッジではそのような方々のために、Dynamics CRM 2016環境を使用して学習できる各研修を、今後随時提供していく予定です。準備が出来次第、弊社の Webサイトやメールマガジン等でアナウンス致しますのでご期待ください。


 なお、既に述べた通り、Dynamics CRM 2013、2015、2016 の研修はどれを受講されても他のバージョンもすぐに使いこなせるようになるはずです。お急ぎの場合は直近の研修スケジュールをご覧いただき、ご予定の合う研修をご利用ください。


グローバルナレッジのDynamics CRM 2013と2015に対応したトレーニングはこちらで参照できます。




[CRM][2016年4月 5日配信]

Win Win Windowsコラム
初めての Microsoft Dynamics CRM  ~統合 CRM 機能を使用した顧客関係の強化~


こんにちは。
グローバルナレッジネットワークの及川です。


顧客に対するアプローチを全社で一貫して行い、顧客との関係をより強固に築いていくための手法や考え方を CRM (Customer Relationship Management) と言います。
今回は企業の CRM を支援する Microsoft 製品「Dynamics CRM」の統合型 CRM についてご紹介致します。

Dynamics CRM のメインデータは顧客情報です。
顧客は「取引先企業」と「取引先担当者」のレコードで管理され、それらにマーケティング、営業、顧客サービスの各業務処理で生じる「営業案件」や「サポート案件」レコード、電子メールや電話などの様々な活動情報レコードが関連付けられます。
これらの関連付けにより、ユーザーはどの情報レコードからでも顧客情報にアクセスできますし、また、その逆のアクセスも可能です。

Dynamics CRM は、統合型 CRM パッケージとして提供されています。
標準搭載されているアプリケーションの機能により、顧客獲得から営業案件の成立、顧客サポートまでを一貫して追跡し、各部門が顧客に対して行う様々なアプローチを統合的に管理できます。

一般に、顧客との関係はマーケティング部門などによる顧客獲得のフェーズから始まり、営業部門による案件成立までのフェーズ、サービス/サポート部門による顧客サポートのフェーズへと進みます。

獲得した顧客をメインセグメントにある上位顧客に昇格するためには、顧客に適した製品やサービスを更に提供していくことが求められます。そのためには、各フェーズで蓄積された情報を部門間で共有して活用し、顧客のライフサイクルを繰り返していくことが必要です。


Dynamics CRM に標準搭載されている「マーケティング」、「営業」、「サービス」の各アプリケーションを使用して、顧客獲得から案件成立、顧客サポートまでのライフサイクルを管理する様子のデモンストレーション動画を以下で公開しております。

ご興味のある方は是非ご覧ください。





グローバルナレッジでは、CRMのトレーニングを多数開催しています。
詳しくはこちらをご覧ください。


[CRM][2016年1月20日配信]

Win Win Windowsコラム
第10回: 顧客関係管理~CRM~
執筆:及川 太朗

 

Customer Relationship Management

 

読者の皆さんの中には営業のお仕事をなさっている方も多いと思いますが、お客様から頂いた名刺の管理はどうされていますか?何か困っていることはありませんか?

 

l         名刺入れに入れっぱなしにしている。名刺入れがパンパンに膨らんで入りきらなくなってきている。

 

l         輪ゴムで留めて机の引き出しに入れている。後で必要な名刺を探すのが大変。

l         一覧できる名刺ホルダーに綺麗に並べて保管している。 目的によって分類の仕方や並べ方を変更したくなることがよくある。

 

l         スキャナーで読み込んでデジタルデータとして保存している。その情報は自分専用であり、部門内で共有されているわけではない。


上記に該当するものはありますか?いずれにしろ、色々と苦労していらっしゃる方は多いようですね。後ほど紹介致しますが、良い解決策があります。

 それでは、営業資料の管理についてはどういう状況ですか? 不便に思っていることはありませんか?

 

l         営業案件に関する資料をお客様毎に大きめの封筒に入れて分類している。特定の条件を満たすお客様の一覧表を作りたい時などは沢山の封筒を一つ一つ開けながら該当するお客様を探している。

 

l         資料が多いので分厚いバインダに綴じて共有棚に置いてある。資料は誰でも自由にアクセスできるのでセキュリティが心配だが特に対策はとっていない。外出先で資料の内容を確認したい時は職場に電話をかけて誰かに調べてもらっている。

 

l         お客様との打ち合わせの内容は個人のシステム手帳に全て書き込んである。この手帳を他の関係者に直接見せることはありえない。

 

l         各種の営業資料をExcelファイルや文書ファイルとしてサーバー上で共有している。 資料によっては1つのファイルの中に複数の顧客データが入っているので、個別にアクセス制限することができない。また、目的に合わせて複数のデータファイルに跨った横断検索をすることができない。

 

 

こちらについても様々な問題が存在しているようですね。思い当たるものが一つはあるのではないでしょうか。でも、大丈夫です。解決策はあります。

 

 

 さて、名刺を頂いているお客様も色々なタイプに分類できます。たとえば、次のようなお客様がいらっしゃいます。

 

A. 何かのイベントに参加して商品にちょっと興味を持っただけのお客様

 

B. 既に購入する気満々のお客様

 

C. 何度か購入実績のあるお客様

 

D. お付き合いの長い上得意様

 

 

A.のお客様は、適切にアプローチすれば契約へと発展させられるかもしれません。

B.のお客様は、商品カタログなどの資料や見積書をご用意する必要があります。

C.のお客様は、関連商品のご案内をすればまた興味を持ってくださるかもしれません。アフターサービスも大切です。

D.のお客様は、特別なキャンペーンや割引サービスを提供することで今後も末長くご贔屓にしてくださるかもしれません。

 

 皆様の職場では、お客様のタイプやニーズに合わせて、洩れ無く、個別の対応ができていますか?仮に営業担当者が交代した場合でも一元的な対応を続けられていますか?

 

どこの企業でも多かれ少なかれ抱えていると思われる上記のような状況に対応し、お客様とのコミュニケーションのあり方を見直すことで売り上げや利益率の向上を目指す考え方を「CRMCustomer Relationship Management」と言います。そして、Microsoft社が企業のCRM戦略を支援するために提供している製品が「Microsoft Dynamics CRM」です。 


 

Microsoft Dynamics CRM

 

CRM製品としては後発となるMicrosoft Dynamics CRMは、「誰でも使える」「すぐに使える」「すぐに情報を活用できる」ことを目指して開発されました。その特徴を全て挙げると大変な分量になりますので、今回は「使いやすさ」と「拡張性」の2つの観点から、一部のみをご紹介致します。


「使いやすさ」


● 基本機能

 Microsoft Dynamics CRMには良く使う機能が最初から組み込んであるため、導入後すぐに使うことができます。代表的な機能には以下のようなものがあります。

 

  1) 営業支援

Ø         商談管理、取引先/担当者管理、営業プロセス管理、営業分析など

  2)  マーケティング支援

Ø         キャンペーン管理、マーケティング活動管理、見込み客管理、ターゲットリスト管理、キャンペーン成果管理など

  3)  サービス/アフターサポート

Ø         サポート案件管理、フィールドサービス/サポートスケジュール管理、ナレッジベース/FAQ管理、サービス/サポート管理など

 

 名刺に記載されているような顧客情報は、取引先担当者や取引先企業、潜在顧客などの単位で登録され、個人または部門単位で共有/管理されます。営業資料は営業案件や活動などの単位で登録し、個人または部門単位で共有/管理されるとともに、各種顧客情報とリンクされます。マーケティング資料に関する情報も、サービス/サポートに関する情報も同様です。全てのCRMデータは顧客情報を中心に相互にリンクされています。

 

 営業担当者はどの情報からスタートしても関連する情報にたどり着けます。目的に合わせて様々な切り口で必要な情報を検索し、条件に合う顧客リストを出力したり、その顧客向けに自動的に編集されたメールを出したり、各種レポートを出力したりすることもできます。また、営業プロセスを管理したり、顧客との契約内容やこれまでのやり取りの履歴を確認したり、今後のサービス/サポートのスケジュール管理なども可能です。

 

 
● クライアント環境

 Microsoft Dynamics CRM を利用するためのクライアント環境は、Internet ExplorerでアクセスするWebベース、またはOutlookベースの両方を選択できます。

 ネットワーク接続されている環境さえあれば、Internet Explorerを起動してサーバー上で共有されているCRMデータにアクセスできます。また、オフライン対応のOutlookベースのクライアントを使用すれば、移動中やお客様先でもCRMデータを参照したり編集したりすることが可能です。(オフライン状態で編集した内容は後でオンライン状態に復帰した時に自動的に同期されます。)

 

 
● Microsoft Office
との連携

既に職場に普及しているMicrosoft Office製品と以下のような連携が可能です。

 

 ・ CRMデータをExcelで動的に表示

 ・ CRM顧客情報をWordに差し込んでダイレクトメールを作成

 ・ CRM活動予定とOutlook予定表の連携

 ・ Outlookのメール送信をCRM営業活動履歴として格納

 
● 顧客情報の検索と情報分析

顧客情報を様々な条件で抽出可能です。条件設定はプログラミング不要で容易に定義できますので、実際に情報を必要としている現場の営業担当者自身で作業可能です。また、情報分析のための定型レポート機能も最初から用意されています。

 



「拡張性」


● 容易なカスタマイズ

 

 他の多くのCRM製品では、カスタマイズのために高度な技術知識が要求されますが、Microsoft Dynamics CRMでは、ほとんどのカスタマイズにおいて、プログラミングや専門的な技術知識は不要です。ビジュアルなユーザーインターフェースで直感的に作業できますので、カスタマイズの権限さえ与えられていれば、現場を最も良く知る営業担当者が自分で、速やかに必要な設定を行うことができます。(高度な技術知識をもつ開発者のためのAPIも別途用意されています。)

 
● セキュリティ

ロールベースのセキュリティにより、必要な担当者だけが必要な機能や顧客情報にアクセスできるよう設定可能です。権限を与えられていない作業に関するメニューは表示されません。また、読み取りが許可されていない顧客データを見ることもできません。



以上のように、Microsoft Dynamics CRMには企業/組織のCRM戦略をサポートする多くの便利な機能が備わっています。来年には Microsoft Dynamics CRM 2011のリリースを控え、今後もさらにシェアを伸ばして行くと思われます。この機会に皆様も職場のCRM戦略を見直してみませんか?

 

 

 


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グローバルナレッジでは、Microsoft Dynamics CRM の研修コースを実施しています。
Microsoft Dynamics CRM 4.0 管理者、開発エンジニア、コンサルタント向けコースフロー


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及川 太朗

グローバル ナレッジネットワーク株式会社で、ITプロフェッショナル向け教育コースを担当。
これまでに担当した教育分野はOS/ネットワークの運用管理系、プログラム開発系、データベース系、人材開発系と多岐に渡る。
現在は Micosoft製品関連のコースを中心に担当している。

 


[CRM][2010年11月 2日配信]

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