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わくわくヒューマンスキルコラム
第119回:そんな言い方、ないでしょう?
執筆:都川 信和

「システムにはトラブルがつきものだからなあ」

 

入社して1年が経った頃、担当していたシステムでトラブルが頻発し、対応に追われる日々が続いていた時に先輩から言われた言葉です。

「トラブルがつきものだからなあ」とは、それからの約20年、システムの現場ではよく耳にしましたし、私自身も誰かへの慰めの言葉としてよく使っていました。

しかし、ある時ふと思いました。

 

「この言葉は慰めになっていないんじゃないか。こういわれて、気持ちが和らぐのだろうか」

 

私がこの言葉を言われたらどう感じるか、改めてよく考えてみました。

 

「つきものだから仕方がないよ。だから、つべこべ言わず頑張れ」

と言われたように受け止められて、突き放された気分になってしまったのです。

 

続けて、

「トラブル対応で大変なんだから、せめて気持ちだけでも共感してほしいのに...」

という思いが心の中に湧いてきました。

 


別の例です。

お客様のシステム運用作業で操作ミスをしてしまい、一時的にシステムが利用できないというトラブルが発生しました。お詫びの訪問を前に上司にトラブルの経緯を伝えたところ、上司は矢継ぎ早にこう投げかけました。

 

「なぜ、そんなミスをしたんだ」

「どうして、そんなことも防げなかったんだ」・・・

 

至極まっとうな質問ではあるものの、あまりに強い口調で責められ、頭の中に浮かんできたのは、「ミスしたくてミスしたわけでもないのに」という言葉でした。

 

トラブルを意図的に起こす人はいませんし、誰かひとりが原因となってトラブルが起こることは少ないものです。誰かの行動が引き金になった場合でも、仕組みや方法に問題があることも稀ではありません。それにもかかわらず、ただ一方的に責められたとしたら、気持ちのやり場がなくなってしまうでしょう。


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人には承認欲求があります。自分がやっていることを誰かに認めてもらいたい、気持ちを共感してもらいたいという欲求を持っています。トラブル自体はよくないことでも、一生懸命取り組んでいることに共感や承認をしてほしいのです。

 

トラブルが起こった時は、まずは「いつも頑張っているよね」と日々の運用作業に対して上司が労いの言葉をかけます。その後で「どういうことが起こったのか聞かせてくれる?」と事実のみを聞きます。そうすると、部下は落ち着いて話しができます。また、「今度は気をつけよう」や「もう少し頑張ってみよう」と前向きな気持ちにもなれるはずです。

 

コミュニケーションの仕方を工夫することは、リーダーシップの大きな要素です。リーダーはメンバの気持ちやモチベーションに配慮してコミュニケーションをとることが大事です。



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都川 信和(みやこがわ のぶかず)

グローバルナレッジネットワーク 人材教育コンサルタント/国家資格キャリアコンサルタント

システムインテグレーターにて、システムの開発・運用、データセンターサービスの企画・設計、運用コンサルティング、サービス部門・運用部門のマネジメント等、20年間で数多くのシステム開発・運用の現場に携わる。2013年より現職。IT技術研修、ビジネススキル研修の講師として、ITエンジニアの育成に力を注いでいる。


【著書】

 ・『ITエンジニアが生き残るための「対人力」の高め方』(日経BP社)同僚の田中淳子との共著です


[モチベーションリーダーシップ][2017年1月27日配信]

 

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