わくわくヒューマンスキルコラム
第34回 気持ちを「形に表わす」こと
執筆:岩淺こまき
はじめまして。岩淺こまきと申します。昨年、グローバルナレッジのメンバになりました。初めての転職ではないので、新しい環境や新しい職場への出社初日も慣れたものになっていました。出社初日というと、どの企業でもほぼ似たようなことを行うからです。しかし半年以上が経過した今でも、グローバルナレッジの出社初日は、昨日の事のように鮮明に思い出せます。
まず人事部主催のオリエンテーションを終え、その後自分の席に案内されました。オリエンテーションの際、配属先であるヒューマン・スキル部門のメンバは全員外出をしていると聞いていたので、当然周りには誰もいません。席につき「さて、オリエンテーションの際、指示された作業をしよう」と自分の机の上を見ると、そこには「一冊の本」と「缶ジュース」が置いてありました。なんだろうと思いながら本を開くと、そこには
「入社おめでとう!仲間になってくれてありがとう!!」
と書かれた「手書きのメッセージ・カード」が挟んでありました。当社の先輩講師が、自分の執筆した書籍にカードを添え、プレゼントしてくれていたのです。缶ジュースには、上司からのメッセージ・カードも添えられていました。・・・驚きました。初めての経験でした。
驚きが収まった後、PC環境が正常に利用できるか確認するため、予め設定されているメールソフトを起動しました。すると、今度は、
「メンバ一同、入社を心待ちにしていたのですよ。」
「これから一緒に頑張りましょう。期待しています!」
といった「WELCOMEメール」を次々受信してきたのです。入社日前日に、ヒューマン・スキルのメンバ全員から、それぞれメールが送られていたのでした。
二度目の驚きが収まった時、「仲間として迎えられている」という安心感を持ちました。「あぁ、私はここで仕事をしても良いのだな」と、新しい環境で多少の不安を抱えていた自分を認識するとともに、気持ちが楽になったのでした。「よし、頑張ろう。もし、私の次にまた新しい人が入ってきたら今度は私が同じことをしてあげよう」と心に固く誓いました。
この出来事は、要約すれば「出社初日WELCOMEメールが届いていました」という、これだけの事なのかもしれません。少し意地悪な見方をすれば、「みんなヒューマン・スキルの講師なのだから『こうすれば喜ぶだろう』という理論に基づいて、形だけ整えただけじゃないの?」と捉えることも出来るでしょう。(幸い形だけではありませんでした)
もし仮に形を整えたのだとしても、「気持ちを形に表わすこと」は、時に必要なのだと私はそのとき思いました。その行動がある程度頭で考えたことだとしても、受け手がそれをプラスに受け止め、やる気が上がったり、チーム内の結束が強まったりするなどの良い効果が生まれるなら、その行為には意味があるのです。表現しなければ相手には何も伝わりません。重要なのは、形からでもよいので、まずは相手に伝わるよう行動を起こすことなのです。
この時期は、新しい部署に異動された方やはじめて配属された新入社員の方も大勢いらっしゃることでしょう。傍目にはどんなに落ち着いて見える人でも、どんなに経験を重ねている人でも、周りが想像する以上に、新しい環境に不安を感じているものです。
「今年は5名新入社員が配属になるらしいね」「また新しい人が採用されたんだってね」と話題にするだけでなく、新しいメンバが入ってくることを職場全体の「イベント」として捉えてみてはいかがでしょう。出迎えるためのアイディアを出し合い、「WELCOME」の気持ちを、まずは形に表してみるのです。難しいことでなくてもかまいません。例えば私が体験したような「手書きのメッセージをプレゼントする」「WELCOMEメールを送る」などの簡単なことからでも、できることが沢山あります。
「あなたが仲間になってくれて嬉しい」。それを伝えることが第一歩です。
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岩淺こまき(いわあさこまき)
グローバル ナレッジ ネットワーク 人材教育トレーナー。
1997年、システム販売会社に就職し、営業技術支援および導入企業向けの研修を担当。
人材紹介会社にて中途入社社員に対する研修や、メーカーでの販売促進セミナーの企画・実施を経て2007年より現職。
プレゼンテーション、コミュニケーションなどヒューマン・スキル研修の実施に当たっている。


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