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わくわくヒューマンスキルコラム
第118回:ノートが自分を助けてくれた! 新入社員研修の想い出
執筆:田中 淳子

社会人になって31年目の現在でも、自分が受けた新入社員研修のことを思い出すことができます。入社式直後に新入社員全員で受けた研修での出来事です。
講師が壇上から言いました。

「これから研修を始めます。1人だけ壇上に上がって来てほしいのですが、誰かいませんか?」


200人もいる中で、内容も分からずに、「はい!」と手を挙げて壇上に登る人など出て来ず、しばらくしーんとしていました。誰かがようやく手を挙げて前に進み、ステージの真ん中に置かれた椅子に座るように指示されました。

すると、講師はこう言いました。


「はい、このプログラムはここまでです。これで終わりです」


ざわざわした私たちにさらに説明が続きます。


「これは、皆さんの主体性を試すプログラムでした。何をするかも分からない中で、誰が自主的に手を挙げ、壇上に上がってくるか。こんなに大勢いるのに、たった一人しか手を挙げませんでしたね。社会人になったら、自分で考えて動く、自主的に活動することがとても大事です。周囲の様子を見ながら、どうしよう?どうする?などと躊躇しているようではダメですよ。」


入社して初めて受けたお説教でした。


「自分から手を挙げ壇上に上がるかどうかを試す」だけのプログラム。新入社員に対して、学生気分を捨てて、社会人の自覚を持ちなさい、というのには十分な内容でした。


その後、部門ごとの2-3か月に及ぶ集合研修がありました。コンピュータメーカでしたので、ハードウェア、ソフトウェア、アセンブリ言語、C言語などを学びました。
文系出身で、学生時代にコンピュータに触れたことすらなかった私は、最初から落ちこぼれます。飲み込みが早いタイプの人が課題を次々とこなしていく傍らで、私は
「講師が何語を話しているのか分からない」
「そもそも何をさせられているのかも分からない」
という毎日でした。


そんなツラい新人研修の中で唯一続けたことがあります。「ノートをとる」ことです。
どの講師も私に理解を促そうと、ホワイトボードに図解しながら説明してくれました。 それでも理解はできませんでしたが、とにかくノートだけは取り続けました。


ノートが5冊6冊と積み重なったころ、新人研修が終わり、配属先でのOJTが始まります。その時でもまだなお、ノートに書いたことは理解できていませんでした。(この辺まで来ると、私が本当に落ちこぼれだったことがご理解いただけると思います)


配属から数か月経過したころのことです。新人研修時のノートを開いてみたら、そこに書いてある内容が全て「とても簡単なこと!」に思えるようになっていました。 新人研修を受けていた時には、意味も分からずただひたすらメモっていたことが、先輩からの毎日の指導の中で徐々に頭の中が構造化されてきていたのか、「おお、そういうことだったのか!」「こういう意味の図だったのだな、分かりやすい図解だ!」などとスラスラと読めるのです。


一度理解できるようになると、他のこともそのノートを使ってより理解が進み、学習はとんとんとはかどります。結果的には予定通りの日程で、顧客にコンピュータ技術を教える講師としてデビューを果たすことが出来ました。


根気強く付き合ってくださった先輩たちと自分が書き続けたノートが、何とか新人時代を乗り越えさせてくれたのです。



今年もまもなく新入社員がやってきます。


先輩たち年長者ができることは、「新入社員が学ぶための"支援"」です。

大切なのは、支えになること。飲み込みが早い人、そうでもない人。どういうタイプであっても長い目で成長を見守り、成長を支援することが年長者の役目だと思うのです。


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「新入社員2017」特設ページがあります。「新入社員研修運営チェックリスト」や「無料相談会のお知らせ」なども掲載していますので、ご覧いただければ幸いです。

新入社員研修2017特設ページ

http://www.globalknowledge.co.jp/newtrain/index.html

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田中 淳子 (たなか じゅんこ) プロフィール

グローバルナレッジネットワーク 人材教育コンサルタント/産業カウンセラー/国家資格キャリアコンサルタント

1986年上智大学文学部教育学科卒。日本ディジタルイクイップメントを経て、現職。コミュニケーション、インストラクショナルデザイン、トレーナー養成などヒューマン・スキル研修の企画、開発、実施に当たっている。2003年からは、企業の「OJT支援」に力を注いでいる。

【ブログ】  ・アイティメディア オルタナティブブログ「田中淳子の"大人の学び"支援隊"!

【著書】  ・(NEW) 『ITエンジニアが生き残るための「対人力」の高め方』(日経BP社)※同僚の都川信和との共著です  ・『ITマネジャーのための現場で実践! 若手を育てる47のテクニック』(日経BP社)  ・『本物の自信を手に入れる! セルフファシリテーション』(ダイヤモンド社、共著)  ・『速効!SEのためのコミュニケーション実践塾』(日経BP社)  ・『速効!SEのための部下と後輩を育てる20のテクニック』(日経BP社)  ・『はじめての後輩指導~知っておきたい30のルール~』(日本経団連出版)

【連載】  ・@IT自分戦略研究所 「田中淳子の"言葉のチカラ"」  ・社会保険出版社 『四季のけんこう』にて「コミュニケーションの小箱」連載中  ・産労総合研究所 『企業と人材』にて『OJT指導員制度の構築と運用』連載中

[新人社員研修][2017年1月 3日配信]

 

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