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わくわくヒューマンスキルコラム
第55回: 新年度に思うこと
執筆:酒井 陽介

 春を迎え、入社や転勤、異動など新しい環境で新しい生活をスタートされる方も多いことでしょう。期待に胸がふくらむ一方で、そこでうまく仕事ができるか?よい人間関係が形成されるか?など、誰しも不安な面もあるはずです。

 

 私は以前、流通業界で仕事をしていました。入社してから転職するまでの8年間、7度異動を経験しその都度、ハラハラ・ドキドキしていたことを思い出します。

 

 異動は自分のキャリアアップのチャンスでもありましたが、それに伴う悩みも発生しました。これまで築いた人脈は途絶えてしまい、次に担当する売場ではどのように仕事をするか?予算をどのように達成させるか?そのために必要な商品をどのようにしてお取引先から供給してもらうか?といった事で頭を抱えていました。

 

 そんな中で、私がいつも一番に考えていたことがあります。それはどこの職場へ配属されても「早くみんなに好かれよう!」ということです。業界の特性上、正社員をはじめ契約社員、アルバイト、パート、そしてお取引先からの派遣社員といった雇用形態の異なるスタッフといつも一緒に仕事をしていました。そのため周囲のメンバーと円滑に業務へ取り組み、効果的なマネジメントをするにあたって何よりも良好なコミュニケーションが必要でした。

 

 そこで考え対応した方法が3つあります。

 

 まず「挨拶」です。「おはようございます」「お疲れ様でした」など、どんな相手にも明るく元気に大きな声で挨拶しました。相手の名前やバックグランドが分からなくても自分が意識さえすればすぐに出来るコミュニケーションの第一歩だと考えたからです。

 

 次に取り組んだのは「伝え方」です。相手のメッセージに対し、自分が「理解した」「納得した」という意思表示を、言葉に加えて、顔の表情や声の大きさといった誰が見てもわかりやすい態度をとることで表現しました。

 

 そして、最も徹底したのはコミュニケーションをとる相手の話を上手に聴くことです。会議やミーティングの場で、相手の要望を十分に聴き、自分のアイデアを無理に押し通すことは避けました。部下や後輩といったスタッフからの相談事も自分の意見や考えを伝える前に、相手の話をよく聴くように努力しました。

 

 3つの工夫のおかげかどの職場でも比較的早く、環境に慣れ、顧客作りやメンバーとの関係構築に成果を上げることができました。

 

 今はその時の経験も活かし、コミュニケーション・スキルのコースを担当しています。

 

 毎回多くの方がコースを受講されます。年齢や役職に偏りはなく、いろいろな方がお見えになります。私はコースの初日に必ず「どうしてこのコースを受講しようと考えたのですか?」「受講してどのようになりたいですか?」と伺います。

 

 その問いに対して多くの方が「周囲と良好なコミュニケーションをとれるようになりたい」「お取引先の関係者とストレスなく会話をしたい」「自分の考えを上手く伝えられるようになりたい」とお答えになります。

 

 私自身の経験と重ね合わせて考え、業界や環境が違っても「他者と良好なコミュニケーションをとりたい」と思う課題は皆、同じなのだと感じています。

 

 コミュニケーションという言葉を耳にすると「気の利いたことを話そう」「相手をどうやって説得しよう」とすぐに考えてしまうかもしれません。でも、実はそんなに難しく考える必要はないのです。コミュニケーションは話の中身に関心を持つことも大事ですが、まずは相手の「話したい」「聞いてもらいたい」という気持ちに耳を傾けることから始まります。挨拶を交わし、話に耳を傾け、そして内容や感情に理解を示します。それだけでもコミュニケーションは十分にとれるようになります。

 

 皆さんは「新年度」と聞いてどんなことを思い浮かべますか?新しい環境でスタートする方に限らず、普段、何気なく行っているコミュニケーションを今一度チェックしてみるのはいかがでしょう。

 

「効果的コミュニケーション・スキル
 ~ 効果的な説得、交渉へと導く対人コミュニケーション ~」

 


 酒井陽介(さかい ようすけ)

グローバルナレッジネットワーク 人材教育トレーナー

1998年、都内の百貨店に就職し、販売職およびマネジメント職を担当。その後、インターネットリサーチ会社にて営業組織内の教育制度の立案・構築や、中途・新卒入社社員に対する研修の実施を経て2009年より現職。

コミュニケーション、プレゼンテーションなどヒューマンスキル研修の実施に当たっている。

 


[コミュニケーション][2010年4月20日配信]

 

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