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わくわくヒューマンスキルコラム
第121回:お互いのことをもっと知ると、よい方向に向かう
執筆:都川 信和

「開発チームの人たちは、運用のことを考えてくれないので困る」

 

運用部門に異動した時、部門内でよく聞かれた言葉です。しかし、開発部門にいた時にはよくこんな話をしていました。

 

「運用チームは融通が利かない。こっちの身にもなってほしい」

 

例えば、開発チームが「来週から本番なので、今週中に運用作業を引継ぎたい」と直前になって運用チームへ依頼することが重なったり、運用チームが「1週間前までの依頼でないと、運用作業は受け入れられません」とルールを盾に拒否したりすると、上述の感情が生まれてきます。自分たちの都合だけを主張し続けていては、相手からの不満が募るだけで、結局、お互いの要望がほとんど満たされずに終わってしまうことも多々あります。

 

このような部門間の軋轢は、他にも営業部門とSI部門、アプリケーションチームとインフラチーム等、社内のいろんなところであるでしょう。



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主張をぶつけ合うこと自体は悪いことではありません。相手に理解してもらうためには、自分たちの主張はしっかり伝える必要があります。しかし、単に主張をぶつけるだけでは、お互いが納得する解決策にはなかなかたどり着けません。

"Win-Win"という言葉がありますが、それを目指すためには、まず相手の主張をしっかり聴く、さらにはその主張の裏側にある背景や理由、大事にしていることなどをしっかり聴くことが重要です。そうすると、それぞれにとって優先度が高い要望を満たす解決策が見えてくることもあります。

 


先程の例では、開発チームの背景等を深く聴いていくと以下の状況であったとします。

・お客様と交わしている本番リリース日は必ず守りたい

・もちろん、運用チームに全て丸投げするつもりはなく、自分たちも協力するつもりである

 

一方、運用チームの背景等は以下の状況であったとします。

・大事にしているのは"システムの安定稼働"で、"1週間前までに依頼"というルールもシフト勤務の要員すべてが引継ぎを受けるために必要な期間である

・開発チームが協力してくれるなら、1週間以内でも運用開始は可能である

 

それらがわかると、"来週のリリース直後は、開発チームのメンバーが運用チームと同じ場所に常駐し、運用作業を支援する"というように、それぞれが大事にしている"本番リリース日を守る"、"システムの安定稼働"の両方を満たす解決策が出てきます。

お互いが相手のことを深く知ろうという姿勢が、"Win-Win"への第一歩なのです。

 

 

<関連コース>

PDU対象】ネゴシエーション・スキル基礎 ~Win-Winの関係を構築するために~

信頼関係をベースとして、基本的なコミュニケーション・スキルを組み合わせながら、結果がWin-Winとなる交渉の考え方や手順を演習を通じて学習します。

 

PDU対象】効果的コミュニケーション・スキル ~より良い対人関係を構築するための聴き方、話し方~

コミュニケーションの基本スキルとして相手の言いたいことをきちんと聴き、意図を汲み取るスキルと、自分の意志や考えを相手に伝えるスキルを学び、最終的には対話によって問題を解決する方法を学習します。

 

PDU対象】エンジニアのためのITサービスマネジメント基礎 ~システム運用の基礎スキルと実践力を高める~

システム運用の基礎スキルとともに、運用を見据えたシステムの設計、開発から運用への移行時のチェックポイント等の実践力を高めることができます。

 

 

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都川 信和(みやこがわ のぶかず)

グローバルナレッジネットワーク 人材教育コンサルタント/キャリアコンサルタント

システムインテグレーターにて、システムの開発・運用、データセンターサービスの企画・設計、運用コンサルティング、サービス部門・運用部門のマネジメント等、20年間で数多くのシステム開発・運用の現場に携わる。2013年より現職。IT技術研修、ビジネススキル研修の講師として、ITエンジニアの育成に力を注いでいる

 

【著書】

 ・『ITエンジニアが生き残るための「対人力」の高め方』(日経BP社)同僚の田中淳子との共著です






[コミュニケーションネゴシエーション][2017年3月13日配信]

 

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