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わくわくヒューマンスキルコラム
第108回:ストレスマネジメントの基本は、"セルフケア"
執筆:田中淳子

不調を感じ通院、医師からは「うーん、ストレスたまっていませんか?」と言われ、「そんなの当たり前だろー」と思い、「できるだけストレスためないようにしてくださいね」とアドバイスされ、「そりゃ無理だわー」と思う、というような体験は誰でもしたことがあるはずです。


「ストレス」というのは、あってはならないものと思われがちですが、実はそうではありません。私たちが社会で生きていくことができるのは、実は適度なストレスがあるからです。


そもそも「ストレス」とは何でしょうか?平たくいえば、「自分にかかる圧力とそれを押し戻そうとする力」のことを指します。押す力と押し戻す力が適度なもので、かつ、バランスが取れていれば特に問題はありません。ストレスという言葉を生み出したカナダの生物学者 ハンス・セリエは、「ストレスは人生のスパイスだ」と言ったそうです。


たとえば、朝ちゃんと起きることも、ネクタイを締めなければならないことも、9時までに会社に行くことも、午前中に仕上げねばならぬ仕事があることも、納期までに顧客に報告書を出さなければならないことも、未経験な領域に挑戦することも、すべてストレスです。


問題は、ストレスが過剰にかかる状況なのです。自分にかかってくる圧力が大きくなれば、押し戻そうとする力もまた大きくなります。風船をイメージしてみればわかりますが、強く押し過ぎると風船が割れてしまうように、心身に何等かのダメージをもたらすのは当然のことです。


ストレスの影響は、主に、心理、身体、行動に現れると言います。


心理。たとえば、不安で仕方ない、イライラしている、など。
身体。たとえば、眠れない、腹痛、腰痛など。 
行動。たとえば、過度の飲酒、拒食過食など。


人によって現れ方は異なるものの、ほんの少し「いつもと違う」状態になり、自分自身に「危ないよー」「気をつけろー」と合図を送ってきます。その段階で気づいて、なんらかの手を打てば、ストレス状態をなんとかできますが、何をすればいいか、というのがまた難しいのです。


ストレス対応策として「3R」という言葉があります。


Rest、Relaxation、Recreation。休息、リラックス、娯楽。


このうち、娯楽・・たとえば、運動をする、ゲームをする、などは仕事から心身を解放するという意味では有効です。しかし、これらもまた別のストレス要因になるので、やり過ぎは禁物です。


「大変な仕事を忘れられるから、土日は趣味のフットサル三昧」
「気難しい上司に叱られたことを頭から追い出したいので、夜は呑みまくる」。
もちろん、嫌なこと、自分に対するプレッシャーからいったんは解放されるでしょうが、こうやって何かをし続けていたら、それはそれで心身を休める暇がありません。


だから同時にRelaxation(たとえば、呼吸して落ち着く、のんびりする)や「Rest(休息)」も意識することが大事なのです。


深呼吸などして心身を落ち着かせ(Relaxation)、きちんと休憩を取り、夜も睡眠時間を確保し(Rest)、休日も無理ない範囲で娯楽も楽しむ(Recreation)ようにもする。そうやってセルフケアを心がけると、自分のストレスを上手にコントロールすることができます。


災害からのサバイバル術などでよく「自助→共助→公助」という言葉を使います。
まずは自分の身を守り、次に周囲の他者を助け、そして最後に公的支援を待つといったものです。ストレス対策も同じように最初にすべきことは自助です。


3R以外にも、「ものごとの捉え方を見直す」、「自分なりのストレス対応法を用意しておく」など様々なセルフケアの方法があります。いくつかの方法を取り入れてまずは自分をケアします。それができているからこそ、他者のケアもできるようになります。

マネージャになると、部下のストレスケア(ラインケアと言います)も求められますが、その場合でも、マネージャ自身のセルフケアが最優先なのです。


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2015年12月から企業には「ストレスチェック」が義務づけられます。(50人以上の事業者に義務づけられ、それより少ない事業者には当面の間、努力義務となります)


現在、「健康診断」を受診することが義務づけられているのと同じように、「ストレスチェック」も受けることが義務となってくるのです。


グローバルナレッジでは、2015年秋から「ストレス」関連研修シリーズを開始します。


3R だけではなく、「他者とのかかわり方」、「やっかいな出来事の捉え方」など様々な観点から、「セルフケア」に関する知識やスキル、「部下の悩みの聴き方」や「適切なアドバイスの仕方」など「ラインケア」についての学習などいくつかの研修を立ち上げていきます。


詳細は順次、当社Webサイト、メルマガ、Facebookページでお知らせいたします。


★「キャリア」に関する研修   2015年7月 開催★
自分のキャリアを棚卸し、今後のキャリアを考えるという行為も実は「ストレスマネジメント」に役立ちます。


【PDU対象】自分のキャリアを考える ~原点回帰し、「自分軸」を見つけるワークショップ~


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田中 淳子 (たなか じゅんこ) プロフィール


グローバルナレッジネットワーク 人材教育コンサルタント。産業カウンセラー。1986年上智大学文学部教育学科卒。日本ディジタルイクイップメントを経て、現職。コミュニケーション、リーダーシップなどヒューマン・スキル研修の企画、開発、実施に当たっている。2003年からは、企業の「OJT支援」に力を注いでいる。


【ブログ】
 ・ITメディア オルタナティブブログ「田中淳子の"大人の学び"支援隊"!


【著書】
 ・NEW) 『ITマネジャーのための現場で実践! 若手を育てる47のテクニック』(日経BP社)
 ・NEW) 『本物の自信を手に入れる! セルフファシリテーション』(ダイヤモンド社、共著)
 ・『速効!SEのためのコミュニケーション実践塾』(日経BP社)
 ・『速効!SEのための部下と後輩を育てる20のテクニック』(日経BPストア)
 ・『はじめての後輩指導~知っておきたい30のルール~』(日本経団連出版)
 ・『田中淳子の人間関係に効く"サプリ"-職場で役立つ30のコミュニケーション術』(アイティメディア)


【連載】
・アイディメディア 誠Biz.ID 「上司はツラいよ
・@IT自分戦略研究所 「田中淳子の"言葉のチカラ"

[ストレスマネジメント][2015年3月27日配信]

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