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わくわくヒューマンスキル
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わくわくヒューマンスキルコラム
第31回 "Action"と"Reaction"
執筆:高橋 俊樹

  仕事で使用しているメールソフトを確認してみて下さい。一日に何通のメールを受信しているでしょうか。Toで来ているもの、またCCで入っているものも含めて何通届きますか?200通、300通という方もいらっしゃるのではないでしょうか。では次に、あなたの一日のメールの送信数を見て下さい。返信の数と新規作成したものはあわせて何通でしたか?


  最近私が仕事を進めていく上で大切だと思っている事があります。それは"Action"と"Reaction"です。仕事の期間、分量や規模、関わる人数に関係なく、仕事の目的や目標達成に向けて協働し、よりよい成果を出すためには、この"Action"と"Reaction"のバランスが取れている事がとても重要だと感じています。
  ところがいざこの2つのバランスを実際の仕事の場面で当てはめてみると、どちらか一方に偏ってしまっていることが多く、アンバランスになっているような気がします。


  "Action"とは自分から働きかける行動を指します。また、"Reaction"とは自分に対する"Action"へ何かしらを返す行動です。これをチーム内のやりとりで考えてみましょう。例えば、上司やリーダーなどの場合は、部下やメンバへの"Action" すなわち仕事の指示や命令、依頼、情報提供などが比較的多くなります。反対にメンバは、上司やリーダーからの"Action"に対する"Reaction"が中心になりがちです。つまり、何か言われたから行うと受け身に動いてしまいやすいわけです。


  もちろん役割という観点では上記のバランスはごく普通だと思います。しかし"Reaction"するだけでなく、自ら他者に働きかけることも重要です。自ら"Action"を起こしていくことは、コミュニケーションの活性化にもつながり、チームの力をより高めるきっかけになるからです。
  実際に、仕事が出来る人、周囲からも評価が高い人は観察して見ると、やはり、"Action"もきちんと行っていることが多いように思います。


  現在、仕事上の主なコミュニケーションはメールでのやりとりも多く、メールなしでは仕事が成立しないほど重要なコミュニケーションの手段になっています。そこで、メールという視点から私の"Action、Reaction"をチェックしてみました。


  私の場合、受信数は平均すると1日約130件ありました。(システムからの通知メールなどは除いて)一方送信数は30~60通程度です。さらにその中で新規作成したメール(件名に"Re:"がないものです)は3割程度でした。自分に届いたメールには優先順位や内容の差はありますが出来るだけ返信を心掛けているので7割が"Re:"になっているのでしょう。そう考えると"Reaction"はかなり取れていると言ってもよいでしょう。しかし"Action"すなわち、自分から何かを発信する、行動するという意味ではまだまだ少ないように感じました。自分から考えや情報を伝えたり、新しい行動を起こしたり、といったことを私自身もっとすべきだなとこの数字を見て思ったのです。今後、メールに限らず出来るだけ"Action"と"Reaction"のバランスを高めて行きたいと考えています。


~皆さんのバランスはどのようになっていますか~


グローバルナレッジでは、「コミュニケーション」を軸に、様々な仕事を進める上で必要なスキルを研修のコースとしてラインアップしています。技術や知識をより活かすためのヒューマン・スキルをブラッシュアップしてみませんか?



高橋 俊樹(たかはし としき)
グローバルナレッジネットワーク 人材教育コンサルタント。
1991年、自動車メーカーに就職し、営業担当者向けの教育の企画・実施を担当。その後、テレマーケティング会社を経て、2001年より現職。プレゼンテーション、ネゴシエーション、コーチングなどヒューマン・スキル研修の企画、開発、実施に当たっている。


[アクティブリスニング][2008年4月22日配信]

わくわくヒューマンスキルコラム
第3回 慣れないうちは、「筋肉痛」になる
執筆:田中淳子

  コミュニケーション・スキルの1つに、「アクティブ・リスニング」(*)があります。アクティブ・リスニングは、積極的かつ能動的に相手の話を聞くことを指します。コミュニケーションの土台を支えるスキルです。
  スキルそのものは簡単です。まず、話し手から見て「話しやすい」態度をとって聞くことから始めます。たとえば、相手のほうに体を向けたり、相槌を打ったりうなずいたりする。そうやって「話しやすい聞き手」を聞き手自らが演出するのです。


  研修では、多くのロールプレイを取り入れています。頭では理解できても、実践するのは難しいため、とにかく体験することで少しずつスキルを身につけていこう、と考えているからです。


  アクティブ・リスニングの「聞く態度の体験」というロールプレイ演習では、話し手と聞き手とに分かれ、「自分自身の"聞く態度"に気をつけて、相手の話をよく聞く」練習をします。ロールプレイが終わった後に感想をお尋ねすると、聞き手役だった方からこんな感想が返ってくることがあります。


  「こんなに自分の態度や質問の種類を気にしていたら、そこにばかり意識が行ってしまい、かえって相手の話が聞けなくなります。」
「聞くだけでこれほど疲れるのでは、毎回毎回"アクティブ・リスニング"を意識するのはシンドイです。」


  こんな時、私はこう解説します。


  「それは、コミュニケーションの"筋肉痛"ですよ。」と。


  スポーツでも最初は型や方法を学んで練習します。水泳を習う場合、バタ足はどうすればよいか、息継ぎにはどんなコツがあるかを一つずつ習っていきます。ところが、最初は慣れないことをするので、筋肉痛にはなるし、水泳を楽しむ余裕などありません。
  ただし、筋肉痛になっても、あきらめずに練習を重ねていけば、そのうち身体が型を覚え、必要な筋肉も作られます。あれこれと型やコツや意識しなくても、自然に泳げるようになってきます。そうなれば、水泳を楽しむ余裕も生まれてくるわけです。
  コミュニケーション・スキルも同じです。最初は、色々意識することが多くて、身体も精神も疲れてしまいます。スキルに意識が行き過ぎると、話の内容を把握するほうには気が回らない、というのも事実でしょう。でも、そこで諦めるのではなく、しばらく意識的にスキルを使っていくとどうなるでしょう。そのうち、実践しているスキルが少しずつ自分のものとなり、そのスキルは、自然にできる領域にまで進化させていくことができるはずです。
  意識しなければできなかったことが、無意識のうちに行っている状態になるまで、諦めずに実践あるのみです。


  最近読んだ本でこんな一節を見つけました。
  (聖路加国際病院名誉院長の日野原重明氏 『生きるのが楽しくなる15の習慣』(講談社+α文庫))


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  「身につける」という行為は、どれもこうした習慣の繰り返しです。最初は努力して行うのですが、そのうち自然に出るようになり、それがその人の能力になります。」
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  日野原氏が子供のころにピアノを習っていたときのことを例に挙げ、人は何事も繰り返すことで身につけ、さらに自分の能力を高められるのだ、と説いています。「努力して行う」ことが「自然に出る」ような状態を作り出し、最後は「自分に能力として備わる」まで進化させる。何事もこのステップを踏めば、自分の能力は何歳になっても、いくらでも高められると言うのです。


  「コミュニケーション」などヒューマン・スキルの研修は、ヒューマン・スキルの"筋肉"をつけるための素となるスキルやテクニックをできるだけ多く持ち帰っていただくためのものです。その後は、参加されたお一人お一人が日々、意識的に実践し続けてくだされば、きっといつか効果が表われることでしょう。


*アクティブ・リスニングは、積極的傾聴法とも呼ばれる、「聞くためのスキル」です。
  「
効果的コミュニケーション・スキル」(ON306)で学ぶことができます。

 


田中 淳子 (たなか じゅんこ)

グローバルナレッジネットワーク 人材教育コンサルタント。産業カウンセラー。1986年上智大学文学部教育学科卒。日本ディジタルイクイップメントを経て、現職。コミュニケーション、リーダーシップなどヒューマン・スキル研修の企画、開発、実施に当たっている。

 

【ブログ】 
「ヒューマンスキルの道具箱」
 

【著書】
『速効!SEのためのコミュニケーション実践塾』『速効!SEのための部下と後輩を育てる20のテクニック』(日経BP社)
『はじめての後輩指導~知っておきたい30のルール~』(日本経団連出版)

 

【連載中】 
日経BP朝イチメール「コミュニケーションのびっくり箱」(月曜日配信、無料) 

 


[アクティブリスニング][2005年12月20日配信]

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