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「教育」×「IT」最前線

グローバルIT人材育成のリーディングカンパニー グローバルナレッジの、eビジネス推進グループのメンバーがお届けするブログです。
「教育分野へのIT活用」という観点から、国内外のトレンドやグローバルナレッジのサービス情報をつづります。

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「教育」×「IT」最前線コラム
「学び」を根底から変える?「学習分析」(Learning Analytics)の現在
執筆:ひ

LA.jpg
eラーニング制作担当の「ひ」です。

12月18日に開催された、学習分析学会主催の第2回研究会 
「学習分析(Learning Analytics)と学習の未来」に参加してきました。
登壇者は上智大学 田村恭久教授です。

今回はそのレポートをお送りします。


| 学習分析とは

学習分析(Learning Analytics、以下LA)とは、
文字通り学習者の受講データを収集し分析することを指します。

通常は、研修の終わりに、受講者アンケートなどでデータを収集しますが、
近年のテクノロジーの発展とビッグデータ分析技術により、
PC、タブレット、ウェアラブル機器、カメラ、GPSなどのデバイスで
受講者と講師のデータを収集し、学習履歴をまるごと分析して、
リアルタイムに(学習途中でも!)フィードバックを行っていくことさえも可能にする試みです。

欧米や日本でも、産学共同で研究が始まっており、
学校教育や社会人教育の分野でも注目されつつあります。



| ロボット家庭教師が登場する

研究はまだ始まったばかりですが、LAによって

●  講師の評価を受講者の主観によるアンケートではなく
  数値化されたデータとして取得する

●  演習時の音声コミュニケーションを分析して理解度を測る

といったことが可能になります。

さらには、
テキストページのめくり具合、心拍数、視線の動きなどから得られる情報を確認しながら、
その場で受講者の理解度やクセ、学習タイプなどを判断して
自動で最適な講義を進める「ロボット家庭教師」の登場もあるかもしれません。

LAは「学び」を根底から変えるようなテクノロジーとして期待されています。

今のところ、データ取得のためのデバイスが揃い、
解析ツールや手法(ビッグデータ)も整いつつありますが、
そのデータから見出されるのは何か、ということについては、
教育・学習の視点からの考察・議論がまだまだ不足しているそうです。

さらに、この技術をいかにビジネスに結び付けるかという視点は欠かせない
と言及されています。



| 学習スタイルを見つめ直すきっかけに

LAで描かれる未来が実現するにはまだ時間がかかるでしょうが、
テキストの見方、ページの進め方、講義の進捗との相関など、
簡単に得られるデータの蓄積からでも、得られることはありそうです。

例えば、先にすべてのページに目を通すことを好む、といった
自己の学習スタイルを客観視し、自分の学びに役立てるということは、
そう遠くないうちに一般的な手法として確立するかもしれません。

学びに有意なデータは何かという視点をどこまで積み上げていけるか、
またその視点にどうやって「ビジネス」を絡めていけるかが、LA発展のカギになるかもしれません。



| 参考リンク

学習分析学会

基盤教育研究会

基盤教育研究分科会






[「教育×IT」トレンド][2015年12月25日配信]

「教育」×「IT」最前線コラム
MOOCに見るマネタイズの方向性は?
執筆:黒澤 慎

そろばん.jpg

こんにちは。すっかり夏らしい陽気になりました。
先週末5kmランニングしたところ、汗の量が尋常ではありませんでした。
ランナー泣かせの季節です。

 

さて、今日はMOOCネタです。

▼「MOOCとは?」という方はまずこちらの記事からお読みください
http://blog.globalknowledge.co.jp/it4edu/it/mooc1.html


以前の記事で、オンライン教育で先を行く欧米でも、「マネタイズ」の
仕組みを構築することはMOOCの課題の1つ、とご紹介しましたが、
今もその状況は変わりありません。


MOOCは基本的に無料です。
ユーザーが集まりやすい一方で、無料であるがゆえに、
学習のモチベーションを維持することが難しいと考えられます。
受講終了までたどり着けるユーザーは数%たらず、という話も......

 

MOOCの意義を問うているニュースもありますが、
「学ぶ機会」を場所の制約なく広く提供している点において、
多くのユーザーが恩恵を受けているはずです。

 

そんな中、日本国内でも特にこの1年で、MOOCは活性化しています。

gacco」や「schoo」などが知名度を上げ、
順調にユーザー数を増加させているようです。

マネタイズに向けた動きも活発化してきました。ざっと挙げてみると......


schoo

ShareWis

gacco

udemy

schoo.jp

share-wis.com

gacco.org

www.udemy.com/jp/

個人向け有料サービス

録画授業が見放題になる有料会員プランを提供

・マーケットプレイスで有料のオンライン教材を提供

・マーケットプレイスでオンライン教材を販売したい個人に、プラットフォームをSaaSで提供

反転学習コースを有料で提供

・有料のオンライン教材を提供

・オンライン教材を販売したい個人にプラットフォームをSaaSで提供

法人向け有料サービス

オンライン授業を企業内研修に利用できる法人利用プランを提供

 

学校や教育ビジネス、社内教育向けにShareWisのプラットフォームをSaaSで提供

 

 

  

上記の例をざっくりまとめてみると、

 

コンテンツを提供してその対価を得る

プラットフォームを貸してその対価を得る

 

という2つの方向感が見て取れます。

海外のMOOCでは「修了証の発行を有料で行う」ことが多いようですが、
日本では、まだなじみは無いですね。

 

いずれにしても、コンテンツやプラットフォームそのものが
限りなく無料に近い状況で利用できる時代。

それらとの差別化を図るには、コンテンツやサービスの品質向上、
ユーザーとの関係性構築の仕組み、ブランド価値の向上などで、
いかにユーザーの囲い込みを図っていくかカギとなりそうです。

 

※本記事は、2015528日時点での情報を元にしています。閲覧時点での正確な情報については、ご自身でご確認ください。

 

グローバルナレッジでも無料セミナーの録画などを配信しております。
ぜひご視聴ください。

 

▼無料セミナー録画
http://www.globalknowledge.co.jp/topics/seminar/rec_contents.html

 

▼eラーニングサンプル動画集
https://www.youtube.com/playlist?list=PLzN_7byC2tQh0EY9FkmzDxU6rDtLXLrUU

[「教育×IT」トレンド][2015年5月28日配信]

「教育」×「IT」最前線コラム
無料語学学習サイト「Duolingo」のビジネスモデルがすごい
執筆:黒澤 慎

operator2.pngこんにちは。

突然ですが、みなさんは「Duolingo」(デュオリンゴ)という無料語学学習サイトをご存知でしょうか?

▽無料で英語を学ぼう「Duolingo」

最近使い始めたこのDuolingoがなかなか興味深いサービスなので、今回はそのビジネスモデルをご紹介します。


| Duolingoとは?

Duolingoは、無料で利用できる米国発の語学学習サービスです。
米国で2012年からサービスを開始しており、
日本語版は2014年4月からβ版が提供されています。
(本記事執筆時点では、今もβ版扱いのようです。)

英語だけでなく、スペイン語、ドイツ語、フランス語などなど、
多様な言語を学習でき、今後、言語はさらに追加される予定です。
環境はPCだけでなく、スマートフォンのアプリ等でも利用できます。


Duolingoでは、自分のレベルに応じたコンテンツを利用できます。
出題方式には以下のようなものがあります。
(最近使い始めたばかりなので、基礎編で出てきたものです)

・単語/文を訳して入力する(英語→日本語、 日本語→英語)
・正しい単語/文を選択する
・英文を声に出して読む(マイク機能を使った発音チェック)
・翻訳

発音チェックができるのがなかなか良いです。
ただし、ダメ出しされますが。。。



| Duolingoのビジネスモデル

さて、このDuolingo、コンテンツとしても非常に使いやすくて
好感が持てますが、私が注目したのはそのビジネスモデルです。

表向きは、あらゆる言語を学べる無料学習サービスなのですが、
別の側面を持っているのです。

企業
↓ ↑
(依頼)↓ ↑(納品)
↓ ↑
Duolingo
↓ ↑
(出題)↓ ↑(回答)
↓ ↑
ユーザー

☆企業がDuolingoへ依頼した翻訳文章が、Duolingo上での出題文になっている
☆Duolingoは、依頼された翻訳文章を、ユーザー(受講者)を通して翻訳している


つまり、ユーザーを巻き込んだ、いわゆる「クラウドソーシング」のような
ビジネスモデルで「翻訳サービス」を提供しているのです。
目のつけどころがすごいですね。
※執筆時点でWikipediaに掲載されていた情報を参考にしました。



| 無料学習サービスのマネタイズ

昨今、moocを中心とした無料学習が非常に流行っていますが、
マネタイズの仕組みはどこもかしこも頭を悩ませていると思います。

Doulingoの例は極めて稀だと思いますが、こうした発想の転換、アイディアは、
ビジネスの成果を大きく左右する事例として非常に参考になります。

今後の同社のビジネスモデルにも、要注目です。

※ 本記事は、2015年3月26日時点での情報を元にしています。閲覧時点での正確な情報については、ご自身でご確認ください。




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[「教育×IT」トレンド][2015年3月27日配信]

「教育」×「IT」最前線コラム
<受講してみた> gacco「ブラックホール入門」講座 Part.2 (受講終了)
執筆:黒澤 慎

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こんにちは。

皆さん、「gacco」を利用されていますか? 
2014年4月のサービス開始後、登録者数は1年弱で10万人を超えたとのことです。
非常に注目されていますね!

前回の記事では、「ブラックホール入門講座」の受講を通して、ファーストインプレッションについて書かせていただきました。今回はその続編として、もう少し詳しい中身について書いていきます。



| gaccoでの学習の進め方

「gacco」ではweek単位で講義が構成されています

各weekの学習アイテムとして、講義動画クイズレポート等が用意されており、クイズやレポートには提出期限があります。

私が受講した「ブラックホール入門講座」の場合は、下記のような構成になっています。



Week1:ブラックホールとは
1. イントロダクション
2. ブラックホールとは

理解度確認クイズ


Week2:ブラックホールの性質/星の進化とブラックホール
3. ブラックホールの性質
4. 星の進化とブラックホール

理解度確認クイズ
レポート課題1
レポート課題2

(以降省略)




| 学習アイテムの特徴

講義動画は、10分以内で視聴できるものがほとんどです。
なので、すき間時間を使って学ぶこともできました。

また、動画は「倍速再生」ができます。
動画と言っても動きが無いと退屈感が満載になってしまいますが、そんな時「倍速再生」は使えます(退屈感なく効率よく視聴できる)

今回、何とか期限内にweek1の講義動画を閲覧し、クイズに回答しました。
しかし、私にとってはなかなか難易度が高く、week2以降はクイズやレポートの提出には至りませんでした(言い訳です...)

なお、私は実施できなかったのですが、「レポート課題」については面白い仕組みがありました。それは「相互採点」です。



| 相互採点

相互採点は次のような仕組みです。

・自分のレポートを提出する
・他の受講者のレポートが自動的に自分に割り当てられる
・他の受講者のレポートを採点する ※予め評価基準が表示される
・自分のレポートを自己採点する

他の受講者のレポートを採点することで、学びを一層深めていく狙いがあるとのことですが、なかなか面白い仕組みですよね。

レポートの採点を講師や運営側が行うとなると、自ずとさばける数に限界があるので、受講者数に制限を設けなければならないでしょう。
こうした受講者間の相互採点を取り入れれば、理屈上は受講者数の制限なく、実施できます(もちろん、学習の難易度が高い場合や、評価基準が曖昧な場合は難しいでしょうけど)。

このように、「gacco」には学習の効率化質の向上といった面で様々な工夫が見られます。
これが本当に「無料」なのですから、貪欲に学ぶ意欲のある方であれば、かなり有効に使えるでしょう。

まだ「gacco」を知らない方は、一度チェックしてみてはどうでしょうか。





無料ではありませんが......グローバルナレッジのオンラインライブトレーニングサービスはこちら▼







[「教育×IT」トレンド][2015年2月26日配信]

「教育」×「IT」最前線コラム
<受講してみた> gacco「ブラックホール入門」講座 Part.1
執筆:黒澤 慎

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| 「gacco」を受講してみた

本ブログの過去記事でも紹介した日本版MOOCの「gacco」ですが、私も便乗して受講を始めました。

【関連記事(田中淳子執筆)】


登録した講座は「ブラックホール入門」!!!

なぜにブラックホールなのか......あまり意味はありません。
たまたま、宇宙に詳しい知人がおりまして、飲み会の席で「宇宙」の話を聞いていたら、私も「宇宙の神秘」にちょっと興味を持った次第です。

さて、gaccoでの受講の流れなどは前述の記事に整理されていますのでそちらを参照いただくとして、私なりのファーストインプレッションをお届けします。



|学習内容が本格的! 

私はブラックホールに関する前提知識はまったくありません。
そのため、「ブラックホール入門」の講座内容は今のところハードルが高い印象です。

専門用語や難しい数式が出てくると、正直お手上げ......という状況ですが、それだけ、本格的な内容を学べるものだと思います。


|Web上のディスカッションが活発!

gaccoの各講座には「ディスカッション」と呼ばれる双方向コミュニケーションのできる掲示板があります。
疑問点などを投稿して、それに対して受講者間で意見交換しあうものです。

この記事の執筆時点で、既に50以上のトピックが投稿され、活発な意見交換がなされています
投稿を見ると、私と同じように前提知識のない方も多く受講されており、そんな方でも、お互いに励ましあいながら受講している様子が見て取れます。


|シンプルなGUI
上記の2つとは観点が異なりますが、受講者画面のGUIは非常にシンプルです(色使いやメニュー構成など)。

恐らく、多様な受講者層が参加しているMOOCの特性を踏まえて、誰でも容易に使えるものを意図して設計されているのでしょう。




| MOOCの登場で研修サービスプロバイダーは......?

簡単にファーストインプレッションを書きましたが、総じて、「これが無料学習?」と思える高いクオリティです。
運営されている皆様には頭が下がります。

MOOCを中心とした無料学習の広がりは、研修サービスを提供する企業にとっては「脅威」ともなりうるものです。
しかし、マクロの視点で見ると、このように「公平性」「透明性」を備えた学習機会が広がることで個々人の知識やスキルの底上げにつながり、各分野でプロフェッショナルを育成する礎となっていくのではないかと思います。
私のように、「ちょっと興味を持ったので」というレベルの学習者が、優れた無料学習を入り口として、新たな分野で学びを深めていくことになれば、専門性の高い研修サービスを提供する企業にとっても、対象者を広げる足掛かりになるのではないでしょうか。


さて、私は今後も「ブラックホール入門」を受講していきますので、新たな気づきなどがあれば、引き続きこちらのブログで紹介してまいります。





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[「教育×IT」トレンド][2015年1月29日配信]

「教育」×「IT」最前線コラム
<受講してみた> gacco 「インタラクティブ・ティーチング」講座 その3
執筆:田中 淳子

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3回にわたる、田中淳子のgaccoの受講体験記、いよいよ最終回です。
受講体験から得た気づき、オンライン講座のメリットやデメリットを総括します。

--------------

MOOCの授業を受講して、このようなオンライン講座にどういったメリットや課題があるかを考えてみました。


|【メリット】 ITが時間と場所の制約から解放し、人と人をつなぐ

●場所、時間を選ばずに学習できる
今回、私は週末の2日間に分けて、1日1―2時間で学習しました。
1セッションが10分―20分程度であるので、セッションの合間に家事をしたり、疲れたら自分のペースで休憩したりできました。


●繰り返し学習できる
聞き逃した部分、画面が早く切り替ってしまった箇所など、動画を戻したり、停めたりして何度でも確認できるので、生の講義より「取りこぼすこと」が減りました。


●自分で考えることもできる
オンラインで一方通行になるかと思っていると、上述のように「皆さんも考えてください」という箇所がたびたび出てくるので、ダウンロードして手元に置いてある資料にはかなりたくさんの書き込みができました。


●意外に孤独ではない
「掲示板」「ディスカッション」のような機能があり、自己紹介や感想が書き込まれているのを見ると、自宅学習ではあっても、全国に同じプログラムを受講している人がいるのだ、と刺激になります。



|【課題】 学びは誰のものか?

●学習者の動機づけ
私は、今回の講座については興味関心が高く、楽しく学習できましたし、2週目以降も継続学習をしようと思っていますが、このスタイルの学習には、学習者側の強いモチベーションが必要だと思いました。もちろん、講座自体にも学習者のモチベーションを上げる仕掛けは様々に組み込んでいるのですが、それでも、講師の目の前にいない学習者が、PCの前から立ち去っているケースもあるでしょうから、学習者自身の「自律性」が高く求められる学習スタイルだということができます。


●労務管理上の問題
企業が取り入れる場合、「勤務時間」とするのか、といったことが課題になる可能性はあります。
しかし、「終身雇用」も「年功序列」も崩壊しつつあるこの時代、学びは誰のものか、と考えた時、「会社のために勉強する」わけではなく、「自分自身のサバイバル力を高めるために学ぶ」という視点も必要ではないかと思っています。


●著作権
利用規約にかなり事細かに記載があり、利用について制限を設けてはいるものの、ダウンロードできる資料や公開されている動画のIP(知的財産)をどう守るか、は課題かも知れません。




|まとめ 【ITインフラ】 × 【スマートデバイス】 × 【自律性】

「働く大人」にとって、時間を有効に使いつつ、実務に役立つ能力を向上させることは、いつの時代も大きな課題です。近年、「学習」に使える「資源」が劇的に増えました。

インターネット、高速無線通信回線などのITインフラ
●スマホやタブレット端末などのスマートデバイス

この「資源」を活用しない手はありません。こうした資源を活用することで、次のような学習スタイルも可能になります。


【事前あるいは事後】
自己学習できること、隙間時間や自分の好きな時間に勉強できるものについては、ITやインターネットも十分活用する。

【リアルな授業】
参加者同士が対面でこそ関わり合うからこそ学びが深まるもの、たとえば、内省と対話、ロールプレイ、プレゼンテーション、実機を使った演習、実務のシミュレーションなどは、教室に集まって学習する。

ITやインターネット、様々なモバイルのツールをうまく学習に組み込むことで、学べる量も質も、今よりももっと拡大することができます。そして、それを実現するために欠かせないのが、学び手の姿勢です。

●学習者自身の「自律性」

「学ぶ」ことは、本来、楽しい行為です。「知らなかったことを知ることができた」「できないことができるようになった」「新しい考えを得られた」など「自分が成長出来た」という実感は、自己効力感も高め、仕事をする自信にもつながります。

オンライン学習、バーチャルな講義、リアルに行う集合研修やワークショップ。様々な学習機会を組み合わせて、「成長し続けている」人でありたいものです。




[「教育×IT」トレンド][2014年12月18日配信]

「教育」×「IT」最前線コラム
<受講してみた> gacco 「インタラクティブ・ティーチング」講座 その2
執筆:田中 淳子

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前回に引き続き、gaccoの受講体験記をお届けします。

前回は、gaccoでの講座の流れについて以下の通りご紹介しました。

1. 動画で授業を受ける
2. テストや課題に挑戦する
3.学習過程を終了すると、修了証がもらえる

今回は、東京大学の中原淳氏の「インタラクティブ・ティーチング」講座を受講して体験した流れについて、もう少し細かく解説します。


受講の流れ 0. 事前準備

オンライン上に公開されている「テキスト」を事前にダウンロードしておきます。



受講の流れ 1. 動画授業

「動画授業」は、一コマ10分程度の短いものが中心です。

映像の中で、実際に学生相手に授業をしている様子が流れます。 ところどころに「映像を止めて皆さんも考えてください」という箇所があり、あれやこれや自分で考えて、「テキスト」の該当箇所に書き込みます。

その後の映像では、講師が学生に対して発問(問いかけ)を行い、いくつかの意見や考えを拾い上げます。その発言を聴きながら、自分が「テキスト」に書いたものと照らし合わせ、さらに考えを深めることができます。


受講の流れ 2. 確認問題

全部の授業を視聴し終わると、「確認問題」に挑戦します。

この際、オンライン上で全国の他の参加者と議論を交わすこともできます。「私はこう考えた」「この部分でこういう感想を持った」など書き込むこともできるし、他者の考えを聴き(読み)、自分の考えをさらに深めることもできます。その上で「確認問題」を解き、採点されます。


受講の流れ 3. 修了
受講者は、0~2の流れを、週1回繰り返します。

今回受講した講座は8週間のプログラムで、修了後、成績やその他の要件を満たすと、「オフライン講座」(対面式の講座)に参加する資格も得られるようです。



講座全体が反転学習

実際に受講してみると、講座の構造全体が「反転学習」になっていることがわかります。

「反転学習」とは、従来の学習スタイルを反転させた形態で、近年注目を浴びています。

-従来の学習スタイル

教室に集まって講義を受ける
演習等でさらに学びを深める


反転学習

オンラインで講義を視聴するなど、事前に自己学習しておく
人が対面してこそ実現可能な
演習などのためにオフラインの環境を活用する


MOOCの授業を受講して感じた、反転学習やオンライン講座のメリットや課題がありました。
次回は受講体験記の総括として、MOOCのメリットや課題について考察します。





[「教育×IT」トレンド][2014年12月11日配信]

「教育」×「IT」最前線コラム
<受講してみた> gacco 「インタラクティブ・ティーチング」講座 その1
執筆:田中 淳子

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今回から3回にわたって、田中淳子のMOOC受講体験記を連載します!

今回受講したのは、日本初のMOOCとしても評判の高い、「gacco」の講義です。
gacco」は、大学教授陣による本格的な講義を、誰でも無料で受けられるウェブサービスです。
最高の先生(東京大学や京都大学、慶應義塾大学などの著名な大学教授陣)による真剣講義がネットで受講できてしまいます。

現役のグローバルナレッジ講師がMOOCを実際に受講する体験を通じて、オンライン学習、バーチャルな講義、リアルに行う集合研修やワークショップ......多様化する学びのスタイルについて考察していきます。



「教育」の目的とは?

「教育」の目的は何かと問われたら、「自ら学習し続ける人を育てることだ」と先日参加した「インストラクショナル・デザイン(通称:ID)」の講座で熊本大学の鈴木克明先生がおっしゃっていました。

MOOC」「反転学習」などここ数年「学び」の世界では、耳馴染みのない言葉が続々と聴かれるようになってきました。学校教育だけではなく、「働く大人の学び」についても同じような流れを見て取ることができます。

これからの「企業の人材育成」は、これまで以上に「効果」的、かつ、「効率」的な学びを追求するようになっていくでしょうし、そのためには、様々な「資源」を最大限に有効活用することも重要な要素となってきます。特に、ITやインターネットを組み合わせて「学びの場」を作っていけば、教室に集まって一斉教授方式での講習会スタイルだけに頼るよりも、「効果」的で「効率」のよい学習が実現すると思われます。

そのことは学習を提供する側だけの問題ではなく、学習者自身も大きく変わる必要があるということをも意味します。

教室という場に一同に会し、一斉教授方式で何かを学ぶ場合、まずは教室に行けばよいわけです。そこから先は、学習を提供する側がプログラムしている流に沿って参加していれば、それなりに粛々と学習が進みます。

しかし、ITやインターネットを組み合わせての学習には、少なからず「自学自習」の要素が含まれてくるため、学習者には、より一層の「主体的な学び」が求められることになってきます。「自ら学ぶ」という強い意志と態度がなければ、効果的かつ効率的な学習は実現しないという世の中になってくるのです。



「自律した学習者」が求められる時代の学習トレンド

「自ら学ぶ人になる」、つまり、「自律した学習者」であることが一人ひとり求められる時代に即して、MOOC反転学習というトレンドです。MOOCは、Massive Open Online Coursesの略で、「大規模で、公開されたオンラインの授業」という意味です。

2012年アメリカ発で始まったMOOCは、今や世界的なムーブメントとなりつつあります。 日本でもいくつかのサービスが提供され始めていますが、その中の一つgaccoの授業を受けてみました。

受講したのは、東京大学の中原淳氏が中心となって進めている「インタラクティブ・ティーチング」講座です(2014年11月19日開講、2015年3月6日まで視聴可能)。

講座の流れは、以下のようになっています。

動画で授業を受ける
テストや課題に挑戦する
学習過程を終了すると、修了証がもらえる

この、「インタラクティブ・ティーチング」講座について、次回はもう少し細かく解説します。




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[「教育×IT」トレンド][2014年12月 4日配信]

「教育」×「IT」最前線コラム
オンライン教育のトレンド:スマートデバイスで何が変わりましたか?
執筆:黒澤 慎

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○○の世帯普及率は54.7%

54.7%......突然ですが、この数字は何を表していると思いますか? この記事のタイトルから想像してみてください。


これは、2014年3月末時点での、スマートフォンの世帯普及率を表しています(内閣府 消費動向調査より)。ちなみに、

▼スマートフォン以外の普及率は......
 携帯電話 93.2%
 タブレット 20.9%

▼さらに、100世帯あたりの保有数量は......
 携帯電話 229.7台
 スマートフォン 101.5台
 タブレット 26.2台

となっています。

つまり、1世帯あたりで考えると、携帯電話2台以上、スマートフォン1台以上、タブレット0.25台となります。スマートフォンは、一家に1台の時代に入ったのですね。

さて、スマートデバイスの本格的な普及は上記の数値から見ても明らかですが、スマートデバイスは私たちの生活・仕事の何を変えてくれているのでしょうか? 私自身にとっての変化を、ちょっと振り返ってみますね。


スマートデバイスで何が変わった?

■情報の入手スピードが上がった
PCを利用するには物理的に場所が限定されますが、スマートデバイスなら、場所を選ばずどこでも手に取って、画面をタップして即座にインターネットの世界へ。まさに「いま」欲しい情報をリアルタイムで入手できる。しかも簡単に。この手軽さ、便利さが、最大の特長でしょうね。

■PCを持ち歩く機会が減った、PCに向き合う時間が減った
出先にPCを持ち歩くことがだいぶ減りました。さらに自宅では、PCの電源すら入れない日もあるくらいです。スマートデバイスなら、インターネットでの検索、メールの閲覧・返信、各種ドキュメントファイルの閲覧など、最低限のことはできてしまいます。

■(一方で)ぼお~っとインターネットサーフィンする時間が増えた
お恥ずかしながら帰宅時の電車の中などでやってしまうのです。。。目的もなくスマートデバイスを手に取って、ポータルサイトに上がってくる新着情報を見るとか・・・同じように困っておられる方、多くないですか?(笑)


スマートデバイスは隙間学習に最適!

スマートデバイスで何が変わったか、私自身で振り返ってみましたが、スマートデバイスは「即座に、手軽に便利に、様々なリソースを利用できる」ことに尽きます。

この手軽さ・便利さという特長は、教育という観点からも使えるところが多いのです。例えば、電車の中でスマートデバイスを使って問題集で弱点補強する、復習用の講義動画で知識を定着する、など、いわゆる「隙間(すきま)学習」と言われる学習スタイルに非常にマッチしています。


グローバルナレッジでは、こうしたスマートデバイスの特長をうまく活用して、皆様の知識・スキルアップに貢献できるサービスを提供してまいります。既に、スマートフォン対応の教育コンテンツをご提供していますので、いくつかご紹介します。


いまさら聞けないクラウドの必須知識を短時間で学べるコンテンツです。



PMP(R)資格取得を目指す方向けに、隙間時間を使って効率的に試験準備を行うためのコンテンツです。
ちなみに、現在「絶対合格!PMP(R)キャンペーン」を行っており、対象コースをお申込み・ご受講いただくと、この問題集をプレゼントしています。


皆さんもスマートデバイスをうまく活用して、スキルアップしてみてはいかがでしょう。





[「教育×IT」トレンド][2014年8月27日配信]

「教育」×「IT」最前線コラム
オンライン教育のトレンド: MOOCの動向(第2回)
執筆:黒澤 慎

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MOOCに関する第2回目の投稿です。
前回は、MOOCの概要についてお伝えしましたが、今回はMOOCのビジネスモデルについてご紹介します。

MOOCは基本的に無料だけど......
MOOCは、一流大学・教育機関の講義を無料で受講できるものです。

"無料???"

サービス提供側はどうやってマネタイズしているのか、という疑問が出てきます。講義を配信するためには、コンテンツの開発・調達、配信プラットフォームの開発・運用、その他サービス提供に必要な諸々の運用管理が必要でしょうから、当然、規模が大きくなるにつれそれ相応のコストが発生しているはずです。


MOOCの中にも有料サービスがある
例えば、米国のcouserahttps://www.coursera.org/)の場合、「Signature Track」や「Specialization」という有料コースがあります。
これらのコースでは本人確認をより厳密に行い、コース完了時には「Verified Certificate」または「Specialization Certificate」という公式な受講証明書が提供されます。公式な受講証明書が不要な場合は、無料で受講可能です。
金額について、いくつかのVerified Certificateを見たところ、$29~$49のようです。心理的に、せっかく大学の講義を受講終了したのですから、公的な証明書は欲しくなりますよね。

その他、同じく米国のudacityhttps://www.udacity.com/)の場合、コース内のビデオ閲覧やテストの実施および進捗状況の閲覧は無料です。一方、コーチからのパーソナルガイダンス、計画的に学習するための学習アドバイス、公式な証明書発行については有料となっており、1か月$150です。



ビジネスモデルは模索中
couseraとudacityの例を見てきましたが、MOOCは歴史が浅いため、各サービス提供者のビジネスモデルは模索中、というのが一般的な見方です。

ただ、MOOCの世界的な利用規模の拡大は、教育サービスという観点はもとよりWebサービスの観点からも見逃せません。
グローバルナレッジでも新たな取り組みとして、schoo(スクー)でのインターネット授業の配信を始めました。MOOCの動きも参考にしながら、面白いビジネスモデルを作って参ります。



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グローバルナレッジのインターネット無料授業開催予定

【講座名】 「Microsoft Azure IaaS講座: 5分で作れるサーバーシステム」(全3回)
【講師】 横山 哲也
【日時】 第2回:8月6日(水) 18:30〜19:30









[「教育×IT」トレンド][2014年7月31日配信]

「教育」×「IT」最前線コラム
オンライン教育のトレンド: MOOCの動向(第1回)
執筆:黒澤 慎

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MOOCって何?
突然ですが、「MOOC(ムーク)」という用語を聞いたことはありますか? ここ最近、テレビ等で「MOOC」が紹介されていることもあるので、お聞きになられている方もいらっしゃるかと思います。

「MOOC」とは、"Massive Open Online Course"の略で、「大規模公開オンライン講座」と略されています。もっと平たく言うと、「誰でも無料でインターネットを介して学習できるオンライン講座の総称」と言えるでしょう。

今、この「MOOC」が欧米諸国をはじめとして世界的に大きな話題になっているのです。この流れは、従来の教育や研修にも影響を与えるかもしれません。



MOOCにはどんなものがある?
具体的に見てみましょう。既に欧米諸国では多くのMOOCが立ち上がっています。有名なところでは以下のようなサイトがあります。

http://www.coursera.org/
米国発のMOOCです。100以上の大学・教育機関と提携し、600以上のオンライン講座を提供しています。日本からは東京大学が参画しています。

http://www.edx.org/
こちらも米国発のMOOCです。40以上の大学・教育機関と提携し、200以上のオンライン講座を提供しています。日本からは京都大学が参画しています。

http://www.futurelearn.com/
英国発のMOOCです。40の大学・教育機関と提携し、100以上のオンライン講座を提供しています。

※上記は2014年6月時点での情報です。


ますます活発化するオンライン教育
ご紹介したMOOCはいずれも、短期間で多くのユーザーを集めています。

例えば、courseraにおいては、2014年1月時点で、約190か国から2,000万人以上の登録者を獲得しているようです。courseraのサービス開始が2012年4月と言われていますから、わずか2年弱でこれだけのユーザーを集めているとは、すごい数字ですね。注目度の大きさが見て取れます。

国内においても2014年4月から、日本初のMOOC(日本版MOOCは"JMOOC"と言うようです)が立ち上がりました。このような、オンライン教育の動きは今後より活発なものになると思います。




以上、今回はMOOCの動向(第1回目)をお伝えいたしました。
第2回目以降もご期待ください。





[「教育×IT」トレンド][2014年6月24日配信]

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