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【PMBOK®ガイド第6版】第10回:チーム憲章

第6版で追加になったプロジェクト文書の構成文書のひとつに「チーム憲章」があります。資源マネジメントの計画・プロセスでアウトプットし、チームの育成・プロセスとチームのマネジメント・プロセスのインプットとなります。チームの育成の過程で見直されるので、チームの育成・プロセスのアウトプットにもなっています。

チーム憲章の目的は、「チームの価値観、合意、および業務上のガイドラインを確立すること」です。その内容は次のようなものです。
  • チームの価値観
  • コミュニケーションのガイドライン
  • 意思決定の基準とプロセス
  • コンフリクトの解決プロセス
  • 会議のガイドライン
  • チーム合意
プロジェクト・マネジャーの任務はプロジェクトを成功させることです。成功のためには、チームの力を最大限に発揮させることが必須です。したがって、自分たちのチームはどのようなチーム憲章の下で働くのかを考えてみることはたいへん大切なことになります。

ところが、現場のプロジェクト・マネジャーの方々はそこに十分に取り組んでいらっしゃらないのではないかと思います。私たちは「最強プロジェクト・チーム・マネジメント(PMC0112G)」という研修を実施しており、そこで受講者の方々にキックオフ・ミーティングの場でチーム憲章にあたる内容をスピーチしていただく演習を実施しています。受講者の方々のほとんどが、「こんなスピーチをやるのは初めてだ」とおっしゃいます。そんな方々は、ぜひPMBOK®Guide第6版を学んで、チーム力の最大化に取り組んでください。

PMBOK®ガイド第6版に関して詳しく学ばれたい方には、次の研修コースをおすすめします。 
PMBOK(R)Guide第6版概要 (PMC0135G) 

PMBOK®ガイド第5版との差分を学ばれたい方には次の研修コースをおすすめします。
PMBOK®Guide第6版改定内容速習(PMC0134G) 

第6版のリリースにより、2018年3月26日よりPMP® 試験が改訂されます。
PMP®試験の第5版対応での受験をお考えなら、今がチャンスです。
PMP®試験対応コースを受講で、PMP試験対策問題集を進呈、さらに、PMP®試験対策コースを何回でも「再受講」できます。

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執筆:中村 正明 [PMBOK®ガイド 第6版][2017年11月15日配信]

【PMBOK®ガイド第6版】第9回:ツールと技法のグループ分け

PMBOK®ガイド第6版対応の研修コースのテキストの作成を行っていると、「ずいぶん変わったなあ」と感じるところがITO図です。


ITO図という名称は俗称でしょうが、各プロセスの、インプット(I)、ツールと技法(T)、アウトプット(O)を一覧にしたものです。すなわち、それぞれの記述内容が変わったということです。実際、第5版のITO図と第6版のITO図を並べてみると記載量が倍以上に増えています。

ところが、実質的な内容が大幅に追加されたというわけではありません。第5版では、アウトプットに「プロジェクト文書更新版」とあるだけだったところが、第6版では、「プロジェクト文書の更新、(具体的には、)コスト予測、課題ログ、教訓登録簿、リスク登録簿、スケジュール予測」と書いてあるわけです。

もうひとつ、ツールと技法には、グループ化が導入されました。
  1. データ収集
  2. データ分析
  3. データ表現
  4. 意思決定
  5. コミュニケーション・スキル
  6. 人間関係とチームに関するスキル
とグループに分けられたのです。

たとえば、「ステークホルダー関与度評価マトリックス」や「根本原因分析」はデータ分析に、「観察と会話」や「交渉」は人間関係とチームに関するスキルに分類されています。確かに、「データを収集して分析して表現して、意思決定する」という流れに沿っていると思います。もっとも、この6種類に分類できない「それ以外」も、「行動規範」「専門家の判断」「脅威への戦略」といったようにかなり多くあります。このように、小さな変更もいろいろと工夫されているのが第6版である、といえそうです。

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執筆:中村 正明 [PMBOK®ガイド 第6版][2017年11月 7日配信]

【PMBOK®ガイド第6版】第8回:アーンド・スケジュール

PMBOK®ガイド第6版の第4章から第13章は知識エリア毎にプロセスの内容を説明していますが、プロセスの各論にはいる前に、知識エリアの全般的な解説がついています。そして、そこでは次の4つの項目を立てています。

  • 主要概念
  • 傾向と新たな実務慣行
  • テーラリングの考慮事項
  • アジャイル型環境や適応型環境への考慮事項
このような項目を立てて記述していること自体が第6版での変更ですが、書かれている内容にも第5版には記述されていなかったことが含まれています。アジャイルの項目については、第3回で一部紹介しました。今回は、「コスト・マネジメントにおける傾向と新たな実務慣行」に登場するアーンド・スケジュールを紹介したいと思います。

第5版までの版では、
SV(スケジュール差異)=EV(アーンド・バリュー)-PV(プランド・バリュー)
を計算することで、スケジュールにおける計画と実績の差を表現していました。
アーンド・バリュー・マネジメントの標準的な方法であり、第6版でも標準的な方法として取り上げています。

しかし、第6版では、新たな実務慣行として、ES(アーンド・スケジュール)という概念を紹介しています。この概念を使うと、スケジュール差異は次の様な式で表されます。
SV(スケジュール差異)=ES(アーンド・スケジュール)-AT(アクチュアル・タイム)
プロジェクトの開始から現在までの期間の長さがAT(アクチュアル・タイム)です。ESはプロジェクトの開始からESの期間分の仕事が完了したということを表します。
プロジェクトの開始から6か月(AT)経過しましたが、4か月(ES)分の仕事しか終わっていません。すなわち2か月(SV)遅れている、というわけです。

要するに私たちが2か月遅れているというのと同じです。標準のアーンド・バリュー・マネジメントでは、300万円遅れています、と表現するわけですから、標準よりアーンド・スケジュールの拡張の方が理解しやすいという方もいらっしゃると思います。

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執筆:中村 正明 [PMBOK®ガイド 第6版][2017年11月 1日配信]

【PMBOK®ガイド第6版】第7回:資源マネジメント知識エリア

第5回の第6版で追加になったプロセスとして「資源のコントロール」を紹介した際にも書きましたが、第6版では、「人的資源マネジメント知識エリア」が「資源マネジメント知識エリア」に変更になりました。人的資源に加えて物的資源もマネジメント対象になったというわけです。これに伴い、第5版のタイム・マネジメント知識エリアにあった「アクティビティ資源の見積り」は、資源マネジメント知識エリアに移動しました。

(ついでに、補足しておくと、第5版のタイム・マネジメント知識エリアは第6版ではスケジュール・マネジメント知識エリアに名称変更されました。「プロジェクト・マネジャーは、スケジュールはマネジメントできるが、タイムはマネジメントできない」というのが名称変更理由だそうです。)

(もうひとつついでに、第5版では「アクティビティ資源見積り」だったプロセスが第6版では「アクティビティ資源の見積り」と「の」がはいった名称に変更になっています。これは、日本語名称の変更で、英語の名称は変更されていません。これはこのプロセスだけではなく、今まで「の」のはいっていなかったプロセスのほとんどに「の」が入っています。)

物的資源もマネジメント対象にいれた結果、いくつかのプロセスやドキュメントの名称と内容に変更がはいっています。一例をあげると、第5版の「人的資源マネジメント計画」は第6版では「資源マネジメントの計画」に変更になり、物的資源についての計画も作成することになります。ということですが、プロジェクト・マネジャーの方々からすれば物的資源のマネジメントが必要なのは当然であり、「今に始まったことではない」という感想をお持ちでしょう。

実は、「ISO21500:2012 プロジェクトマネジメントの手引き」というISOの規格が2012年にでき、PMBOK®ガイドはこれを意識しています。ISO21500は最初から「人的資源」ではなく「資源」になっています。PMBOK®ガイドもこれにあわせたということでしょう。

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執筆:中村 正明 [PMBOK®ガイド 第6版][2017年10月23日配信]

【PMBOK®ガイド第6版】第6回:リスク・マネジメント知識エリア

PMBOK®ガイド第6版では、個別リスクだけでなく、「プロジェクトの全体のリスク」にも取り組むことを強く推奨しています。この「プロジェクトの全体のリスク」は、第6版で新たに登場した概念で、次の様に定義しています。

「プロジェクト全体としての不確実性の影響。プロジェクト結果の変動に内在するリスクにステークホルダーがさらされることを表し、プラスとマイナスの両方の個別リスクを含む不確実性のすべての要因から発生する。」(PMBOK®ガイド第6版 用語集)

個別のリスクに取組むだけでは対処できない全体的な不確実性も考えよということのようです。「プロジェクトの目的に曖昧なところがある」「プロジェクトの目的のステークホルダー間の合意が不安定である」といったような不確実性がはいるのでしょうか。確かに、個別リスクとして特定できるリスクだけを考えていたのでは、気づかないところかもしれません。

リスク対応戦略にも追加があります。第5版ではマイナスのリスク対応戦略は回避、軽減、転嫁、受容でしたが、第6版ではエスカレーション(他の組織や上司に報告する)が追加されました。プロジェクトのスコープ外であったり、プロジェクト・マネジャーの権限を越えたりするリスクは、組織の関連する人や部署に渡す必要があるということです。

非事象リスクという用語も登場しました。「生産性が目標を外れる」といったように、何か事件が起きたというのとは違うリスクです。

第6版での新しい考え方を導入するとリスク・マネジメントのレベルが一段と向上するのではないかと思います。

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執筆:中村 正明 [PMBOK®ガイド 第6版][2017年10月18日配信]

【PMBOK®ガイド第6版】第5回:追加されたプロセス、削除されたプロセス

PMBOK®ガイド 第6版では、3プロセスが追加され、1プロセスが削除されました。その結果、全部で49プロセスとなりました。今回は、追加されたプロセスのうち、「リスク対応策の実行」と「資源のコントロール」について説明します。また、削除された「調達終結」の削除後の処置についても説明します。

リスク対応策の実行
PMBOK®ガイド第6版では、「プロジェクト・リスク・マネジメントにおける一般的な問題点は、プロジェクト・チームはリスク特定、リスク分析、リスク対応の計画、そして、リスク対応計画の承認、リスク登録簿とリスク報告書への記載を実施するにもかかわらず、リスクをマネジメントするために何のアクションも取られないことにあります。」と、現状の問題点を述べた上で、リスク対応策の実行プロセスを追加しています。
第6版のリスク・マネジメント知識エリアは、このプロセスの追加だけでなく、変更・追加がかなりありますが、その点は連載の別の回で述べる予定です。

資源のコントロール
PMBOK®ガイド第6版では、「人的資源マネジメント知識エリア」が「資源マネジメント知識エリア」に変更になり、人的資源に加えて物的資源もマネジメント対象になりました。この「資源のコントロール」は、その監視・コンントロール・プロセス群のプロセスです。したがって、「物的資源の計画と実績を監視し、必要ならば是正処置を取るとともに、割り当てられた資源が計画通り利用可能であることを確実にする」プロセスです。チーム・メンバーの監視・コントロールも当然必要なのですが、それは、第5版と同様に実行プロセス群のチームのマネジメント・プロセスで扱います。

調達終結
PMBOK®ガイド第6版の付属文書X1「第6版の変更内容」では、「市場調査によると、実際に調達の終結を行っているプロジェクト・マネジャーはほとんどいない。」と述べた上で、完了した成果物に対する評価、契約に対する比較に関する情報は、調達のコントロール・プロセスに統合し、管理、コミュニケーション、記録に関する情報はプロジェクトやフェーズの終結に移しています。その結果、PMBOK(R)ガイド第6版では、調達終結プロセスはなくなりました。

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執筆:中村 正明 [PMBOK®ガイド 第6版][2017年10月10日配信]

【PMBOK®ガイド第6版】第4回:追加されたプロセス「プロジェクト知識のマネジメント」

PMBOK®ガイド 第6版では、3プロセスが追加され、1プロセスが削除されました。その結果、全部で49プロセスとなりました。今回は、追加されたプロセスのうち、「プロジェクト知識のマネジメント」について説明します。

プロジェクト知識のマネジメントは、プロジェクトの目的を達成し、組織の学びに貢献するために、既存の知識を活用し新たな知識を創造するプロセスです。第5版までのPMBOK®ガイドでも組織のプロセス資産を蓄積し活用することを奨励していました。それをさらに深めた実践を求めています。

例えば、形式知と暗黙知について次のような趣旨の記述があります。
「文書化することで共有できるのは形式知のみです。文書化された形式知にはコンテキストが欠けているため、異なった解釈につながってしまいます。そうだからこそ共有しやすいのですが、いつも正しく理解され正しく適用されるわけではありません。暗黙知はコンテキストを組み込んでいますが、文書化するのはたいへんむずかしいのです。暗黙知は専門家個人の頭の中や、集団や状況の中に潜んでいます。通常は会話や人々の相互作用により共有されます。」

暗黙知を共有し活用する取組みの実施を求めているのです。確かに、プロジェクトマネジメントの研修にご参加いただいた受講者の方々にうかがうと、組織のプロセス資産を蓄積する取組みは多くの組織で実施しているようですが、なかなか活用できていないようです。PMBOK®ガイド第6版の問題意識は、現場の方々の問題意識につながりがあることが分かります。

プロジェクト知識のマネジメントでは、教訓登録簿をアウトプットします。教訓登録簿は、プロジェクトの初期にプロジェクト知識のマネジメントプロセスのアウトプットとして生成されます。その後プロジェクトを通して、多くのプロセスのインプットとして使われ、アウトプットとして更新されます。知識は、ビデオ、写真や絵、音などでも蓄積されます。プロジェクトやフェーズの最後に、教訓登録簿の内容は、教訓レボジトリーと呼ばれる組織のプロセス資産に移されます。


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執筆:中村 正明 [PMBOK®ガイド 第6版][2017年10月 5日配信]

【PMBOK®ガイド第6版】第3回:アジャイル

本コラムでは、2017年9月にリリースされたPMBOK®ガイド第6版と第5版との主な変更点を数回にわたり紹介していきます。

PMBOK®ガイド第6版では、アジャイルについて取り上げられるという話をお聞きになっていた方が多いのではないかと思います。確かにかなりの記述がアジャイルの話に割かれてはいるのですが、アジャイルについて一章が設けられているというわけではありません。

プロジェクト・ライフサイクルの型のひとつに適応型があり、それがアジャイルであるとされ、若干の説明があります。

第4章以降の知識エリアを取り上げた章の最初に「アジャイル型環境や適応型環境への考慮事項」というタイトルの下に、その知識エリアでのアジャイルの場合の注意が書かれています。また、スケジュール作成プロセスのツールと技法に「アジャイルのリリース計画」が突然出てきたりします。

こうしたわけですので、アジャイルについての体系的知識がPMBOK®ガイド第6版で学べるというわけではありません。スプリントやレトロスペクティブといったアジャイルの用語が突然出てきたりするわけですが、その定義が書かれているわけではありません。したがって、あらかじめアジャイルの基礎的用語を知っていないとPMBOK®ガイドを理解できないことになります。既存のPMBOK®ガイドを前提にアジャイルでは何が変わるかを記述したという印象です。

しかし、各知識エリアの「アジャイル型環境や適応型環境への考慮事項」をまとめてみると、アジャイルの場合はチームの自律性を高める必要があり、ステークホルダー・エンゲージメントの重要性が高くなるといった全体像は見えてきます。アジャイルの具体的内容について記述したAgile Practice Guideという文書がPMBOK®ガイド 第6版と同時に出版されています。英語版のPMBOK®ガイド第6版をダウンロードすると一緒についてきます。具体論はこちらという役割分担のようです。


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執筆:中村 正明 [PMBOK®ガイド 第6版][2017年9月26日配信]

【PMBOK®ガイド第6版】第2回:プロジェクト・マネジャーの役割

本コラムでは、2017年9月にリリースされたPMBOK®ガイド第6版と第5版との主な変更点を数回にわたり紹介していきます。


PMBOK®ガイド第6版では、第3章が「プロジェクト・マネジャーの役割」という章になりました。
プロジェクト・マネジャーの定義やその影響が及ぶ範囲を述べた後で、プロジェクト・マネジャーのコンピテンシーに10ページほどを費やしています。PDUの取得にも反映されているタレント・トライアングルを取り上げ、とりわけリーダーシップ・スキルについて詳しく記述しています。


「プロジェクト・マネジャーの役割の大部分は対人的なものである」「プロジェクト・マネジャーは、良きリーダーとなるよう努力する必要がある」とした上で、「明確なビジョンを持っていること」「楽観的でポジティブであること」「協調的であること」などを求めています。また、「研究によると、有能なプロジェクト・マネジャーは、プロジェクトでの時間のおよそ90%をコミュニケーションに費やしている」と研究事例を紹介して、「コミュニケーションに十分な時間を費やす」ことを求めています。

講師としてお客様の失敗プロジェクトの事例のお話をうかがうと、「コミュニケーションに問題あり」がほとんどです。私も、第一歩は「コミュニケーションに十分な時間を取ること」であると、事あるたびに受講者の方々にお伝えしています。この第3章に書かれていることと、ご自身の行動とを比較して考えていただくと後の方向が見えてくるのではないかと思います。

次に、「リーダーシップとマネジメントとは、最終的には物事を成し遂げることができることを言う」として、政治的に対応する能力を求め、影響、交渉、自律性、権威に言及しています。権威の行使も重要な要素です。権威の形態も列挙されています。自らを振り返るために、さらに今後の行動を考える良いリストではないかと思います。

リーダーシップとマネジメントの比較した表も掲載されています。その表の第一行には、マネジメントは「職権を利用して指示する」、一方、リーダーシップは「関係を利用してガイダンス、働きかけ、コラボレーションを行う」と書いてあります。成功するためには両方を用いる必要があると言っています。

このように、プロジェクト・マネジャーの行動についてさまざなに取り上げています。すべてを満たすことは不可能かもしれませんが、大いに参考になるのではないかと思います。

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第6版対応のPMP®試験対応コースの PMP® BOOT CAMPの前編・後編については、PMP®試験の第6版対応の1~2か月前からの提供を予定しています。

執筆:中村 正明 [PMBOK®ガイド 第6版][2017年9月21日配信]

【PMBOK®ガイド第6版】第1回:プロジェクトマネジメント・ビジネス文書

本コラムでは、2017年9月にリリースされたPMBOK®ガイド第6版と第5版との主な変更点を数回にわたり紹介していきます。

PMBOK®ガイド第6版では、プロジェクトマネジメント・ビジネス文書という第5版までにはなかった文書が登場しました。

プロジェクト・ビジネス文書は、ビジネス・ケースとプロジェクト・ベネフィット・マネジメント計画書から構成されています。

ビジネス・ケースは、第5版までにもありましたが、「プロジェクトの立上げの目標および理由」を記載したものです。組織の戦略や問題などを分析し、そこからビジネス・ニーズを引出し、プロジェクトの立上げにつながる文書です。

一方、プロジェクト・ベネフィット・マネジメント計画書は、プロジェクトのベネフィットがいつどのように実現するかを説明し、そしてこれらのベネフィットの測定を実現するためのメカニズムを説明する文書です。プロジェクトによって実現されるベネフィットの価値と比較したコストの見積りなども含まれます。ここから、プロジェクトからもたらされる事業価値の検証とロジェクト成功の妥当性確認ができます。

プロジェクトの実施を任されたので成功を目指すというだけでなく、事業価値の実現までプロジェクト・マネジャーに求めているということになります。ただし、プロジェクト・マネジャーの責任範囲については組織によって異なるとしています。

また、PMBOK®ガイド第6版には、「プロジェクト・マネジャーの役割」という章も新設されています。プロジェクト・ビジネス文書を受けて、そこではプロジェクト・ベネフィットに関するスキルも求めています。次のような内容です。
  • プロジェクトのビジネスの側面を他者に説明する
  • プロジェクトの戦略的側面を実現するために、スポンサー、チーム、専門家と協働する
  • プロジェクトの事業価値を最大化するように戦略を実現する
 
このようなことから、プロジェクト・マネジャーに求める見識の領域が広がってきているという印象を受けます。

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PMBOK®ガイド第6版対応のPMP®試験対応コースの PMP® BOOT CAMPの前編・後編については、PMP®試験の第6版対応の1~2か月前からの提供を予定しています。

執筆:中村 正明 [PMBOK®ガイド 第6版][2017年9月12日配信]

PMBOK®ガイド第6版 リリース

2017年9月6日、PMBOK®ガイド 第6版(A Guide to the Project Management Body of Knowledge,(PMBOK® Guide)-Sixth Edition, Project Management Institute, Inc., 2017)がリリースされました。

PMI®会員の方は、PMI®本部のウェブサイトから英語版および翻訳11か国語版のpdfをダウンロードできます。紙の印刷版は、英語版のみ9月6日に出版され、他の11か国語版は、10月の出版予定だとアナウンスされています。また、PMP®資格試験の第6版への対応は、近々のアナウンスとされています。

第5版から第6版への変更は多岐にわたりますが、大きな変更点は次の点です。

(1) プロジェクトマネジメント・ビジネス文書
プロジェクトから、いついかに利益が生み出されるか、および、その利益を測定するメカニズムを記述するプロジェクト・ベネフィット・マネジメント計画書などを取り上げています。

(2) プロジェクト・マネジャーの役割
PMBOK®ガイド第6版第3章は、「プロジェクト・マネジャーの役割」と題されています。役割とともにコンピテンシーについても取り上げています。

(3) アジャイル
第5版では、アジャイルはその名称がでてきただけでしたが、第6版では、アジャイルの場合には、プロジェクトマネジメント・プロセスをどう具体化するかについての記述が、すべての知識エリアに記述されています。

(4) 3プロセスの追加、1プロセスの削除
プロジェクトマネジメン・プロセスは49になりました。具体的には、プロジェクト知識のマネジメント、リスク対応策の実行、資源のコントロールが追加され、調達終結が削除されました。 

(5) リスク・マネジメント知識エリア
個別リスクだけでなく、「プロジェクト全体のリスク」にも取り組むことを強く推奨しています。リスク対応策の実行プロセスが新たに追加され、リスク対応計画を計画するだけでなくそれを実行することも重要であることを強調しています。第5版ではマイナスのリスク対応戦略は回避、軽減、転嫁、受容でしたが、第6版ではエスカレート(上に報告する)が追加されました。プロジェクト目標のスコープの外側にリスクが特定された場合には、組織の関連する人や部署に渡す必要があるということになります。

(6) 資源マネジメント知識エリア
人的資源マネジメント知識エリアは、資源マネジメント知識エリアに名称変更され、物的資源も対象になりました。

(7) 知識マネジメント
教訓は、PMBOK®ガイドのこれまでのバージョンでも強調されていましたが、それを知識・知恵にまで深める観点からさらに強化されています。


PM道場ブログでは、今後上記の主だった変更点を順次紹介していく予定です。

また、PMBOK®ガイド第6版対応の研修コースも順次提供を開始する予定です。
まずは、
「PMBOK®Guide第6版概要(PMC0135G)」の2コースを11月から提供します。

第6版のリリースにより、2018年3月26日よりPMP® 試験が改訂されます。

PMP®試験の第5版対応での受験をされるなら、今がチャンスです。
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PMP®試験対応コースの PMP® BOOT CAMPの前編・後編については、PMP®試験の第6版対応の1~2か月前からの提供を予定しています。

[PMBOK®ガイド 第6版 ; お知らせ][2017年9月 7日配信]

【PMP®試験問題に挑戦!】問題108:新しいリスクを発見

exercise-pmp.pngのサムネール画像
メンバーが新しいリスクを見つけたと報告してきました。プロジェクト・マネジャーであるあなたの取るべき行動として、正しいものを1つ選びなさい。

A. 分析する
B. リスク対応計画を策定する
C. 受容する
D. 迂回策を取る



 解答を見る!

執筆:中村 正明 [PMP®試験問題に挑戦!][2017年8月30日配信]

【PMの心得】 第17回:プロジェクト・マネジャーは、メンバーのロール・モデルになれ

ロール・モデルとは、「模範となるもの。理想の姿」を意味します。メンバーの方々にとって「〇〇さんのようなプロジェクト・マネジャーになって活躍したい」と思われる存在になるということです。

ここで、どうすればロール・モデルになるかを列挙しようというわけではありません。どんな要素を満たせば、ロール・モデルになるか是非ご自身で考えてください。そして、そのような行動を取ることが大事です。メンバーの方々は「行動・言動」を見ています。メンバーの方々が「私のことを考えてくれている」と感じることも大切です。

また、バリバリ仕事をしていればいいというわけでもありません。研修を受講してくださった方で、さぞかし良いプロジェクト・マネジャーであろうという方がいらっしゃいました。ところが、メンバーの方々は、「その受講者の方のようにはなりたくない。プロジェクト・マネジャーにはなりたくない。」とおっしゃるのだそうです。

なぜでしょうか。

実はそのプロジェクト・マネジャーの方の残業時間は半端ではなかったのです。タイムマネジメントの演習を行っていただいたところ、週90時間以上働いていることが判明しました。

これでは、いかに仕事ができるプロジェクト・マネジャーであっても、その方のようになりたいという人はいないでしょう。ワーク・ライフ・バランスも重要なのです。仕事もプライベートも充実しているプロジェクト・マネジャーでないといけないというわけです。

ロール・モデルになる条件をいろいろと考えてみてください。

■おすすめコース


良いロール・モデルが上司であれば、チームも活性化します。また、プロジェクト・マネジャーはメンバーのモチベーションを引出すことで、生産性や品質を高めることができます。チームこそプロジェクト成功の最重要要素です。

執筆:中村 正明 [PMの心得][2017年8月23日配信]

【PMP®試験問題に挑戦!】問題107:品質コントロールとスコープ妥当性確認

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【問題】
品質コントロールプロセスとスコープ妥当性確認プロセスとの違いについての説明で、正しいものを、1つ選びなさい。

A. 品質コントロールはプロジェクトが要求事項を満足させるために必要なすべてのプロセスを確実に用いているか否かに関心があり、スコープ妥当性確認は成果物が公式に受け入れ可能であるかどうかに関心がある

B. 品質コントロールは成果物に規定されている品質要求事項を満たしているかに関心があり、スコープ妥当性確認は成果物が公式に受け入れ可能であるかどうかに関心がある

C. 品質コントロールはどの品質規格がそのプロジェクトに関連するかを特定し、どのような計画でそれを満足させるかに関心があり、スコープ妥当性確認は成果物が公式に受け入れ可能であるかどうかに関心がある

D. 品質コントロールは成果物に規定されている品質要求事項を満たしているかに関心があり、スコープ妥当性確認はプロジェクト・スコープの変更をもたらす要因に働きかけること、変更からの影響をコントロールすることに関心がある


 解答を見る!

執筆:中村 正明 [PMP®試験問題に挑戦!][2017年8月14日配信]

【PMBOK®ガイド入門】第29回:WBS作成プロセス その1

前々回のコラムで「要求事項収集プロセス」前回のコラムで「スコープ定義プロセス」の内容をお伝えしました。これら2つのプロセスで、プロジェクトの要求事項とスコープ(※) は明確になっているはずです。
※プロジェクトで作り上げる成果物を含め、プロジェクトでやること全てをスコープと言います

しかし、それだけでは具体的な作業に着手することはできません。スコープを管理可能なレベルまで分解する必要があります。管理可能なレベルとは、「ここまで分解しておけば、スケジュールを立てて進捗管理ができる」とか、「ここまで分解しておけば、適切な要員をアサインできる」といったレベルです。

たとえば、「現在は紙で起票し手渡しで回覧している稟議書を電子化する」というプロジェクトがあったとします。
これを実現するためには、まず現状把握をしなければなりません。現状把握をするためには、最低でも「現在使用している稟議書の一覧」「現在の業務フロー」あたりは必要になるのではないでしょうか。
さらに現在の業務フローが部門ごとに異なっているのであれば「総務部の業務フロー」「営業部の業務フロー」「経理部の業務フロー」といった具合に、部門ごとの業務フローが必要になってきます。
ここまで分解した時点で、「管理可能である」と判断したなら、そこまでで分解を止めれば良いわけです。なお、分解した最下層のことを「ワークパッケージ」と呼びます。

このようにして、プロジェクトで実施することを管理可能なレベルまで分解したものをWBS(Work Breakdown Structure)と言います。Work=お仕事を、Breakdown=分解して、Structure=構造化したものが、WBSです。構造化するというのは、言い換えれば「見える化」するということです。上述の通り「管理可能なレベル」まで分解しているので、分解した末端のワークパッケージは、誰にとってもその内容が分かりやすいものになっていなければなりません。

<推奨コース>
【PDU対象】プロジェクトマネジメント(前編) ~しっかりした計画作り・PMBOK(R)Guide第5版対応~
このコースでは、WBSを含むプロジェクト計画の全体像を学びます。特に重要なWBS、スケジュール、コスト、リスク等については講義だけでなく、演習を通じてしっかりと学ぶことができます。

執筆:横山 昇 [PMBOKⓇガイド入門][2017年8月 9日配信]

【PMP®試験問題に挑戦!】問題106:品質マネジメント

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【問題】
あなたの所属する組織では、様々なプロジェクトを実施しています。それぞれのプロジェクトで品質マネジメントに取組んでいるのですが、多くのプロジェクトで十分な品質が実現できていません。
次の活動は、既に実行しています。
1. 品質を向上させるためのメンバーのスキルアップを図るトレーニングを実施する
2. 品質確保のために必要な作業時間を確保する
3. 作業手順の計画や設計などの上流の工程にコストや時間を割く

しかし、プロジェクト・マネジャーとプロジェクト・スポンサー、プロジェクト・メンバー、作業委託先などとの間で、試験項目数や不具合の発生数の評価を巡って論争が起きており、結果として品質が不十分な事態となっています。
品質マネジメントのどんな点が不足しているのでしょうか。最適なものを1つ選びなさい。

A. 品質マネジメント責任者の選定と合意
B. 検査より予防という品質マネジメントの基本理念の周知徹底
C. QC七つ道具の活用
D. 品質基準の策定と合意


 解答を見る!

執筆:中村 正明 [PMP®試験問題に挑戦!][2017年8月 2日配信]

【PMの心得】 第16回:プロジェクト・マネジャーは、TCPIを活用せよ

TCPIとはアーンド・バリュー・マネジメント(Earned Value Management, EVM)で出てくる用語のひとつです。日本語では残作業効率指数と呼ばれます。
PMP(R)資格をお持ちの方は勉強したことと思います。

この数値はプロジェクトマネジメントではたいへん有効で、コスト効率指数(CPI)と比較することで、プロジェクトの途中で今後の見通しを立てる際に活用できます。

たとえば、プロジェクト立直しの計画の際に、どう考えても実現不可能な計画を立てて、「大丈夫です」「よし、そう言うなら任せたぞ」と承認されてしまって、結局失敗に終わってしまっているケースにしばしば出会います。
こうした際に、CPIとTCPIをチェックするだけで、実現可能かどうかを可視化することができます。


TCPI、CPIの算出式は、それぞれ下記の通りです。

CPI=完了した作業(完了した作業の予算上の金額) ÷ 使った金額(完了した作業に実際に使った金額)
TCPI=残作業(残っている作業の予算上の金額) ÷ 残予算(実際に残っている金額)



すなわち、CPIはプロジェクト開始から現在までのコストに対する効率であり、TCPIは、現在からプロジェクト完了までに守らなければならないコストに対する効率です。


ここで、例題です。
プロジェクトの期間のちょうど半分の期間が過ぎた時点で、CPI=0.9、TCPI=1.2と算出されました。この数値は、どういったことを意味するでしょうか?

答えは、「これまで0.9であったコスト効率を今後は1.2に上げないといけない」ということです。
言い換えると、「これまで残業なしで1日90ユニットの仕事をしていたとしたら、今後は同じく残業なしで1日120ユニットの仕事をしなければならない」ということを意味します。普通に考えれば、不可能な状況です。
もしこれを実現可能であると主張するのであれば、その根拠を明確に提示しなければ誰も信用しません。
はじめの例のように、「どう考えても実現不可能な計画」と判断することができます。


このように、アーンド・バリュー・マネジメントはプロジェクトマネジメントの有力なツールです。ぜひ活用を検討してください。


■おすすめコース

【PDU対象】アーンド・バリュー・マネジメント(EVM)

アーンド・バリュー・マネジメントは、TCPI以外にもさまざまに活用できるネタが備わっています。このコースでは、プロジェクトのいろいろな状況でのアーンド・バリュー・マネジメントの数値から「分かること」を読み解き、プロジェクトマネジメントへの活用方法を考える演習を用意しています。

執筆:中村 正明 [PMの心得][2017年7月26日配信]

【PMP®試験問題に挑戦!】問題105: アーンド・バリュー・マネジメント

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【問題】
あるプロジェクトのプロジェクトマネジメント・チームでパフォーマンス測定を行ったところ、CPI が1.07 であることが判明しました。報告を受けたあなたの上司が
「CPI が1を上回っているので、コスト増が発生している。コスト削減案を検討する必要があるのではないか」
とプロジェクト・マネジャーであるあなたに電子メールを送ってきました。

あなたの対応として、適切なものを1 つ選びなさい。

A. 上司に直接会い、コストの予備を確認した上で是正処置を検討する
B. CPI=1.07 はコスト増ではないので、現状は特に是正処置をとらない
C. プロジェクトマネジメント・チームを集め、コスト削減案を検討する
D. まずは自分でコスト削減案を検討し、メンバーと調整する


 解答を見る!

執筆:中村 正明 [PMP®試験問題に挑戦!][2017年7月19日配信]

【PMBOK®ガイド入門】第28回:スコープ定義プロセス

前回のコラム(第27回:要求事項収集プロセス) で「要求事項収集プロセス」の内容をお伝えしました。このプロセスでプロジェクトの要求事項は明確になっているはずです。
今回お伝えする「スコープ定義プロセス」では、「要求事項を満たすためにどのような成果物を生成するのか」を明確にします。

成果物の姿を明確にするやり方は、成果物によって最適な方法があります。たとえばオンラインショッピングのためのショッピングサイトを構築するプロジェクトであれば、ショッピングサイトの画面デザイン案を複数提示し、それを元にイメージを固めていく、といったやり方があるでしょうし、工業製品であれば、手にとって形や使い勝手を確認できるモックアップを使って製品の形状を固めていく、といったやり方があるでしょう。

プロジェクトで作り上げる成果物を含め、プロジェクトでやること全てが「スコープ」ですが、「スコープ外」のこと、すなわち「このプロジェクトでは実施しないこと=除外事項」もこの段階で明確にしておく必要があります。

こういった点についてきちんとコミュニケーションを取れていないと、プロジェクトの終了間際になって「これは当然やってくれると思っていたのに」「いや、それはそもそもやることに含まれていなかった(あるいはそちらでやってくれると考えていた)」という、思わぬ認識齟齬が出てきてしまう恐れがあります。


<推奨コース>
【PDU対象】要件定義のためのコミュニケーション術 ~要望・要件を引き出すヒアリングのポイント~
情報システム構築の要ともいえる要件定義においては、システム知識や業務知識そのものに加えて顧客や情報システム担当者との効果的なコミュニケーションを図ることが重要です。本コースでは、要件定義をスムーズに進めるために必要なスキルについて解説し、コミュニケーションにポイントを絞った演習を行います。

執筆:横山 昇 [PMBOKⓇガイド入門][2017年7月12日配信]

【PMP®試験問題に挑戦!】問題104:コスト・マネジメント

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【問題】
コスト・マネジメントで行うべき活動として、正しいものを1つ選びなさい。

A. プロジェクトを成功のうちに完了するために必要な作業のみを含めることを確実にする
B. プロジェクトの成果物を活用する定常業務において発生するコストに対して、プロジェクトの意思決定が与える影響を考慮する
C. 効果的にステークホルダーの関与を引き出すためのマネジメント戦略を作成する
D. プロジェクト期間中に使用するコストが最小になるように、計画、実行、監視・コントロールを行う


 解答を見る!

執筆:中村 正明 [PMP®試験問題に挑戦!][2017年7月 5日配信]

PMBOK®ガイド第6版 最新情報 - 2017年9月にリリース

PMBOK®ガイド第6版の出版が、2017年9月とPMI®からアナウンスされました。
英語版か翻訳版か、電子版か印刷版かで発行の時期が若干異なります。
電子版は、PMI®会員であれば、無料でダウンロードできます。

■ 発行時期一覧

電子版 印刷版
英語版 9月
翻訳版
(日本語含む十か国語)
9月 9月下旬


なお、PMP®試験の改定時期は、2018年の第一四半期というアナウンスから変更ありません。

(参考) PMI® 公式アナウンス
http://www.pmi.org/update-center/publication-exam-updates/pmbok-guide

[お知らせ][2017年6月29日配信]

【PMの心得】 第15回:プロジェクト・マネジャーは、プロアクティブに行動せよ

プロアクティブ(proactive)を英和辞典で引くと、「先取りする、事前対策となる」といった意味が出てきました。すなわち、プロジェクト・マネジャーが「プロアクティブ」であるということは、「起きそうなことをあらかじめ予測して事前に対処するというマネジメントができている」ということになります。
みなさん、このように行動できていますか。

次から次へと問題が起きるので、東へ行って問題Aに対処し、西へ行って問題Bに対処して......、この連続で1日が終わり、次の日もまた同じように繰り返す。
このような日々を送っている方は一生懸命に仕事をしているように見えますが、残念ながらプロアクティブに行動できていないということになります。

「問題が起きたので、プロジェクト・マネジャーに報告しようとしたのだけれど、忙しそうなので遠慮した」
という 第6回 で紹介した事態も起きることになります。問題発見が遅れ、大きな問題になる、ますます東奔西走するはめに陥ります。

逆に、もしプロアクティブに行動できていれば、
「あらかじめ手が打ってあったので問題自体が起きなかった」
「問題は起きたが、あらかじめ考えてあった対応策をすみやかに実行させた」
ということになり、泰然自若としていられるというわけです。メンバーやお客様の話を聞く時間の余裕を持てることで、問題発見も早くなります。

これは実はリスク・マネジメントのことです。リスクとは、将来起きる可能性のあることで、起きるとプロジェクトに影響がある事象や状態のことです。
リスク・マネジメントの核心は、次の2点です。

  1. リスクを特定できる (=起きそうなことを予測できる)
  2. リスクの優先順位を考慮した対策を立案し実行できる (=あらかじめ手を打つ)

プロアクティブな行動で、プロジェクトの成功を勝ち取ってください。


■おすすめコース

【PDU対象】プロジェクト・マネジャーのためのリスク・マネジメント

リスクの特定(どんなリスクが起きそうか予想する)、分析(発生確率と影響の大きさに基づいて優先順位づけする)、リスク対応計画(リスクが起きないようにし、影響を小さくする策を計画する)、といったリスク・マネジメントをいかに進めるかを演習を通して学びます。プロアクティブな行動を身につけたい方はぜひご受講ください。

執筆:中村 正明 [PMの心得][2017年6月28日配信]

【PMP®試験問題に挑戦!】問題103:前提条件分析

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【問題】
あなたはプロジェクト・マネジャーとして、前提条件分析を行いました。
その際の状況の説明として、正しいものを1つ選びなさい。

前提条件の不正確さ、不安定さ、矛盾、不完全さに基づき、
 A. プロジェクトのステークホルダーを特定する
 B. プロジェクトのアクティビティ定義を行う
 C. プロジェクトのWBSを作成する
 D. プロジェクトのリスクを特定する

 解答を見る!

執筆:中村 正明 [PMP®試験問題に挑戦!][2017年6月21日配信]

【PMBOK®ガイド入門】第27回:要求事項収集プロセス

前回のコラムで「スコープ・マネジメント計画プロセス」の内容をお伝えしました。このプロセスで、「どのように要求事項を収集するのか?」を明確にしているはずですので、それに従って要求事項を収集するのが、今回ご紹介する「要求事項収集プロセス」です。

要求事項を収集する方法はいくつもあります。一般的な方法としては「インタビューをする」「アンケートを取る」といったものが挙げられます。
そうして収集した情報は、いつでも取り出したり、参照したりすることができるよう、整理しておく必要があります。整理するやり方の一つとして、このプロセスのアウトプットの一つである「要求事項トレーサビリティ・マトリックス」があります。トレーサビリティとは、トレースとアビリティが合わさった単語なので、言うなれば「要求事項を追跡することができるようにするための表」ということになります。

もう少し具体的に言うと、要求事項の起点から、要求事項を満たす成果物に至るまでを結び付ける表のことです。たとえば、WEBのショッピングサイトを構築するプロジェクトで、「24時間365日オープンとする」という要求事項があったとします。それが設計書やインフラ設備にそれがきちんと反映されているかを、要求事項トレーサビリティ・マトリックスを使って確認する、という使い方をします。

<推奨コース>
【PDU対象】要件定義のためのコミュニケーション術 ~要望・要件を引き出すヒアリングのポイント~
情報システム構築の要ともいえる要件定義においては、システム知識や業務知識そのものに加えて顧客や情報システム担当者との効果的なコミュニケーションを図ることが重要です。本コースでは、要件定義をスムーズに進めるために必要なスキルについて解説し、コミュニケーションにポイントを絞った演習を行います。

執筆:横山 昇 [PMBOKⓇガイド入門][2017年6月14日配信]

【PMP®試験問題に挑戦!】問題102:プロジェクト憲章

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【問題】
プロジェクト憲章に記述すべき内容として、正しいものを1つ選びなさい。

A. プロジェクトの目的、スケジュールと実績、品質評価基準と品質評価結果
B. 任命されたプロジェクト・マネジャーの名前、そのプロジェクトに稼働実績を残した全メンバーの名前
C. プロジェクトの目的、要約マイルストーン・スケジュール、ハイレベルのリスク、要約予算
D. プロジェクトの目的、特定した全ステークホルダーの一覧

 解答を見る!

執筆:中村 正明 [PMP®試験問題に挑戦!][2017年6月 9日配信]

【PMの心得】 第14回:プロジェクト・マネジャーは、悪役を引き受けろ

あなたがプロジェクト・マネジャーを引受けているプロジェクトで、お客様と常時接している配下のメンバーがいる場合があると思います。お客様先に常駐していたり、お客様窓口をお願いしていたりする方です。
そんな時、プロジェクト・マネジャーであるあなたが悪役を引き受けることで、プロジェクトの成功率が高まります。

例えば以下のような場面です。

お客様と接している方が問題を起こしてしまった時

「○○が問題を起こしてしまって...」とその方を悪役にしてしまってはいけません。「このたびは、私の責任で...」と、あなたが責任を引受けましょう。

お客様に無理をお願いする際
あなたが交渉役になってください。「○○さん、お願いしてきて」と任せてはいけません。逆に、良い報告やお客様にプラスになる提案などは任せましょう。

メンバーの方とあなたも同席して、お客様と検討会を実施している場合
順調に進んでいれば口出し不要です。でも、「ここは譲れないぞ」という場面では、あなたの出番です。

こうすることで、お客様と接する機会の多いメンバーの方とお客様との信頼関係が築けます。コミュニケーションが良くなりプロジェクトの成功の可能性が高まります。さらには、次のプロジェクトの受注にもつながります。
一方、お客様から見たあなたは「××は、時々やってきては、勝手なことを言ってくる」と悪役になるわけです。つらい役回りかもしれませんが、プロジェクトの成功のためです。でもわかってくれるお客様は分かってくれています。

お客様を対象として書いてきましたが、相手が上司でも同じことです。積極的に悪役を引受けましょう。だんだんと交渉力もついてきます。

■おすすめコース

PMC0110G【PDU対象】【現場体験型】ステークホルダーを動かすあの手この手

お客様との交渉を体験するロールプレイがあります。プロジェクト・マネジャーは交渉力が必要です。しかし、研修の受講者の方々にお聞きすると「交渉は苦手だ」という方ばかりです。交渉の重要点を学ぶことができるコースです。

執筆:中村 正明 [PMの心得][2017年5月31日配信]

【PMP®試験問題に挑戦!】問題101:会話がない

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【問題】
あなたは、顧客から受注したプロジェクトのプロジェクト・マネジャーです。
以下のような状況を想定してください。
  • 顧客のオフィスの1室をプロジェクト専用の部屋としており、顧客のプロジェクト担当者とあなたのプロジェクトのメンバーがその部屋で毎日働いている。
  •  プロジェクトは非常に忙しい状況で、顧客もあなたのプロジェクトのメンバーもそれぞれの仕事に没頭し、顧客の担当者とあなたのところのメンバーとの間の会話はほとんどない。
  • お互いの仕事がどのような状況にあるかも認識できていない。

このようなとき、プロジェクト・マネジャーとしてのあなたの取るべき行動として、正しいものを1つ選びなさい。

A. 飲み会を実施し、お互いを知る機会とする
B. その部屋で仕事をする全員が参加する朝会を開催し、各メンバーの仕事の状況などを簡潔に報告する場を設ける
C. 全メンバーがそれぞれの仕事に没頭しているので、かえって邪魔になるような行動は起こさない。静かに見守る
D. お互いの仕事の状況が分からないのままでは困る。役割を交代するなどしてどんな仕事なのかを実体験する仕組みを作る



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執筆:中村 正明 [PMP®試験問題に挑戦!][2017年5月24日配信]

【PMBOK®ガイド入門】第26回:スコープ・マネジメント計画プロセス

今回から、計画プロセス群×プロジェクト・スコープ・マネジメント知識エリアの説明に入ります。ここには、4つのプロセスがあります。最初は「スコープ・マネジメント計画プロセス」になります。

このプロセスでは「スコープをどのように定義し、どのように確認し、どのように管理するか」を明確にします。もう少し具体的に申しますと、「プロジェクト・スコープ・マネジメント知識エリアにおける、それ以降のプロセスをどのように進めていくのか」を明確にします。
このプロセスの後に、「要求事項収集プロセス」「スコープ定義プロセス」「WBS作成プロセス」という3つのプロセスが続きます。これらをどう進めていくか、すなわち

  • どのようにして要求事項を収集するのか? - インタビューするのか?アンケートを取るのか?
  • スコープをどのように定義するのか? - 関係者全員が同じ成果物イメージを描けるようになるために、どのような進め方が有効なのか?
  • WBSはどのように作成するのが良いのか? - 過去に作ったWBSを参考に作れば良いのか?あるいは1から作る必要があるのか?
といったことを、この段階で決めておくわけです。

さらには、
  • 成果物の受け入れをどのように進めるか?(スコープ妥当性確認プロセス)
  • スコープが際限なく広がってしまうのをどのように防ぐか?(スコープ・コントロール・プロセス)
といった点まで明確にしておきます。

これらを計画の初期段階で明確にしておくことが、後々プロジェクトをスムーズに進めていくための一助になります。

<推奨コース>
【PDU対象】PMBOK(R)Guide第5版概要 ~プロジェクトマネジメントのグローバル・スタンダードを学ぶ~
このコースでは、PMBOK(R)Guideで定義されている47プロセスを網羅的に学習します。その中で、今回お伝えしたスコープ・マネジメント計画プロセスを含む、それぞれのプロセス間の関係性を確認することができます。

執筆:横山 昇 [PMBOKⓇガイド入門][2017年5月17日配信]

【PMP®試験問題に挑戦!】問題100:パラメトリック見積り

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【問題】
パラメトリック見積りの例として、正しいものを1つ選びなさい。

A. 新薬開発プロジェクトで、所要期間の楽観値、最可能値、悲観値を見積った上で算出する
B. 建設プロジェクトにおける設計作業で、設計作業を要素分解し、分解した作業単位に見積り、積算する
C. ケーブル敷設で、過去の類似事例から今回の所要期間を見積もる
D. ペンキ塗り作業で、ペンキ塗りする総面積に1平方メートルあたりの作業単価を掛けることでコストを見積もる


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執筆:中村 正明 [PMP®試験問題に挑戦!][2017年5月10日配信]

【PMの心得】 第13回:プロジェクト・マネジャーは、気になったことには必ず手を打て

プロジェクトに失敗した場合には、その原因を明確にした上で、教訓化する必要があります。PMBOK®ガイドでたいへん強調しているところです。
さらにその上で、その要因にプロジェクトの途中で気づいていたかを究明してください。そうすると、かなりの確率で気付いていたことが多いのです。「気づいていたのに手を打たなかった。手を打たないとまずいと考えていたにもかかわらず何もしなかった。」とお話くださるプロジェクト・マネジャーの方に数多く出会いました。

「要件定義工程で、顧客の要件を吸い上げきれていないと懸念を抱いていたのに、次の工程に進んでしまった」
「インタフェースに誤りがあるのではと思いつつ、確認しないまま放置した」
「重要な話をお客様が誤解している可能性があると気づいていたのに、会いに行かなかった」

これらは、その場で行動を起こしていれば大きな問題にはならなかったのに、見過ごしたため後の工程の大きな手戻りになってしまい、プロジェクトの成功に大きなマイナス要因となってしまった事態の例です。
「忙しかった」と言い訳をする方もいらっしゃるのですが、第6回(プロジェクト・マネジャーは、自らをヒマにしろ)で書いたように「忙しかった」はプロジェクト・マネジャーの言い訳としては通りません。「忙しくないようにした上で、気づいたことには前もって対処する」がプロジェクト・マネジャーの心得です。
この点を頭の中に叩き込んでおくだけでも行動が変わります。

■おすすめコース

PMC0108G【PDU対象】プロジェクト・マネジャーのためのリスク・マネジメント

本文に書いたことをリスク・マネジメントの言葉で表現すると、「リスクに気づいていたにもかかわらず、対策を取らなかった」ということになります。「リスクに気づくこと」「気づいた大きなリスクには対策を講じること」が、リスク・マネジメントの根幹です。その具体的行動を学ぶ研修です。

執筆:中村 正明 [PMの心得][2017年4月27日配信]

【PMP®試験問題に挑戦!】問題99:クリティカル・パス

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【問題】
クリティカル・パスの定義として、正しいものを1つ選びなさい。

A. プロジェクトを通して最も長いアクティビティの経路
B. プロジェクトを通して最も短いアクティビティの経路
C. プロジェクトで最も余裕のあるアクティビティの経路
D. プロジェクトで最も早く終了するアクティビティの経路


 解答を見る!

執筆:中村 正明 [PMP®試験問題に挑戦!][2017年4月19日配信]

【PMBOK®ガイド入門】第25回:プロジェクトマネジメント計画書作成プロセス

今回からいよいよ計画のプロセス群に入ります。PMBOK(R) Guide第5版の計画プロセス群には、24のプロセスがあります。今日はプロジェクト統合マネジメントの知識エリアにある「プロジェクトマネジメント計画書作成プロセス」についてお話しします。

このプロセスでは、「すべての補助の計画書を包括的なプロジェクトマネジメント計画書に統合」します。補助の計画書とは、「スコープ」「タイム」「コスト」といった各々の知識エリアからアウトプットされる計画書です。また「特定の知識エリアのみに依存するものではないが、計画時に決めておくべきもの」についても、このプロセスで作成します。その代表例が「変更マネジメント計画書」です。

プロジェクトには変更が付き物です。「変更がないプロジェクトはない」と言われることがあるほどです。従って、計画段階で変更をどう取り扱うかを決めておかないと、プロジェクトに大きな影響を及ぼす可能性があります。たとえば、プロジェクトマネジャーのあずかり知らぬところで勝手に機能追加、変更等が行われるようなことがあると、プロジェクト全体が大混乱に陥る可能性があります。そうならないための決め事、たとえば「変更要求書のフォーマット」「変更を受け付ける窓口」「受け付けた変更の審査手順」などを、この変更マネジメント計画書で明確にしておく必要があります。

<推奨コース>
【PDU対象】PMBOK(R)Guideベースのプロジェクトマネジメント計画書作成
このコースでは、PMBOK(R)Guideに記述されている各種マネジメント計画書を1種ずつ作成し、更に統合することで漏れのない整合性のとれたプロジェクトマネジメント計画書作成を目指します。

執筆:横山 昇 [PMBOKⓇガイド入門][2017年4月12日配信]

【PMP®試験問題に挑戦!】問題98:リスク・マネジメント

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【問題】
あるプロジェクトで、発生するとコスト削減が可能となるリスクを特定しました。このリスクに適用できる戦略として、正しいものを1つ選びなさい。

A. 受容、活用、転嫁、強化
B. 受容、活用、共有、強化
C. 受容、利用、共有、強化
D. 受容、回避、転嫁、軽減


 解答を見る!

執筆:中村 正明 [PMP®試験問題に挑戦!][2017年4月 5日配信]

【PMの心得】 第12回:プロジェクト・マネジャーは、本当の実績を残せ

ここでいう「本当の実績を残せ」とは成功せよということではありません。成功であるにせよ、失敗であるにせよ「本当の実績値を残し、記録せよ」ということです。具体的には、「誰が(どんなスキル・レベルの人が)、何を(どのような難易度・量の仕事を)、何日間で完了したか、どんなリスクを予測し、どんな問題が起きたのか」などを、後で自分以外の人が見ても理解できるように残す、ということです。

残す目的は将来のプロジェクトで活用するためです。特に、見積りに活用するためです。良い見積りを作るためには、過去の実績を有効に活用することが必須です。どこかの誰かの実績ではなく、まさにみなさんの所属する組織が過去に実際に体験したプロジェクトの実績を参照して見積りを実施するのです。これほど頼りになる情報はありません。活用しない手はありません。

ところが、過去のプロジェクトの実績情報を参照しようとすると、なんらかの目的のために「加工してしまった実績」しか残っていなかったりするのです。その目的のためにはそれで良いのかもしれませんが、これからのプロジェクトの信頼度の高い見積りのためには使い物になりません。「本当の値」が必要なのです。

PMBOK®Guideも「組織のプロセス資産」として、過去の実績の活用を推奨しています。みなさんの所属する組織でもプロジェクトの情報を残すことを推奨したり、義務づけたりしていることと思います。たいへん良いことです。でも、義務だから実施するのではなく、将来活用するために「使える情報」を残してください。

■おすすめの研修


本研修は、事例のプロジェクトからプロジェクトマネジメントを学ぼうというコースです。何か問題が起きます。そこでどうするかをディスカッションし、いかに問題解決するかを考えるのです。実際に現場で起きたプロジェクトではありませんが、擬似体験を通じて現場力を高めようというわけです。本研修は「スケジュール・マネジメント」に焦点を当てていますが、そのほかの知識エリアに焦点を当てた研修も提供しています。




執筆:中村 正明 [PMの心得][2017年3月29日配信]

【PMP®試験問題に挑戦!】問題97:コスト・マネジメント

exercise-pmp.png【問題】

コスト・マネジメントで行うべき活動として、正しいものを1つ選びなさい。

A. プロジェクトの成功のためには、不必要な要求事項がプロジェクトのスコープに紛れ込まないようにする

B. 重要なステークホルダーの意見を引出すために、経営者を含めた会合の場を設定する

C. プロジェクトのコストに対して意見を持っているステークホルダーを特定する

D. プロジェクトのデザイン・レビューの回数の減少が、プロダクトの運用作業に与える影響を考慮する


 解答を見る!

執筆:中村 正明 [PMP®試験問題に挑戦!][2017年3月23日配信]

【PMBOK®ガイド入門】第24回:ステークホルダー特定プロセス

PMBOK(R) Guide第5版の立上げプロセス群には、前回ご紹介した「プロジェクト憲章作成プロセス」以外にもう一つプロセスがあります。それが今日ご紹介する「ステークホルダー特定プロセス」です。

このプロセスでは、「ステークホルダーを特定し、プロジェクトに対するステークホルダーの利害、影響を分析」します。ステークホルダーの定義については、第11回および第12回に記載してありますので、そちらをご覧ください。

プロジェクトの体制図に出てくる人だけがステークホルダーとは限りません。たとえば、体制図には入っていないのですが、やたらとプロジェクトに口をはさみたがる役員がいた場合、その役員の発言がプロジェクトに思わぬ影響を及ぼすことも起こりえます。そのような場合、その役員と対等な立場にいる別の役員を味方につけておくことで、過度の干渉を防ぐことができるかもしれません。
このように、ステークホルダーを明らかにしたうえで、プロジェクトへの影響を分析しておくことが、このプロセスで実施すべきことです。

PMBOK(R) Guide第5版では、特定、分析した結果を「ステークホルダー登録簿」という形でアウトプットするよう定義しています。さすがにそこまで実施するのは難しいかもしれませんが、プロジェクトの当初に「あの役員は要注意人物だな」とか、「技術畑出身の役員だから、技術に関してはごまかしがきかない、慎重にいこう」とかいった対応を、プロジェクトの主要メンバー間である程度認識合わせをしておくことが重要です。

<推奨コース>
ステークホルダーマネジメントの定石として、PMBOK(R) Guideでは「ステークホルダーを特定し、分析した上で、ステークホルダーにどうなってほしいかを明確にし、そうなってもらうためにどのようにステークホルダーマネジメントをしていくか(ステークホルダーとどうお付き合いをしていくか)を決める」というやり方を提示しています。とは言っても、PMBOK(R) Guideはあくまで「ガイド」であり、具体的な手法まではあまり触れていません。このコースは、PMBOK(R) Guideの記述になぞらえつつ、具体的にどうすべきかを演習やロールプレイを通じて学ぶコースです。


執筆:横山 昇 [PMBOKⓇガイド入門][2017年3月14日配信]

【PMP®試験問題に挑戦!】問題96:プロジェクト・フェーズ

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プロジェクト・フェーズに関する記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

 

A. プロジェクト・フェーズは、一つ以上の成果物を完成させて完了する論理的に関連するアクティビティの集合である


B. プロジェクト・フェーズは要件定義、設計、開発、テストのことである


C. プロジェクト・フェーズは5つのプロセス群(立ち上げ、計画、実行、監視・コントロール、終結)のことである


D. プロジェクト・フェーズは、プロダクト・ライフサイクルを区分するものである

 

 解答を見る!

執筆:中村 正明 [PMP®試験問題に挑戦!][2017年3月 9日配信]

第11回:プロジェクト・マネジャーは、右腕をつくれ

  プロジェクト・マネジャーのみなさん、自らの右腕であると信頼する部下を持っていますか。

  広辞苑によると、右腕とは「一番信頼する有力な部下」のことです。
「解決策が見つからないで困っている時に、良いアイデアを出してくれる。」
「忙しくて目が届かなかったところに気づいて教えてくれる。」
「つらい時には、励ましてもくれる。」
右腕とはこのような存在ではないでしょうか。

 右腕がいれば、プロジェクト・マネジャーのつらい仕事も軽減されます。ひとりだけで悩まなくて済みます。ひとりだけの視点に頼ると、どんなに優秀な人でも見落としができてしまいますが、右腕がいればそれも少なくなります。

  右腕の支援により、プロジェクト・マネジャーに時間的余裕が生じることも重要点です。重要だが後回しになってしまっている仕事に時間を割くことができるようになります。たとえば、お客様へ積極的に提案することができ、新たなプロジェクトの獲得につながり、お客様の信頼も高まります。メンバーの育成にも取り組めるでしょう。マネジメントできるプロジェクトも増やせる可能性があります。

 でも、そんな部下がいたことがないと嘆いている方もいらっしゃるでしょう。でも、右腕は幸運がもたらしてくれる偶然の事態ではありません。積極的に、見つけ、作り出す存在です。いなければ作ればいいのです。育てるのです。

 「候補を見つけ、右腕に必要な力量をつけるように育成計画を立て、育成の機会を与え」と、積極的に行動することで獲得できる存在が右腕です。ここでは、権限移譲が重要になります。任せることで、プロジェクト・マネジャーの時間が空けられるだけでなく、育成にもつながります。そして、いずれは右腕の方もプロジェクト・マネジャーとして羽ばたいていくでしょう。組織にとっての人材を育成することにもつながるのです。

 右腕について書きましたが、メンバーを育てるのもプロジェクト・マネジャーの仕事であることを忘れないようにしてください。


このコースはコースのタイトルの通り最強のプロジェクト・チームを作り出すことを目指しています。右腕も含めて、メンバーをいかに育てるかにも焦点をあてています。育成計画はどのように立てればいいのか、悩んでいる部下には、どのようにアドバイスすればいいのかなどについて学びます。

執筆:中村 正明 [PMの心得][2017年2月28日配信]

【PMP®試験問題に挑戦!】問題95:EVM

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【問題】

あなたは、EVMを利用して担当プロジェクトの進捗測定を行っています。測定結果は以下のように算出されました。

PV=600

EV=450

AC=500

プロジェクトの現状を正しく説明しているものを、1つ選びなさい。

 

A. スケジュールは遅れているが、コストは予算内で収まっている

B. スケジュールもコストも計画より悪い状態である

C. スケジュールは計画より進んでいるが、コストは予算を超えている

D. スケジュールもコストも計画より良い状態である



 解答を見る!

執筆:中村 正明 [PMP®試験問題に挑戦!][2017年2月24日配信]

【PMBOK®ガイド入門】第23回:プロジェクト憲章作成プロセス

今回のコラムから、いよいよPMBOK(R) Guide5版で規定している47個のプロセスについて、1個ずつ言及してまいります。まずは「プロジェクト憲章作成」プロセスです。

 

簡潔に申しますと、このプロセスは「プロジェクト実施の承認を得る」ためのプロセスです。プロジェクトを実施するには、人、金、時間等、多くのリソースが必要になります。従って、組織の中でそのプロジェクトを実施しようと考えたら、まずは組織の承認を得なければなりません。そのためのプロセスがこのプロジェクト憲章作成です。

 

憲章の「憲」が、「憲法」の「憲」なので、何か大仰なものに感じられるかもしれません。しかし、たとえ部分的にでもプロジェクトの立ち上げから携わったことのある方なら、組織の承認を得るための社内手続きを進めたことがあるのではないでしょうか。あるいは、先輩社員や上席者が手続きを進めるのを手伝う、あるいは見聞きしたことがあるのではないでしょうか。具体例を申しますと、「プロジェクト実施の承認を得るため、所定の手続きに沿って稟議をまわす」というのは、まさしく「プロジェクト憲章作成」プロセスに該当します。

 

プロジェクトの承認を得るにあたっては、皆様が所属されている組織(会社、事業部、部門等)のルールがあると思いますので、それに従って進めて頂くのが最善です。ご参考までにPMBOK(R) Guide 5版では、プロジェクト憲章に記述すべき内容として、以下のような項目を挙げています。(以下、PMBOK(R) Guide5版に記載されている内容から、著者が特に重要だと認識しているものを抜粋します。)

 

 プロジェクトの目的または正当性

 測定可能なプロジェクト目標と関連する成功基準

 ハイレベルの要求事項

 前提条件と制約条件

 要約マイルストーン・スケジュール

 要約予算

 

推奨コース

PMC0117G

PDU対象】【現場体験型】PMと営業のための企画・提案力 ~プロジェクト成功の鍵~

上記コースは、ケーススタディにより、プロジェクトの企画・提案段階に潜む失敗要因を認識します。その上で、プロジェクトマネジャーあるいは営業がビジネスの重要局面において、プロジェクト管理技術・営業活動技術の重要点を踏まえた行動を取れるようになることを目指します。重要点の講義とケーススタディ・演習で構成されたコースです。


執筆:横山 昇 [PMBOKⓇガイド入門][2017年2月14日配信]

【PMP®試験問題に挑戦!】問題94:EVM

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【問題】

あなたは54,000 ドルで受注したプロジェクトのプロジェクト・マネジャーです。プロジェクトは全期間の4割ほど進んだ時点です。現状は、CPI=1.07,SPI=0.92 という値で報告されています。この結果を踏まえ、あなたはプロジェクト・マネジャーとして、どう対応しますか。最適なものを1 つ選びなさい。


A. 予備費用の追加

B. クラッシング

C. 表彰と報奨

D. ファスト・トラッキング



 解答を見る!

執筆:中村 正明 [PMP®試験問題に挑戦!][2017年2月10日配信]

第10回:プロジェクト・マネジャーは、工程完了基準の仕組みを最大限に活用せよ

工程完了基準や工程開始基準をあらかじめ設定し、基準をクリアしないと次の工程に進めないという仕組みを導入していらっしゃる組織が多いと思います。ところが、失敗プロジェクトの事例をお聞きすると、この仕組みが機能していません。不合格とすべき状況でも条件付き合格にしてしまうケースが多いのです。


不合格の際には、期間を延長してきちんと完了させることが重要です。そうしないと、次の工程なのに実質的には前の工程の作業を実施していることになり、「手戻り」「バグ」が多発し、さらに遅れが積み重なります。プロジェクトの失敗は必然となります。


失敗プロジェクトの場合、プロジェクト・マネジャーは、「工程完了基準不合格になると次の工程が開始できず、最終納期も間に合わなくなる。なんとかうまい具合に合格にしたい。」と思っているようです。こんなふうに考えてしまうのはなぜでしょうか。


工程完了基準不合格になると次の打ち手がないからです。「工程着手が遅れた場合は、あらかじめ計画してある次の手を発動する。それによってプロジェクトの成功は確保できる。」と考えられれば、冷静に次の手を打てばいいのです。すなわち、工程完了基準不合格になった場合のコンティンジェンシー計画が策定できている必要があるのです。


そこで、プロジェクト・マネジャーのみなさん、「工程完了基準不合格の場合のコンティンジェンシー計画を策定し、上司やお客様にもご了解いただいておくこと」をお勧めします。コンティンジェンシー計画なくして工程完了基準の仕組みを導入する意義はありません。コンティンジェンシー計画の内容は、最終納期を遅らせることかもしれません。スコープの縮小かもしれません。人的資源の追加かもしれません。いざという場合には、そういうことになることをステークホルダーにも覚悟しておいていただく必要があるのです。


■おすすめコース

PMC0118G

PDU対象】【現場体験型】プログラム・マネジャーのためのプロジェクト・レビュー力

このコースは配下に複数のプロジェクト・マネジャーを抱える方(プログラム・マネジャーやPMOの方など)のためのコースです。工程完了基準をいかに活用するかについても検討します。プロジェクト・マネジャーからいかに力を引き出すか、あるいは、プロジェクト・マネジャーをいかに育てるかといった点に焦点をあてます。


執筆:中村 正明 [PMの心得][2017年2月 2日配信]

【PMP®試験問題に挑戦!】問題93:進捗報告

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【問題】

進捗報告のフォーマットは、プロジェクトの計画プロセス群で定めるべきことですが、どの文書に含まれるものでしょうか。正しいものを1つ選びなさい。

 

A. スケジュール・ベースライン

B. コミュニケーション・マネジメント計画書

C. スケジュール・マネジメント計画書

D. 品質マネジメント計画書



 解答を見る!

執筆:中村 正明 [PMP®試験問題に挑戦!][2017年1月27日配信]

【PMBOK®ガイド入門】第22回:プロジェクトマネジメント・知識エリア

前回のコラムでは、10個のプロジェクトマネジメント・知識エリアのうち、前半5個についてお伝えしました。今回は後半5個についてお伝えします。

 

【プロジェクト人的資源マネジメント】

プロジェクト・チームを組織し、マネジメントし、リードするためのプロセスから成ります。たとえば、プロジェクトの計画段階で組織体制(組織図)を明確にし、実際にプロジェクトの成果物を作成していく段階になったら、チームとして機能するよう、「モチベーションをキープする」「コンフリクトを解消する」といった対応が必要になります。


【プロジェクト・コミュニケーション・マネジメント】

プロジェクト情報の生成、収集、配布、保管、検索、最終的な廃棄等を適切かつ確実に行うプロセスからなります。たとえば、「会議体の運営ルールや情報の伝達ルールを決める」というのはこの知識エリアで実施すべき事項になります。それだけでなく、情報の伝達が上手くいかないのであれば、伝達の仕方を変える、たとえば「メールベースではなく対面での情報伝達をメインにする」といった対応が必要になります。


【プロジェクト・リスク・マネジメント】

リスクとは、「もし発生すれば、プロジェクト目標にプラスやマイナスの影響を与える不確実な事象あるいは状態のこと」と定義されています。このリスクをマネジメントする、すなわちリスクの洗出し、分析、対応計画の立案、状況の監視等を実施するプロセスからなります。もう少し具体的に言うと、リスクを洗い出し、対応の優先順位を決め、発生しても困らないように対策を立てておく必要があります。そして「起こるかどうかは分からない」のがリスクなので、プロジェクト期間中は「発現の兆候がないか」等、監視を続ける必要があります。


【プロジェクト調達マネジメント】

作業の実行に必要なプロダクト、サービス、所産を外部から購入または取得するプロセスからなります。もう少し具体的に言うと、プロジェクトの遂行に必要な人、物を「どこから」「どのように」調達するかを決定し、必要なものが納品されるよう、外部のパートナーを適切にリードしていく必要があります


【プロジェクト・ステークホルダー・マネジメント】

ステークホルダーを特定、分析し、効果的に関与させるよう、適切にマネジメントするプロセスからなります。ステークホルダーにどう相対していくかは、プロジェクトの成否を決める重要なファクターの1つです。この知識エリアは、PMBOK(R)Guide5版で新たに追加されました。ステークホルダー・マネジメントの重要性が高まっていることを示しています。

 

推奨コース

PMC0096G

PDU対象】PMBOK(R)Guide5版概要 ~プロジェクトマネジメントのグローバル・スタンダードを学ぶ~


このコースでは、全てのプロジェクトマネジメント・プロセスを網羅的に確認していきます。PMBOK(R)Guideの概観と、11つのプロセスで何をすべきなのかといった詳細を学習したいという方に最適なコースです。


執筆:横山 昇 [PMBOKⓇガイド入門][2017年1月17日配信]

【PMP®試験問題に挑戦!】問題92:ネットワーキング

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PMBOK(R)ガイドで言及しているネットワーキングは、どんな点で有効なのでしょうか。最適なものを1つ選びなさい。

 

A. 良いコンピューター・ネットワークの設計が可能となる

B. 顧客との信頼関係を強化する

C. チーム・メンバーのモチベーションを向上させる

D. 優れたコンピテンシーや特別な経験を持った人財に関する情報を入手できる



 解答を見る!

執筆:中村 正明 [PMP®試験問題に挑戦!][2017年1月13日配信]


ここでは、[ASP]PMP(R)試験対策問題集から毎回1問をご紹介します。

PMP®とは、PMI®(Project Management Institute)が認定するプロジェクト・マネジャーの世界標準資格、PMP®(Project Management Professional)のことです。

[ASP]PMP(R)試験対策問題集 PMBOK(R)Guide第5版・新試験対応 (スマホ対応版)は、PMP®資格試験にチャレンジする方を対象に、効率的に試験準備を行うための自主学習教材です。選び抜かれた500問が入っています。解説付きですので、受験対策にぜひご活用ください。

※本ブログの「PMP®試験問題に挑戦!」は、過去20回の掲載分を公開しています。ご購入は上記のリンク先からどうぞ。




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