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PMBOK®ガイド第6版 - アジャイル登場

2017年の第3四半期に発行が予定されているPMBOK®ガイド第6版の変更点が、PMI® のサイト(英語)に掲載されていましたので、ご紹介します。

新しい点は、各知識エリアに、アジャイルやその他の反復型・適応型環境へのアプローチと題したセクションが追加されることです。そのセクションでは、これらの型の実践がプロジェクトの場面にいかに組み込まれるかが記述されます。
アジャイルやその他の反復型・適応型アプローチの詳細は、付録に書かれる予定とのことです。

アジャイル以外の追加事項(一部)
・戦略・ビジネス知識に関してこれまで以上に強調
・PMIタレント・トライアングルに関する情報を提供
・今日のマーケットでの成功に必須のスキルについて記載

引き続き、新着情報がありましたらこちらのブログで紹介いたします。

参考:PMBOK(R)Guide 第5版の際のスケジュール

< お知らせ >
【今なら間に合う! PMP®絶対合格キャンペーン】 実施中です。
試験問題のPMBOK®ガイド第6版への対応は2018年からですので、
第5版対応での試験問題での受験は年内がラストチャンス。
2017年6月~9月の受講が対象です。

http://www.globalknowledge.co.jp/topics/campaign/PMP2017.html
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[お知らせ][2016年12月28日配信]

第9回:プロジェクト・マネジャーは、残業指示には抑制的になれ

 ある人が1日に8時間働いて80ユニットの仕事ができる作業があったとしましょう。2時間残業して1日に10時間働いたら100ユニットの仕事ができるでしょうか。7時間残業して1日に15時間働いたら150ユニットの仕事ができるでしょうか。翌日が締切りの仕事で、かつ、残業はその日のみであれば、できるかもしれません。でも、15時間働いた翌日の生産性は落ちるのではないでしょうか。

 

来週の月曜日が締切りなので、今週は月曜から毎日5時間残業して頑張るという場合はどうでしょう。来月1日が締切りなので、今月は1日から毎日4時間残業して...。来年1月が締切りなので、今年は1月から...。

 

短期的には、残業することで1日あたりの仕事量を上昇させることは可能でしょうが、長期的には残業で1日当たりの仕事量はむしろ下降すると考えるべきです。長期の平均を取れば、ある人が1日に8時間働いて80ユニットの仕事ができるのであれば、1日に10時間働くと1日に70ユニットとかに下がってしまうということです。モチベーションは確実に下がります。

 

生産性のみを考えても、残業は一時的な緊急事態にのみ適用すべきです。ワーク・ライフ・バランスの視点を考慮すれば、当然すぎるほど当然のことです。プロジェクト・マネジャーのみなさん、ご自身のことも考えて残業ゼロを目指してください。

 

■おすすめコース


PMC0123G

PDU対象】【現場体験型】複数プロジェクトマネジメント

このコースは小さな複数プロジェクトを効率的にマネジメントする方法を考えるものですが、マネジメントする時間を創出することも検討します。時間がないから残業するのではなく、仕事の時間配分を見直すのです。また、時間創出のためには、育てて任せることも必要です。いかに育てるかも考えます。残業の減少にも役立ちます。

執筆:中村 正明 [PMの心得][2016年12月22日配信]

【PMP®試験問題に挑戦!】問題91: コスト・マネジメント計画

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【問題】

コスト・マネジメント計画プロセスに含まれる活動として、正しいものを1つ選びなさい。

 

A. プロジェクトの資金として、自己資金を使う、株式を発行する、借金でまかなうなどの選択肢を検討する

B. 要求事項の優先順位づけの方法を検討する

C. コスト見積りの正確性を向上させるために、デルファイ法を実施する

D. アクティビティ・コスト見積りとスケジュールを考慮して、コスト・ベースラインを策定する


 解答を見る!

執筆:中村 正明 [PMP®試験問題に挑戦!][2016年12月16日配信]

【PMBOK®ガイド入門】第21回:プロジェクトマネジメント・知識エリア

まず前回のコラムでお伝えした内容を簡単に復習しておきましょう。

【1】 PMBOK®ガイド第5版では47のプロセスが規定されている。

【2】それらのプロセスは5個のプロジェクトマネジメント・プロセス群と10個のプロジェクトマネジメント・知識エリアに区分けされる。

【3】もう少し具体的に言うと、横5(プロセス群)×縦10(知識エリア)のマス目の中に、47のプロセスが配置されている。


前回のコラムでは、5個のプロジェクトマネジメント・プロセス群についてお伝えしました。今回は10個のプロジェクトマネジメント・知識エリアのうち、前半5個についてお伝えします。

 

【プロジェクト統合マネジメント】

プロジェクトにおける要求事項を満たすために不可欠な、統一、集約、明確化、統合的な処置を行うプロセスから成ります。たとえば、変更を受け付ける窓口を一本化したり(変更マネジメントの一部)、成果物の版管理の仕方を明確にしたり(コンフィギュレーションマネジメントの一部)・・・といったことができていないと、プロジェクトが混乱に陥り、要求事項を満たせなくなってしまう恐れがあります。


【プロジェクト・スコープ・マネジメント】

プロジェクトを成功させるために必要な全ての作業を明確にするためのプロセスから成ります。たとえばプロジェクトにおける除外事項や、責任分界点を定めておかないと、プロジェクト関係者間で認識齟齬が起こり、思わぬ作業漏れが出てしまう恐れがあります。


【プロジェクト・タイム・マネジメント】

プロジェクトを所定の期間内に完了させるために必要なプロセスから成ります。実現可能なスケジュールを立てるのはもちろんのこと、どのように進捗管理を行うのかを明確にしておかないと、遅れの発見が遅れて、プロジェクトの進捗に悪影響を及ぼす恐れがあります。


【プロジェクト・コスト・マネジメント】

プロジェクトを承認済みの予算内で完了させるために必要なプロセスから成ります。「トータルでいくらかかるのか?」を明確にしておくのはもちろん重要ですが、「いつ、どのくらいコストが出ていくのか」を明確にしておかないと、コスト超過に陥ってしまう恐れがあります。


【プロジェクト品質マネジメント】

品質方針、品質目標、品質に対する責任等を決定するプロセスから成ります。たとえば出来上がった成果物に対してテストを行ったとしても、その結果を判断する基準(品質目標)がなければ、成果物の出来の良し悪しを判断することが困難になってしまいます。



推奨コース

PMC0096G

PDU対象】PMBOK(R)Guide5版概要 ~プロジェクトマネジメントのグローバル・スタンダードを学ぶ~

 

このコースでは、全てのプロジェクトマネジメント・プロセスを網羅的に確認していきます。PMBOK®ガイドの概観と、11つのプロセスで何をすべきなのかといった詳細を学習したいという方に最適なコースです。


執筆:横山 昇 [PMBOKⓇガイド入門][2016年12月12日配信]

【PMP®試験問題に挑戦!】問題90: 交渉

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【問題】

購入者、納入者双方が合意するために交渉をすることがあります。交渉の成功に役立つ行動として正しいものを1つ選びなさい。

 

A. 勝利する意思が重要である

B. 利害ではなく、立場に焦点をあてる

C. 立場ではなく、利害に焦点をあてる

D. 譲歩するときは、価値のないものを譲るように振る舞う

 


 解答を見る!

執筆:中村 正明 [PMP®試験問題に挑戦!][2016年12月 2日配信]

【PMの心得】第8回: プロジェクト・マネジャーは、第三者レビューを活用せよ

次の引用を読んでください。


 自分が選択したこと、自分がやっていること、自分が考えていることの適切さについて第三者的、価値中立的な視点から吟味できないことを僕たちは「頭が悪い」と言います

(内田樹「困難な成熟」)

 

 第三者の視点から吟味できないことを「頭が悪い」とは、痛烈な言葉です。でも、プロジェクト・マネジャーは、これができないと「プロジェクトの失敗」に至ります。そして、自分で第三者的に見るだけでなく、本当に第三者に見てもらう必要があります。さらに言えば、プロジェクトの現場には、第三者が見る仕組みが整っていると思います。


 ところが、計画書などの第三者レビューを実施しているにもかかわらず、正しく活用されず、失敗を未然に防止できていない事例がしばしば発生します。なぜ活用できないのでしょうか。それはやはり「第三者的、価値中立的な視点から吟味できない」からではないでしょうか。


 第三者的に見る必要はないと思っていると、第三者レビューは「余計な」仕事になります。プロジェクトをどんどん進めたいのに、「余計な」第三者レビューをやらされる。「なんとかうまい具合に通過させたい」「指摘をされて修正することになるなんて面倒だ」と考えてしまうと、骨抜きレビューになってしまいます。


 「私なりに最大限の力を尽くして計画書を作成しました。しかし、見落としや勘違いがあるに違いありません。是非、ご指摘ください。それを通じて最高の計画書に仕上げたいのです。ご協力ください」という姿勢で第三者レビューに臨めば、いろいろ良いアドバイスがもらえることにつながります。プロジェクトの成功のために役立つのです。


 レビューする側にも問題があるかもしれません。形式面ばかりにこだわったり、視点が偏っていたりすることもあるでしょう。レビューする際に、レビューの目的を共有して、レビューする側と、される側の協力により良いレビューにしてください。

 

■おすすめコース

 

PMC0118G

PDU対象】【現場体験型】プログラム・マネジャーのためのプロジェクト・レビュー力


このコースはレビューする側の方向けのコースです。

プロジェクト・マネジャーを支援してプロジェクトを成功に導いてもらうための力を身に付けます。レビュー力だけでなく、育成するという視点も学びます。



執筆:中村 正明 [PMの心得][2016年11月25日配信]

【PMP®試験問題に挑戦!】問題89: 二次リスク


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【問題】

二次リスクに関する記述として、正しいものを1つ選びなさい。

 

A. リスク対応策を実施した直接の結果として生ずるリスク

B. それぞれのリスク対応策の実施後も残るリスク

C. リスク登録簿に登録されていないリスク

D. リスクマネジメントの対象とする必要のないリスク



 解答を見る!

執筆:中村 正明 [PMP®試験問題に挑戦!][2016年11月18日配信]

【PMBOK®ガイド入門】第20回:プロジェクトマネジメント・プロセス群

前回、前々回のコラムではPMBOK®ガイドで規定されているプロセスの概観に関して述べてきました。その中でお伝えしてきたように、PMBOK®ガイド第5版では47のプロセスが規定されています。

そして、それらのプロセスは5個のプロジェクトマネジメント・プロセス群と10個のプロジェクトマネジメント・知識エリアに区分けされます。もう少し具体的に言えば、横5(プロセス群)×縦10(知識エリア)のマス目の中に、47のプロセスが配置されています。

今回のコラムでは、プロジェクトマネジメント・プロセス群についてお話しします。


プロジェクトマネジメント・プロセス群とは、「立上げプロセス群」「計画プロセス群」「実行プロセス群」「監視・コントロール・プロセス群」「終結プロセス群」から成ります。それぞれのプロセス群の位置付けを以下に記述します。

 

【立上げプロセス群】

プロジェクトの初期段階、主としてプロジェクトの承認を得るプロセス群です。2個のプロセスがあります。


【計画プロセス群】

プロジェクトで実施することを計画するプロセス群です。たとえば「WBSを作成し、それを元にスケジュールを立て、コスト見積りを行う」のはこのプロセス群で実施する内容です。全部で24個のプロセスがあります。


【実行プロセス群】

計画に従って実作業を行っていくプロセス群です。全部で8個のプロセスがあります。


【監視・コントロール・プロセス群】

主として、計画通りに実施できているかを「見張っている」プロセス群です。たとえば「進捗状況を確認するため、進捗会議を実施する」というのは、このプロセス群の中にある「スケジュール・コントロール」で実施すべき内容です。全部で11個のプロセスがあります。


【終結プロセス群】

プロジェクトの最終局面です。主に成果物の移管が行われます。全部で2個のプロセスがあります。移管は、システム開発等のIT分野においては、本番移行、本番稼働、本番カットオーバー・・・といった言葉で呼ばれることが多いです。

 

推奨コース

PMC0096G

PDU対象】PMBOK(R)Guide5版概要 ~プロジェクトマネジメントのグローバル・スタンダードを学ぶ~


このコースでは、プロジェクトマネジメント・プロセス群を「立上げプロセス群」から「終結プロセス群」まで、順番に確認していきます。PMBOK®ガイドの概観と、11つのプロセスで何をすべきなのかといった詳細を学習したいという方に最適なコースです。


執筆:横山 昇 [PMBOKⓇガイド入門][2016年11月11日配信]

【PMの心得】第7回: プロジェクト・マネジャーは、自信を持って実現可能な計画書を作れ


 プロジェクト・マネジャーはプロジェクトの成功を請け負った人物です。「このようにやらせてください。成功させて見せます」という内容の計画書を作成する義務があるのです。ところが、ステークホルダーの方々の意向を慮って、自らをゆがめた計画書を作成してしまいます。その結果、実現不可能な要素の盛り込まれた計画書になってしまいます。これでは、成功は覚束なくなります。


 もちろん自信を持つためにも、様々な方々の意見を聞き、取り入れる謙虚な姿勢も必要です。実現不可能と思っていても、助言を通じて「実現できるぞ」と考えを変えることもあってしかるべきです。しかし、納得できないことを受け入れてしまってはいけません。あくまでも、責任者はあなたなのです。


 最初の計画はもちろん、立て直しの計画策定時も同様です。最初の計画は実現可能であったのに、再計画時に実現不可能な計画に変わってしまい、泥沼に陥ってしまうことも多いようです。しばしば、遅れているにもかかわらず、実現根拠の不確かな完了時期を変更しない計画にしてしまいます。


ステークホルダーの方々と、実現可能性の議論をする際には、EVMのグラフやCPITCPIの比較など、具体的で数値的な情報が武器になります。「根拠は?」と問われたら、的確に応えましょう。


自信を持ってプロジェクトを推進し、成功の美酒に酔う、そういう健全な仕事をしようではありませんか。

 

■おすすめコース

M0044CG PDU対象】アーンド・バリュー・マネジメント(EVM)

 本文中に出てきた「EVMのグラフやCPITCPIの比較」は、このコースで学ぶことができます。スケジュールやコストの数字を扱う手法ですが、いろいろなことが分析できます。プロジェクト・マネジャーが、プロジェクトを成功させるための武器として使えます。

執筆:中村 正明 [PMの心得][2016年10月28日配信]

【PMBOK®ガイド入門】第19回:プロジェクトマネジメント・プロセス その2

前回のコラムでお伝えした通り、プロジェクトのプロセスは大きく以下の2つに分けることができます。

 

プロジェクトマネジメント・プロセス

プロダクト指向プロセス

 

前回の繰り返しになりますが、PMBOK®ガイドで規定しているのは前者です。

そしてPMBOK®ガイドの最新第5版には、全部で47のプロセスが規定されています。

その中には「WBS作成」「スケジュール作成」といった、プロジェクトに携わったことがある方であれば、多かれ少なかれご経験があると思われるプロセスもあれば、「コミュニケーション・マネジメント計画」「ステークホルダー・エンゲージメント・マネジメント」のように、具体的にどのようなことを行うのか、ちょっとイメージが沸きにくいプロセスもあります。


もちろん、「どのようなプロジェクトであっても、PMBOK®ガイドに定められている47のプロセスを一律に適用しなければならない」ということではありません。

ここから述べることは筆者の私見ですが、あくまでガイドですので、いわば「旅行のガイドブック」と同じです。旅行のガイドブックを購入したとして、そこに載っている全ての名所・旧跡を訪ね歩いたり、そこに載っている全ての美味しいお店に行ったりする・・・のは難しいのではないでしょうか。どうしても行きたいところを最優先にし、そうでないところは時間に余裕があれば行く、といったような判断をなさるのではないでしょうか。


それと同様、PMBOK®ガイドに関しても、「今回のプロジェクトではこのプロセスは念入りにやらねばならない」「このプロセスは実施しない」という判断があって当然だと考えますが、読者の皆様は如何でしょうか?

 

推奨コース

PMC0096G

PDU対象】PMBOK(R)Guide5版概要 ~プロジェクトマネジメントのグローバル・スタンダードを学ぶ~

 

このコースでは、PMBOK®ガイドで規定している47のプロセスを1つずつ確認していきます。PMBOK®ガイドの概観と、11つのプロセスで何をすべきなのかといった詳細を学習したいという方に最適なコースです。


執筆:横山 昇 [PMBOKⓇガイド入門][2016年10月14日配信]

【PMの心得】第6回: プロジェクト・マネジャーは、自らをヒマにしろ


 忙しいプロジェクト・マネジャーは見るべきものが見られなくなります。したがって、ヒマになるように手だてを講じる必要があります。ヒマだと不安になる方もいらっしゃるかもしれませんが、ヒマであればこそいろいろなことに目を配ることができます。

 

 「忙しかったので、○○できませんでした」という言い訳はプロジェクト・マネジャーには許されません。忙しすぎないように自らをマネジメントできてこそ、プロジェクト・マネジャーの名に値するのです。

 

 「問題が起きたので、プロジェクト・マネジャーに報告しようとしたのだけれど、忙しそうなので遠慮した」というメンバーの方の話が多く聞かれます。こうした理由で、重大な情報がプロジェクト・マネジャーに上がってこないことがあるのです。報告しないメンバーが悪いのでしょうか。忙しすぎるプロジェクト・マネジャーが悪いのです。

 

 「そんなこと言ったって無理だ」という声が聞こえてきます。そんなことはありません。取り得る策をすべて講じてみましたか。そもそも忙しすぎるのを解消する策はないかと考えてみましたか。「緊急だが重要でない仕事」に振り回されていませんか。「緊急事態」が発生しないように先を見通した仕事をしていますか。部下を育てて仕事を任すようにしていますか。

 

 ありとあらゆる手段を講じても忙しすぎるなら、人の追加、仕事の分担の変更を上司に相談しましょう。

 

■おすすめコース

 

PMC0123GPDU対象】【現場体験型】複数プロジェクトマネジメント

 

小さな複数のプロジェクトのマネジャーを兼務している方のためのコースです。「忙しくてマネジメントできない」という声が聞こえてきます。「忙しくなくなる」手段についていろいろ考えてみる演習が組込まれています。



執筆:中村 正明 [PMの心得][2016年9月30日配信]

【PMBOK®ガイド入門】第18回:プロジェクトマネジメント・プロセス その1

プロジェクトのプロセスは、大きく以下の2つに分けることができます。

 

プロジェクトマネジメント・プロセス

プロダクト指向プロセス

 

上記のうち、PMBOK(R)ガイドで規定しているのは前者であり、「どのようなプロジェクトであっても汎用的に利用することができる」ものになります。代表的なプロジェクトマネジメント・プロセスの例として「WBS作成」「リスク特定」といったものが挙げられます。これらは、「どのようなプロジェクトであっても実施しておくべきである」ということは、容易にご理解頂けると思います。たとえば新しいお菓子を作るプロジェクトであっても、新しいビルを建築するプロジェクトであっても、「WBSを作って作業内容を管理する」「リスクを洗い出す」ことは、プロジェクトを成功させるためには非常に有益です。


それに対してプロダクト指向プロセスは、「プロダクトの仕様を決めたり、製造したりするためのプロセス」であり、そのプロジェクトで産み出そうとしているものによって異なります。たとえば、新しいお菓子を作り出すプロジェクトであれば「フレーバーの決定」というプロセスがあるかもしれませんが、ビル建設のプロジェクトではおそらく無いでしょう。反対にビル建設のプロジェクトでは「耐震強度の検査」というプロセスがあるかもしれませんが、お菓子を作るプロジェクトではおそらく無いでしょう。

 

推奨コース

PMC0108G 【PDU対象】プロジェクト・マネジャーのためのリスク・マネジメント


プロジェクトを成功させるため、リスク・マネジメントプロセスを実践するのは非常に重要です。このコースは、講義と演習の比率が概ね50:50になっており、演習ではシステム構築を題材として、リスク・マネジメント計画の作成からリスク特定(リスクの洗い出し)、リスク分析、リスク対応計画等々、PMBOK(R)ガイドで定められているプロセスを一通り体験していただくことができます。

 


執筆:横山 昇 [PMBOKⓇガイド入門][2016年9月16日配信]

【PMの心得】第5回: プロジェクト・マネジャーは、外部への支払金額だけをコストと考えるな

 プロジェクトのコスト削減を課題としているプロジェクト・マネジャーの方は、日々頭を悩ましているのではないでしょうか。そういう方にとって、単価の安い会社へ発注するという手段はたいへん有効に見えると思います。オフショアの活用も広まっていることでしょう。


 しかし、「発注先への支払額は低く抑えられた。しかし、プロジェクトのコスト総額は増えてしまった。」ということが起き得るということを頭に置いておく必要があります。工数が同じであれば、単価が低ければ当然支払額は安くなります。しかし、プロジェクトの総額には、みなさんの所属組織が負担する分もはいります。


 「納品された成果物の品質が悪く、品質を高めるために工数がかかってしまった」「発注先との意思疎通がうまくいかず、コミュニケーションに工数がかかってしまった」といった話を良く聞きます。その結果、安いどころかかえってコストが高くなってしまうこともあるのです。


 発注先を選択する際、支払金額は重要な評価基準ですが、それ以外に技術力やコミュニケーションにかかる手間なども評価基準に加えなくてはなりません。総合的に評価して、トータルでコストがどうなるか判断してください。

 

■おすすめコース

PMC0109G 【PDU対象】プロジェクトを成功に導く外注管理

今回のプロジェクトの目的は何か、組織の戦略は何か、といったことが、発注先を選択する基準に影響してきます。総合的に評価した上で、どこに発注するかを決める必要があります。また、発注候補の評価のための情報をいかに収集するかも重要です。

このコースでは、これらの点について、演習を通じて取り組みます。


執筆:中村 正明 [PMの心得][2016年9月 2日配信]

【PMBOK®ガイド入門】第17回:プロジェクト・フェーズ

皆様が実施されるプロジェクトでも、「フェーズ」という言葉をよくお使いになると思います。たとえば、「最初に要件定義フェーズ、それが終わったら次は外部設計フェーズ・・・」といった形でマスタースケジュールを作成することもあるのではないでしょうか。

フェーズとは「マネジメント、計画、コントロールしやすいように論理的に分割したプロジェクトの区分」と定義づけられています。


ここでご注意頂きたいのは、プロジェクト・フェーズとPMBOK®ガイドに定義されているプロジェクトマネジメント・プロセス群は異なるという点です。上述の通り、要件定義フェーズというのは、多くの方にとってなじみのある言葉ではないかと認識しています。


一方PMBOK®ガイドには、要求事項収集というプロセスがあります。要求事項収集プロセスでは、ステークホルダーのニーズを明確にする必要があります。一見すると、要件定義で実施すべきことと似ていますが、要件定義以外のフェーズでも、要求事項収集プロセスを実施する局面はあり得ます。

とえば、システムテストフェーズにあたって、「ユーザがどのようなテストを実施することを望んでいるか」に関してすり合わせを行うことがあるかと思います。これも「ステークホルダーのニーズを明確にする」という行為にあたり、要求事項収集プロセスを実践している、ということができます。

 

<推奨コース>

PDU対象】要件定義のためのコミュニケーション術 ~要望・要件を引き出すヒアリングのポイント~ (CNC0036G)

ユーザの要望、要求を引き出すためには、システム知識や業務知識そのものに加えて顧客や情報システム担当者との効果的なコミュニケーションを図ることが重要です。本コースでは、要件定義をスムーズに進めるために必要なスキルについて解説し、コミュニケーションにポイントを絞った演習を行います。


執筆:横山 昇 [PMBOKⓇガイド入門][2016年8月17日配信]

【PMの心得】第4回: プロジェクト・マネジャーは、遅れを取り戻すために人を増やすな


遅れを取戻す手段として、人を追加投入することが有効でしょうか。

あらゆる場合に無効であるとは言い切れませんが、考えるべきことをきちんと考えて実施しないと悪影響を及ぼすことさえあります。

考えるべきこととは何でしょうか。いくつか挙げてみましょう。

 

1) 一般的な経験、知識、スキル

(該当分野の経験、技術的なスキル、マネジメント・スキル、業務知識など)

追加投入する人のスキルが、遅れを取戻すために必要なスキルと合致していることが必須なのは言うまでもありません。


2) そのプロジェクト特有の経験、知識、スキル

これは、追加する人に求めることはできません。プロジェクトに参加してから習得するしかありませんが、習得までの間は、追加された方の力が発揮されないだけでなく、教える側も時間を取られます。追加直後の生産性はかえって下がります。


3) コミュニケーションによる追加

ひとつの仕事を複数人で実施する場合は、相互に調整が必要になったりします。このコミュニケーションによるロスもかなり大きくなることがあります。


4) 社会的手抜き

社会的手抜きとは、共同作業を行う際には一人当たりの課題遂行量が人数の増加に伴って低下する現象をいいます。

 

こうやって見てくると、人の追加が遅れの解消につながるケースの方がまれに思えてきます。「人の追加で遅れは取戻せない」を前提にプロジェクトは進めるべきでしょう。

 

■おすすめコース

PMC0119G  【PDU対象】【現場体験型】進捗会議のツボ

進捗会議でメンバーから事実を聞き出すロールプレイを実施していただきます。その上で、報告のルールをどうすると良いのか、どのような質問をすると事実を知ることができるのか、といった点のスキルを身に付けます。発見した問題にどのように対処すべきかについても議論します。人を追加する際に考慮すべきことについての検討も行います。


執筆:中村 正明 [PMの心得][2016年8月10日配信]

【PMBOK®ガイド入門】第16回:プロジェクト・ライフサイクルその2

前回のコラムで記述した通り、ウォーターフォール型開発の弱点の1つとして
「手戻りが発生した場合のコストがプロジェクトの終りに近づくほど大きくなる」
という点があります。

IT特有の「最終的な成果物のイメージを開発側とユーザ側とで共有することが
難しい」という事情もあり、「プロジェクトの最終局面で仕様変更が多発し、
結果的に失敗プロジェクトになってしまった」という話もよく耳にします。


こういった課題に対する抜本的な対応策として、開発のライフサイクルを変えて
しまうというやり方があります。たとえば、アジャイル型開発に切り替えるという
やり方です。昨今はクラウド技術の急速な発展に伴い、かなり大規模なシステムの
開発であってもアジャイル技法を活用する、といった話もよく耳にします。


前回のコラムで記述した通り、PMBOK®ガイドで言及しているライフサイクルには、
「予測型ライフサイクル」
「反復型ライフサイクル、漸進型ライフサイクル」
「適応型ライフサイクル」
の3種があり、アジャイル型開発は「適応型ライフサイクル」1つとして定義されます。


「何をもって適応型ライフサイクルと呼ぶか?」という定義は様々ですが、PMBOK®
ガイドでは、反復型ライフサイクル、漸進型ライフサイクルが、
「繰り返すフェーズの中で追加要求を実現していく」とされているのに対し、
適応型ライフサイクルは「
反復型ライフサイクル、漸進型ライフサイクルを
さらに急速に繰り返すもの」
と位置付けられています。


<推奨コース>
【PDU対象】アジャイル ワークショップ
上記でお伝えした「適応型ライフサイクル」の1つであるアジャイル開発の中でも、
特にスクラム技法の基礎を一通り習得する、集中ワークショップです。
演習を通じてアジャイル開発の本質についての「気づき」を得る機会が多く設けられています。

執筆:横山 昇 [PMBOKⓇガイド入門][2016年7月22日配信]

【PMの心得】第3回: プロジェクト・マネジャーは、メンバーに問題点(遅れ、リスクなど)を報告した方が得だと思わせよ

「大丈夫ではない、すなわち、問題がある」、そういう時にはできるだけすみやかに問題を把握し対処する必要があります。


でも、大丈夫ではないにもかかわらず「大丈夫です」と報告がなされるのは、プロジェクト・マネジャーが悪いからです

問題があるのに、「問題なし」と報告されたのでは困ってしまいます。しかし、「問題を報告しないメンバーが悪い」と考えているだけでは何も解決しません。なぜ報告が挙がってこないのか、真剣に考えてください。

 

 「遅れているとか、問題が起きた」とか報告すると「怒られるだけだ」と思うと、報告したくないですよね。「怒られるわけではないけれども、何もしてくれない、何も変わらない」という状態も、報告する気持ちを失わせます。

 

 「問題点を報告すると、報告書の作成を求められたりして、かえって仕事が増え、遅れがさらに拡大する。だったら、問題なしということにしておいて、自分でなんとかしようと思う。」という話もよく聞きます。

 

 そもそも、悪い情報、場合によると、「自分が間違えた、失敗した」という情報ですから、「言いたくない」という自然的感情があって普通です。でも、「報告しよう」という気持ちになってもらう必要があるわけです。

 

 どうすれば言いたくなるでしょうか。
「言ったほうが得だ」となるようにすることです。「おお、言ってくれてありがとう」とまずお礼を言いましょう。そして、一緒に解決策を考えたり、場合においては責任を引き受けたりしましょう。そのことで、「報告すると、悪いことが改善に向かう」と思ってもらうことです。

 

 プロジェクトは、問題が起きるのが当然です。問題をどんどん見つけて解決していくのがプロジェクト活動そのものと言っていいくらいです。問題の報告を奨励しましょう。問題発見が、プロジェクト成功への一歩なのです。

 

■おすすめコース

【PDU対象】【現場体験型】進捗会議のツボ

進捗会議でメンバーから事実を聞き出すロールプレイを実施していただきます。その上で、報告のルールをどうすると良いのか、どのような質問をすると事実を知ることができるのか、といった点のスキルを身に付けます。発見した問題にどのように対処すべきかについても議論します。



執筆:中村 正明 [PMの心得][2016年7月 8日配信]

【PMBOK®ガイド入門】第15回:プロジェクト・ライフサイクルその1】

「プロジェクト・ライフサイクル」という言葉を聞いても、今一つピンと来ない方もおられるかもしれませんが、「ウォーターフォール」あるいは「アジャイル」という言葉は耳にされる機会が多いのではないでしょうか。

ウォーターフォールも、アジャイルも、プロジェクト・ライフサイクルの1つです。

予測型ライフサイクル」の代表例がウォーターフォール型開発、「適応型ライフサイクル」の代表例がアジャイル型開発、ということになります。PMBOK®ガイドでは、この2つのほかに「反復型ライフサイクル、漸進型ライフサイクル」を定義しています。

予測型ライフサイクルでは、早い段階でスコープ、スケジュール、コストを確定させます。そしてまさしくウォーターフォール、すなわち滝のように上から下に順を追って実施していきます。要件定義書ができたら、それを元に外部設計を行い、外部設計書ができたら、それを元に内部設計を・・・という具合にプロジェクトが進行していきます。

皆様の中にもご経験のある方が多いのではないかと思いますが、このウォーターフォール型では手戻りが発生した場合のコストが、プロジェクトの終りに近づくほど大きくなります。システムの試験運用(フィールドテスト)をユーザに実施して頂く段階になって、ユーザ要望を正しく取り込めていないことが判明し、設計からやり直すことになってしまった・・・という苦い経験が筆者にもあります。

<推奨コース>

ウォーターフォール型開発をはじめとする予測型ライフサイクルにおいては、とりわけ最初の段階で計画をしっかり立てることが重要になります。

このコースでは、WBS作成、スケジュール作成、予算設定、リスクの洗出しなど、プロジェクトの計画段階で実施すべきことを、講義と演習でしっかりと学習して頂くことができます。講義と演習の割合は大体50:50程度となります。


執筆:横山 昇 [PMBOKⓇガイド入門][2016年6月24日配信]

【PMの心得】第2回: プロジェクト・マネジャーは、席に居よ

私は、最近、プロジェクトマネジメントの研修を受講してくださる方々に、
「プロジェクト・マネジャーはできるだけ席にいるようにしてください。」
とお願いしています。なぜでしょうか。

メンバーがプロジェクト・マネジャーに相談したり報告したりしようと思っても、どこに居るか分からなければ、伝えようがありません。メンバーが自ら報告しようという、せっかくの情報収集の機会を失うことになってしまうのです。

プロジェクト・マネジャーにとっては、プロジェクトの状況、発生した事実をきちんと把握することが非常に重要です。失敗プロジェクトの多くの事例では、「事実」が把握できていません。プロジェクト・マネジャーは「事実」を把握するために、あの手この手を講じるべきです。それも、無理やり事実を絞り出すのではなく、自然に事実に関する情報が集まるようにするといいのです。

したがって、メンバーが自ら報告しようという気持ちを失わせてはいけません。「さあさあ、みなさん私はここにいますよ。なんでも言ってきてください」という態度がプロジェクト・マネジャーには求められるのです。だから「席に居よ」なのです。

そうは言っても、常に席にいるわけにはいきません。いろいろお忙しいことと思います。そこで、「毎週水曜日の午後は席にいるので、なんでも言ってきてください」というのはどうでしょう。日時を毎週同じにできないのであれば、予定表に「席にいる時間」を明示するというのはどうでしょう。いろいろ工夫できると思います。

そして、話を聞くときは、相手の顔をみながら、笑顔で、うなずきながら、という積極的傾聴でお願いします。

<推奨コース>
「キックオフ・ミーティングでプロジェクト・マネジャーのチームビジョンを語ってください」といったロールプレイを取り入れた演習を行いながら、チーム育成を学ぶコースです。ちょっと難しいメンバーにどのように働きかけるといいか、といった課題にも取組みます。「席に居る」こともチーム・マネジメントに直結します。

執筆:中村 正明 [PMの心得][2016年6月 8日配信]

【PMBOKⓇガイド入門】第14回:プロジェクトの成功

突然ですが、「プロジェクトの成功」とは何によって判断されるべきものでしょうか。

プロジェクトとは、何らかの目的があって実施されるものですから、当然その目的が達成できれば成功、そうでなければ失敗ということになります。但し、その目的を達成するためには、きちんとした計画を立てなければなりません。

PMBOK®ガイドでは、プロジェクトの成功は「最終のベースライン」に基づいて判断されるべき、と述べています。ベースラインとは、承認された計画のことです。よって「計画通りに実施できれば成功」ということになります。但し、計画はプロジェクトの途中で変更されることがあるので、「最終の」と付け加えているわけです。

PMBOK®ガイドでは、スコープ・ベースライン、スケジュール・ベースライン、コスト・ベースラインの3つのベースラインを定義しています。従って、やるべきこと(スコープ)を、期間と予算を守って実現できれば、成功ということになります。

また、繰り返しになりますが「最終の」も重要なポイントです。たとえば、プロジェクトの途中でスケジュールが変わったのに、それを計画表に反映していない状態では、プロジェクトの状況を把握するのが困難になります。そうなってしまうと、ベースライン通りにプロジェクトを終えることができるか、誰も判断することができなくなってしまいます。



<推奨コース>

プロジェクトにあたって「計画を立てる」ことの重要性は言うまでもありませんが、変更された内容をきちんと計画に落とし込むことも同じくらい重要です。たとえば、スコープ(プロジェクトで実施すること)が変わったのであれば、その影響を見極め、スケジュールや予算の消化状況にも反映しなければなりません。

こちらのコースでは、プロジェクトの実施局面で必要不可欠な変更管理およびベースラインの改定に関する実践的なスキルを、講義とグループワークを通してしっかり学習して頂くことができます。講義と演習の割合は大体50:50程度となります。


執筆:横山 昇 [PMBOKⓇガイド入門][2016年5月30日配信]

【PMの心得】第1回: プロジェクト・マネジャーは、プロジェクトマネジメント計画書を武器にせよ

「メンバーから報告が上がってこない」「なかなか計画通りに進まない」......
プロジェクトの現場では、このような課題が溢れています。
「PMの心得」では、現場で悩みを抱えるプロジェクト・マネジャーの皆様へ、
プロジェクトを成功に導くコツをご紹介します。


プロジェクトマネジメント計画書は、プロジェクト成功への道筋を記載するものです。

その道筋をきちんとたどれば成功するように作成しなければなりません。そして、プロジェクトの途上では常に参照され、道筋をはずれていないか監視するための重要ドキュメントです。そのために、何を書くか、どう書くかが非常に重要になります。

しかし、ここでは少し別の側面を見てみたいと思います。


「6月から6人体制でプロジェクト・チームを発足する」と計画書にあるのに、人事権のある上司が6人体制を準備できなければ、それはプロジェクト・マネジャーの責任ではありません。

「7月31日にお客様の○○部長の承認を受けて、8月からの作業に着手する」と計画書にあるのに、○○部長が多忙であるために承認が遅れてもプロジェクト・マネジャーの責任ではありません。

計画書はこのように、プロジェクト・マネジャーやお客様の責任を明確にするものでもあります。


前提条件やリスクもその責任者が誰であるかが明確になっており、プロジェクトの外であれば、プロジェクト・マネジャーの責任範囲外なのです。

しかし、こんなことを言うのは、プロジェクト・マネジャーの責任逃れのためではありません。

プロジェクトの外の責任者、すなわち、解決能力のある方々にきちんと仕事をしていただくことによって、プロジェクト・マネジャーの責任を果たす、すなわち、プロジェクトを成功に導くために活用するためです。

したがって、プロジェクトマネジメント計画書に書けばいいのではなくて、書くことを通じてお客様や上司に動いてもらうことが肝心なわけです。

すなわち、その責任ある方々の任務とその趣旨をご理解いただき、「わかった、引き受けましょう」とコミットしていただかなければならないのです。

そのためにこそ、プロジェクトマネジメント計画書を活用してください。


<推奨コース>
【PDU対象】PMBOK(R)Guideベースのプロジェクトマネジメント計画書作成
PMBOK(R)Guideに準拠したプロジェクトマネジメント計画書をPC上で作成していただきます。WBS、スケジュールといった単位で、作成したもののレビューをクラス全体で行いつつ、最終的にはプロジェクトマネジメント計画書の完成までをたどります。プロジェクトマネジメント計画書の基本を学ぶことができるコースです。

執筆:中村 正明 [PMの心得][2016年5月16日配信]

【PMBOKⓇガイド入門】第13回:プロジェクト・ガバナンス

日常で見聞きすることが多くなった「ガバナンス」という言葉ですが、辞書を引くと「管理」「制御」「支配」「統治」といった和訳が並びます。

プロジェクト・ガバナンスは、ステークホルダーの期待や、組織の戦略目標を満たす意思決定を可能とするフレームワークを提供します。

フレームワークとは、たとえば、「成果物の受入基準」「プロジェクトの意思決定プロセス」「プロジェクト・マネジャーの権限を越える予算、スコープ、品質、スケジュールの変更のレビューと承認のプロセス」などが挙げられます。

これらは、プロジェクト毎に決めるというよりはむしろ、部門や会社などの組織である程度決まっていて、プロジェクトの側は明示的あるいは暗示的にそれに従っている、ということの方が多いのではないでしょうか。

「フレームワークに従ってプロジェクトを進めていけば、成功に導くことができる可能性が高い」という共通認識をプロジェクト・マネジャーとその上司とで共有できていれば、何か問題が起こったとしても、それに従って迅速に解決することが可能となります。



<推奨コース>

「今回のプロジェクトは成功したが、次は成功するかどうか分からない」という状態では、プロジェクト・マネジャーは安心してプロジェクトに取り組むことができません。

常にプロジェクトを成功させるため、プロジェクト・ガバナンスを活用できるような環境を整える必要があります。

このコースは、プロジェクトの実態を的確に把握するための仕組み、正しい認識を得る手順を理解することに重点を置いています。

ケース・スタディと相互レビュー、実践局面での対応を問うテーマ演習を通して、プロジェクトにおけるプロジェクト・マネジャーの上司の役割の重要性を体得して頂くためのコースです。

執筆:横山 昇 [PMBOKⓇガイド入門][2016年4月25日配信]

【名著で学ぶPM極意】第12回:交渉相手の勝利宣言を思い描け!「ハーバード×MIT流 世界最強の交渉術」

名称未設定-1.pngPMP®資格は取得したけれど、現場では悩みがいっぱいという方も多くいらっしゃると思います。「名著で学ぶPM極意」では、プロジェクトの現場で悩 みを抱えている方に読んでいただきたい「名著」を取り上げていきます。ご紹介できるのは書籍のほんの一部分です。興味を持たれた方は、書籍をお読みになってください。現場で役立つこと請け合いです。


■おすすめの書籍
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書籍名: ハーバード×MIT流 世界最強の交渉術
 著者: ローレンス・サスキンド
     有賀裕子 訳
出版社: ダイヤモンド社
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続編だけあって、多国間の国際交渉や専門の仲裁者を依頼するケースなど本格的な内容になっています。しかし、プロジェクト・マネジャーの方にも良いアドバイスが書かれていると思います。2か所ほどご紹介します。

「交渉相手の勝利宣言を思い描け」という章があります。
交渉相手の方が社内で「交渉で勝利しました」と言えるように提案する、ということを意味しています。そんな提案ができれば、当然交渉成立です。もちろん、その内容は自分にとっても最高の内容になっているようにするのです。一方的に譲れと言っているわけではありません。WIN-WINの交渉という点は「ハーバード流」を引き継いでいます。

交渉準備のチェックシートも掲載されています。交渉は事前準備が必須です。このチェックシートを活用して十分な準備の上で交渉にのぞんでください。

用語などは「ハーバード流」を読んでないと分からないところがあると思います。「ハーバード流」を読んでない方はそちらからどうぞ。


■おすすめコース
お客様との交渉をロールプレイで実施していただきます。グループで討論して、事前準備をしっかり実施していただきます。ロールプレイを実施した後、振り返りを行います。現場で実践していただきたい手順を体験します。

執筆:中村 正明 [名著で学ぶPM極意][2016年4月11日配信]

【PMBOKⓇガイド入門】第12回:ステークホルダー(その2)

【PMBOKⓇガイド入門】第11回:ステークホルダー(その1)はこちら


ご存知の方も多いかと思うのですが、PMBOK®ガイドは1996年以降4年に1回改定されます。現在の最新版は2012年に刊行された第5版です。

第4版から第5版へ改定される際に、ステークホルダーの定義も変更されています。第5版では、ステークホルダーは以下のように定義されています。

「ステークホルダーとは、プロジェクトの意思決定、アクティビティ、成果に影響したり、影響されたり、あるいは自ら影響されると感じる個人、グループ、または組織である。」

第5版で変更になったのは「自ら影響されると感じる」が入った点です。

すなわち、「影響を受けるかもしれないと感じている」人やグループもステークホルダーとして定義しています。「実際には影響を受けなかったとしても」です。

なぜ、このように定義が変更されたのでしょうか?

皆様の周囲に、自分に関係あるなしに関わらず、やたらと首を突っ込みたがる人はいませんか?そういった方が、組織の中で権力を持っていて、(実際には関係が無いにも関わらず)「自分にも関係があるかもしれない」と考えて、プロジェクトの抵抗勢力に回ってしまったとしたら、如何でしょうか?プロジェクトの成否に大きく影響すること間違いありませんよね。このようなことが起こり得るので、PMBOK®ガイド第5版では、ステークホルダーの定義に若干の変更が加えられています。


<推奨コース>

ステークホルダーマネジメントの定石として、PMBOK®ガイドでは「ステークホルダーを特定し、分析した上で、ステークホルダーにどうなってほしいかを明確にし、そうなってもらうためにどのようにステークホルダーマネジメントをしていくか(ステークホルダーとどうお付き合いをしていくか)を決める」というやり方を提示しています。

とは言っても、PMBOK®ガイドはあくまで「ガイド」であり、具体的な手法まではあまり触れていません。

このコースは、PMBOK®ガイドの記述になぞらえつつ、具体的にどうすべきかを演習やロールプレイを通じて学ぶコースです。

執筆:横山 昇 [PMBOKⓇガイド入門][2016年3月28日配信]

PMBOK(R)Guide 第6版 、2017年第3四半期に出版予定とPMI(R)がアナウンス

PMBOK(R)Guideの第6版の出版が2017年の第3四半期の予定である旨のアナウンスが、PMI(R)からなされています。気になる今後のスケジュールは?

以前、「第6版の出版が2017年第1四半期であるとアナウンス」とお伝えしていましたが、「2017年第3四半期」に訂正されました。また、その際に日本語版も同時出版されるとのことです。

PMP(R)試験の第6版への切替え予定は、2018年第1四半期とアナウンスされました。

試験が第6版切替え直後の受験でも、日本語版のPMBOK(R)Guide第6版で勉強して準備できるようです。

参考までに、PMBOK(R)Guide 第5版の際のスケジュールをご紹介します。

※2016年4月4日加筆修正

参考:PMBOK(R)Guide 第5版関連の日程

2012年12月28日PMBOK(R)Guide 5th edition(英語版)PMI(R)の WEBサイトから、PMI(R)のメンバー向けにダウンロード開始
2013年1月PMBOK(R)Guide 5th edition(英語版)の書籍の出版
2013年7月31日PMP(R)試験内容がPMBOK(R)Guide第5版対応に改訂。 (すべての言語で、全世界で)
2014年1月16日PMBOK(R)Guide 第5版(日本語版)PMI(R)のWEBサイトから、PMI(R)のメンバー向けにダウンロード開始
2014年2月PMBOK(R)Guide 第5版(日本語版)の書籍の出版

PMBOK(R)Guide 第5版に関連したグローバルナレッジの対応日程

2013年1月31日PMBOK(R)Guide第5版改定内容速習、提供開始
その後、プロジェクトマネジメント関連コースのPMBOK(R)Guide第5版対応コースを順次提供
2013年7月1日PMP(R) BOOT CAMP 前編 後編(PMP(R)受験対策講座) 提供開始

ご注意いただきたいこと

2013年7月31日にPMP(R)試験内容がPMBOK(R)Guide第5版対応に改訂されると、それ以降はすべての試験が第5版対応に変更になりました。

受験申請日が7月31日以前でも、受験日が7月31日以降であれば、第5版対応に変更されました。

また、1回目の受験が7月31日より前で第4版対応であっても、不合格のための再受験が7月31日以降になれば、試験内容は第5版対応になりました。

2013年7月31日以降は、PMP(R)試験は日本語で受験する場合でも第5版対応でした。

しかし、PMBOK(R)Guide 第5版(日本語版)の出版は2014年2月でしたので、その間は英語版のPMBOK(R)Guideで勉強する必要がありました。

また、日本語版が出版されていないため、日本語で受験した場合の訳語が明確にできませんでした。(グローバルナレッジでは、2013年7月初めから、日本語でPMP(R)受験対策講座の第5版対応で実施しました。ただ、訳語は独自訳であるため、試験で出題される訳語と完全に一致することは保証できませんでした。) 


グローバルナレッジでは第6版対応も、第5版の際と同様に対応していく予定です。 
第6版情報、今後も要チェックです。



▼グローバルナレッジのPMP資格取得対策コースはこちらから▼
< お知らせ >
【今なら間に合う! PMP®絶対合格キャンペーン】 実施中です。
試験問題のPMBOK®ガイド第6版への対応は2018年からですので、
第5版対応での試験問題での受験は年内がラストチャンス。
2017年6月~9月の受講が対象です。

http://www.globalknowledge.co.jp/topics/campaign/PMP2017.html
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執筆:中村 正明 [お知らせ][2016年3月14日配信]

【名著で学ぶPM極意】第11回:動乱期にはケンカも起こる

名称未設定-1.pngPMP®資格は取得したけれど、現場では悩みがいっぱいという方も多くいらっしゃると思います。「名著で学ぶPM極意」では、プロジェクトの現場で悩 みを抱えている方に読んでいただきたい「名著」を取り上げていきます。ご紹介できるのは書籍のほんの一部分です。興味を持たれた方は、書籍をお読みになってください。現場で役立つこと請け合いです。



■おすすめの書籍
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書籍名: チームビルディングの技術―みんなを本気にさせるマネジメントの基本18
 著者: 関島 康雄
出版社: 日本経団連出版
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チーム育成のモデルのひとつにタックマン・モデルというものがあります。PMBOK(R)Guideにも紹介されているのでご存知の方も多いと思います。チームは、成立期、動乱期、安定期、遂行期、解散期と段階を踏んで育成されていくという考え方です。

この本の著者がコロンビア大学ビジネススクールのプログラムに参加した時の体験が書かれています。このプログラムでは、動乱期に「ケンカも起こる」そうで、「この時期を乗り越えないと本当のチームはでき上がらないので、あえてケンカが起こるようなプログラムにしている」というのがプログラムの開発者の考えだとのことです。

著者は日本式の「なあなあ」では、動乱期がないかのように進み、チーム形成ができるかのようだが、実は本格的なチームにならないと指摘しています。

これからは、インターナショナルなチームでプロジェクトを運営するケースもどんどん増えていくことでしょう。文化的な背景の違いから動乱期が激しいものになることもあると思います。でも、それはいいチームができるために必要な過程であるというわけです。



■おすすめコース
「キックオフ・ミーティングでプロジェクト・マネジャーのチームビジョンを語ってください」といったロールプレイを取り入れた演習を行いながら、チーム育成を学ぶコースです。ちょっと難しいメンバーにどのように働きかけるといいか、といった課題にも取組みます。

執筆:中村 正明 [名著で学ぶPM極意][2016年3月 7日配信]

【PMBOKⓇガイド入門】第11回:ステークホルダー(その1)

皆様は「ステークホルダー」という言葉を聞いて、真っ先にどなたの顔を思い浮かべますか?

システムインテグレーターとして社外のお客様を相手にしている方は、お客様の意思決定者かもしれません。社内のシステム部門で働いている方は、普段お話をしているユーザ部門の現場マネジャーかもしれません。

ステークホルダーというと、つい自分よりも立場が上の方を連想しがちですが、そういった方々だけがステークホルダーではありません。

プロジェクトにおけるステークホルダーとは、「プロジェクトの利害関係者である」とまずは押さえて頂きたいと思います。

従って、お客様やユーザ部門だけでなく、委託先、自社メンバーはもちろんのこと、プロジェクトによっては社内のPMO的な役割を担う部門や法務部門もステークホルダーに名を連ねることになります。


また「利害関係者」とある以上、プロジェクトによって不利益を被る人もステークホルダーに含まれることがあります。

たとえば、「社内業務効率化プロジェクト」を実施する場合、そのプロジェクトによって今まで自分が担当してきた仕事を失う可能性がある方々が出てくることもあります。そういった方々も含め、ステークホルダーと上手く渡り合っていくことが、プロジェクト成功の鍵の1つであることは言うまでもありません。



<推奨コース>

「ステークホルダーマネジメントで相手にするのは人なので、厳密な計画を立てても意味が無い」とお考えの方も多いかと思います。

しかしPMBOK®ガイドでは、ステークホルダーをきちんと特定した上で、その分析を行い、どのように対処していくかを最初に計画する必要があると述べています。

このコースでは、PMBOK®ガイドをベースとしてステークホルダーマネジメントの理論を学び、その上で演習やロールプレイを通じて、学んだことを自分の過去の経験に置き換えて内省をして頂くことができます。これらを通じて、これまで現場で「何気なく」実践していたことを、ご自身の中で体系化して頂くための一助となるコースです。


執筆:横山 昇 [PMBOKⓇガイド入門][2016年2月22日配信]

【名著で学ぶPM極意】第10回:プロジェクトはなぜ遅れるのか 「人月の神話」

名称未設定-1.pngPMP®資格は取得したけれど、現場では悩みがいっぱいという方も多くいらっしゃると思います。「名著で学ぶPM極意」では、プロジェクトの現場で悩 みを抱えている方に読んでいただきたい「名著」を取り上げていきます。ご紹介できるのは書籍のほんの一部分です。興味を持たれた方は、書籍をお読みになってください。現場で役立つこと請け合いです。



■おすすめの書籍
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書籍名: 人月の神話【新装版】
 著者: フレデリック・P・ブルックス,Jr
     滝沢 徹・牧野 祐子・冨澤 昇 訳
出版社: 丸善出版
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初版1975年、原著発行20周年増訂版と称したこの新装版も1995年の出版と古い本です。
しかし、今も読まれ続けている有名な本です。いろいろな名言にんでいます。今回は、その一部を紹介します。


プロジェクトのスケジュールが破滅的に遅れている時、たいていの場合は「ごくわずかの遅れ」が積み重なったことが原因です。

だから「1日の遅れにもやっきにならなけらばならない」と主張しています。「この程度の遅延こそが、まさしく破局の要素なのだから」。

そして、クリティカル・パスを意識した進捗管理が、「他の部分もどうせ遅れているのだから」という口実に対する答えを提供してくれます。

「自分の担当作業がクリティカル・パスにならないように、どれだけハッスルしなければならないかはっきりと示されるから」というわけです。

もう一点ご紹介しますと、ソフトウェア構築プロジェクトで最も困難な部分をひとつあげると、「何を構築するかを的確に決定すること」だと言っています。

プロジェクトの目的、あるいは「何をつくるのか」、これを明確にすることと言い換えていいと思います。

これができないとプロジェクトは成功しません。

今でも、ここから失敗に結び付いてしまったプロジェクトも多いと思います。

では決定するためにどうするかに対する著者なりの回答も書かれていますので、是非参考にしてください。



■おすすめコース
クリティカル・パスの定義、算出方法、プロジェクトマネジメントにおける意義などを取り上げます。
その上で、事例のプロジェクトで、クリティカル・パスを見つけていただく演習を行います。
「クリティカル・パスを意識した進捗管理」を学びたい方はご受講をお勧めします。





●キャリアアップにつながるIT資格対策トレーニングを多数取り揃えています。●

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執筆:中村 正明 [名著で学ぶPM極意][2016年2月 8日配信]

【名著で学ぶPM極意】第9回:コスト予測 「アーンド・バリューによるプロジェクトマネジメント 第2版」

名称未設定-1.pngPMP®資格は取得したけれど、現場では悩みがいっぱいという方も多くいらっしゃると思います。「名著で学ぶPM極意」では、プロジェクトの現場で悩 みを抱えている方に読んでいただきたい「名著」を取り上げていきます。ご紹介できるのは書籍のほんの一部分です。興味を持たれた方は、書籍をお読みになってください。現場で役立つこと請け合いです。

■おすすめの書籍
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書籍名: アーンド・バリューによるプロジェクトマネジメント 第2版
 著者: クウォンティン・フレミング+ジョエル・コッペルマン 著
     PMI東京(日本)支部 訳
出版社: 日本能率協会マネジメントセンター
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この本は、アーンド・バリューを活用したプロジェクトの事例を物語風にして載せています。

そのプロジェクトは全期間の20%を完了した時点で、アーンド・バリューにより、50%から100%の範囲の予算超過を予測しました。その予測に納得したCEOは、重要度の低い他の二つのプロジェクトを中止し、重要なこのプロジェクトを完了させるために予算を投入する決断を下したのです。

その結果、このプロジェクトはスケジュール遅れなしに完了し、会社は業績を上げることができました。

アーンド・バリューは、このように会社の決断に資するツールです。なぜアーンド・バリューを使うのかに対する回答となっている事例を理解した上で、アーンド・バリューに詳細の解説に入ることで、単に計算式を理解するだけでなく、その意味までも把握できるように書かれているのがこの本です。

もちろん、様々な数値の意味や、その活用方法も書かれています。PMBOK(R)ガイドではコスト予測の計算式が載っていますが、その意味までは十分に解説されていません。PMBOK(R)ガイドを補う書籍として読むことをお勧めします。


■おすすめコース

このコースでは、今回ご紹介したこの書籍の知見もご紹介しています。グラフから何が分かるかを、いろいろな場合についてグループで討論していただきます。数値だけでも様々なことが見えてきます。見える化のツールとしての活用法が学べます。


キャリアアップにつながるIT資格対策トレーニングを多数取り揃えています。

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執筆:中村 正明 [名著で学ぶPM極意][2016年1月25日配信]

【PMBOKⓇガイド入門】第10回:組織のプロセス資産

皆様の会社には、プロジェクトマネジメントを実践する際の標準的な手法はありますか?

また、これまでのプロジェクトから得た教訓を次回のプロジェクトに活用していますか?

PMBOK®ガイドでは、こういった標準や教訓を「組織のプロセス資産」という言葉で呼んでいます。初めてプロジェクトをリード、あるいはマネジメントする立場に就いた時には、こういった標準や教訓は非常にありがたい拠り所になりますよね。しかし慣れてくると、こういった標準や教訓に従ってプロジェクトを進めることに煩わしさを感じる局面もあるかもしれません。

「組織のプロセス資産」は、一度作ったらそれで終わりという代物ではありません。プロジェクトでそれらを使ってみて、「ここは変えるべきではないか」「これは今の時代には古すぎて役に立たない」といった気づきがあれば、改定をすべきです。

プロジェクト・マネジャーを助けてくれるはずの「組織のプロセス資産」が陳腐化し、やらされ感だけでそれらを使うようになってしまっては本末転倒です。プロジェクトを成功させるのはもちろん重要ですが、「組織のプロセス資産」をブラッシュアップしていくことも同じくらい重要です。そうすることで、プロジェクトマネジメントの手法がより洗練されたものとなり、ひいてはプロジェクト成功の確率を高めることができます。


<推奨コース>

プロジェクトで得た知見を汎用化し、別のプロジェクトに活かすことができるようにすることは、組織運営の観点から非常に重要です。組織運営を行う立場に就き、プロジェクト・マネジャーを指導する立場におられるかたはご受講をご検討ください。PMOや品質保証の立場から、プロジェクトに携わる方にもお薦めです。



キャリアアップにつながるIT資格対策トレーニングを多数取り揃えています。

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執筆:横山 昇 [PMBOKⓇガイド入門][2016年1月12日配信]

【名著で学ぶPM極意】第8回:モティベーションの持論

PMP®資格は取得したけれど、現場では悩みがいっぱいという方も多くいらっしゃると思います。「名著で学ぶPM極意」では、プロジェクトの現場で悩 みを抱えている方に読んでいただきたい「名著」を取り上げていきます。ご紹介できるのは書籍のほんの一部分です。興味を持たれた方は、書籍をお読みになってください。現場で役立つこと請け合いです。


■おすすめの書籍
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書籍名:働くみんなのモティベーション論
著者  :金井 壽宏 著
出版社:NTT出版
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「どんな元気なやつだって、いつも元気なわけではない」

という、当たり前なことからこの本は始まります。
そして、「では、どういう時にあなたはやる気満々なのか。自分のことを考えてみてください」という問いに対する答えが、モティベーション理論の始まりであり、仕事でのモティベーションを喚起することにつながるのです。

もちろん、プロジェクト・マネジャーにとっては、自分のモティベーションだけでは不十分です。メンバーのモティベーションを高めることが重要な仕事です。しかし、それは自らを問い返すことから始まり、他者にも広げる出発点になるのです。
 
この本では、学者の提唱する様々なモティベーション理論を紹介しています。それは、お勉強のためのお勉強としてではなく、モティベーションの実践家である「働くみんな」が、自らのモティベーション理論(=持論)を持つことを促すための紹介です。
 
「自分にあてはまる実践的なモティベーション理論」を持ち、自分のモティベーションを自分で調整し、メンバーのモティベーションも意識し、良いプロジェクトにしてください。


「Pさんは最近遅刻が常態化し、会議でも発言がほとんどなくなっています。Pさんとのインタビューを実施してください」というロールプレイが組込まれています。モティベーションの持論を強化する一助となると思います。



キャリアアップにつながるIT資格対策トレーニングを多数取り揃えています。

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執筆:中村 正明 [名著で学ぶPM極意][2016年1月 5日配信]


ここでは、[ASP]PMP(R)試験対策問題集から毎回1問をご紹介します。

PMP®とは、PMI®(Project Management Institute)が認定するプロジェクト・マネジャーの世界標準資格、PMP®(Project Management Professional)のことです。

[ASP]PMP(R)試験対策問題集 PMBOK(R)Guide第5版・新試験対応 (スマホ対応版)は、PMP®資格試験にチャレンジする方を対象に、効率的に試験準備を行うための自主学習教材です。選び抜かれた500問が入っています。解説付きですので、受験対策にぜひご活用ください。

※本ブログの「PMP®試験問題に挑戦!」は、過去20回の掲載分を公開しています。ご購入は上記のリンク先からどうぞ。




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